★MotoGP2017カタールテスト2日目 ドヴィツィオーゾ「ダウンフォースは以前のウイングレットに非常に近い」

カタールテスト2日目に新型のカウルを披露したDucati。まるでF1のノーズのような形状のカウルには賛否両論あるようですが、そのデザインの過激さは流石にDucatiといったところでしょうか。ドヴィツィオーゾ選手も「ほぼ以前のウイングレットと同じだけのダウンフォースを発生している」と語っています。

(Photo courtesy of michelin)

MotoGPにおけるウイングレット開発の先頭を走ったDucatiは、2017年のルールに適合した実際のフェアリングとウイングレットを合体させるということにおいて一歩先を行っている。Ducatiの新型カウルの登場は想像されていたよりも長くかかり、Ducatiのライバル5社のうち4社が既に様々なカウルとウイングレットを合体させた解決策を登場させていた。

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そしてDucatiはその革命的なデザインにおいて、周囲の期待を裏切ることは無かった。カタールテストの最終日から2日目となったテストにおいて、アンドレア・ドヴィツィオーゾのGP17は、フォーミュラーカーのフロントについていてもおかしくないようなフェアリングを装着していた。

新しいルールとDucatiへの嫌悪もあり、外部ウイングレットは安全上の理由で禁止された。エアロダイナミクス上の”デバイス、もしくはそうした形状をしたもの”は、フェアリングから突き出していてはいけないということになり、”ボディの流線形状の中に収まっていること”となった。

テクニカルディレクターのダニー・アルドリッジは新ルールにどのようなフェアリングが適合しているのかを判断する唯一の人間だ。こうした内容を受けてウイングレットは今やカバーされている必要があり、Ducatiの場合はカウルの量サイドにトンネルを持つことになった。アプリリアは既存のフロントフェアリングの形状を再現する似たような手法を取っているが、はるかにその過激度は低い。

対象的にDucatiのフェアリングはフォーミュラーカーのノーズのような形状をしており、この部分の幅はエアインテークより幅広になっていない。これでバイクの全幅を広げることなく最大限のエアフローを左右にそらす事になる。

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「新しいフェアリングの効果を感じる事が出来て良かったですね。良いフェアリングを作るのは本当に難しいんですよ。新しいルールに適合した上で、昨年と似たようなダウンフォースがあります。Ducatiのエンジニアは素晴らしい仕事をしましたね。ダウンフォースのレベルは以前のウイングレットに非常に近いと思います。ただ、昨年は様々なウイングレットを使用していましたから、そのうちのどれか?というのはありますけどね(笑)」

ドヴィツィオーゾはこの新しいフェアリングについては、今週はもうテストしないかもしれないという。というのも、Ducatiはこのフェアリングがいつ必要になるかを理解しているからだ。

「今週このトラックでまたこのフェアリングを使用するかどうかはわかりません。フェアリングがしている仕事、そして昨年ウイングレットが何をしていたかもわかっています。どこでフェアリングを使用するかを決める事が出来るんです。(※旋回性の改善の方法については)まだ確定してはいませんが、そこに集中してはいません。いつも同じ自分達の問題の解決に集中していましたが、それはここでも同じです。ジジの改善策の後は大きな問題ではありませんが、フルレースディスタンスで走る場合には、まだ乗るのが難しいですね。速く走る事は出来るんですが、すべての状況をコントロール出来るわけではありません。でもこれがこのカテゴリーでは重要なんです。ですからその点に関しても集中しています。ただ、これに関してはセットアップでどうにか出来る問題でもないんですよね。」

ドヴィツィオーゾは金曜に最速タイムだったが、土曜日に金曜のタイムを下回る事が出来なかったトップ3ライダーのうち1人で、トップから1.128秒遅れの13位となった。チームメイトで3度のMotoGP王者であるホルへ・ロレンソは0.889秒遅れの8位だったが、これは2016年型のデスモセディチを操縦するAsparのアルヴァロ・バウティスタの後ろであった。

「皆のラップタイムに関してはあまり心配していません。もっと速く走る事は出来ますし、今日は昨日の半分のグリップで、風もあってコンディションは悪くなってしまいました。それで苦戦したんですよ。ただ、こうしたコンディションで良かったですね。レースウィークではこれが普通のコンディションかもしれませんからね。こういう日もありますよ。昨日のような日もね。ですから、こうしたコンディションで作業をするのは本当に重要なんです。」

「今日はどちらの方向に進むかについて、自分達に多くのフィードバックを与えてくれました。こうした状況で湿度が多い状態では何が起こるかがわかりました。ですから昨日のように嬉しくはありませんね。というのも、こうした状況ではバイクが完全に違う挙動を示したんです。ただ間違いなく自分達は最速のバイクの1台でしょう。現時点ではあらゆる状況での最速はビニャーレスですね。これは自分達にとっても皆にとっても最悪なことです。現状ではチャンピオンシップの間にいかなることが起きる可能性があります。そして昨年はそれがマルケスでしたよね。昨年の結果が現実を表していると思います。ただ現状は彼の才能、若さ、バイクが、100%彼が強いということを示しています。」

以前のウイングレットはブレーキング時の安定性と加速におけるウイリーの減少に効果があった。デメリットとしてはライダーによって提起されていた転倒時における危険性ではなく、高速コーナーでバイクの挙動が重くなるというものだった。KTMを除く各チームは、2016年のウイング無しのフェアリングと、1つの2017年のフェアリングをカタールの開幕戦で使用することが出来る。それ以降は、シーズン終了までフェアリングとフロントフェンダーに関して1回のデザイン変更しか許されない。

このルールはエアロダイナミクスの開発を抑制するという意図があったが、これによって各メーカーが出来る限り長い間、そのデザインを秘密にしておくという事を助長することとなった。例えばDucatiのライバルが、自らのカウルよりもデスモセディチのデザインのほうが有効だと考えたとしても、そのカウルを製作して開幕戦に投入するまでには2週間しか時間がない。

恐ろしい程に注意深い日本のチームにとっては、2週間という時間はその厳格な安全規程を満たすには短すぎるだろう。これは彼らがプライベートテストを計画しない限りそうと言えるが、ロサイルで認証を受ける前に新しいフェアリングをレースライダーに試すようにと頼むことは出来ない。

もしDucatiがこの新ルールに対して最高の解決策を見つけたのだとしたら、そして多くが大量のエアーがトンネル形状の中を進むことが出来ると考える以上、この形状が最も多くのダウンフォースを生むこととなり、Ducatiは幸先の良いスタートを切る事が出来るかもしれない。

デスモセディチの記録的なトップスピードは、若干のトップスピードを犠牲にしてドラッグを生むことが出来るという事を意味する。そしてこれは他のメーカーには出来ないことだ。アプリリアのアレイシ・エスパルガロを例えに出すと、彼はRS-GPのウイングレットフェアリングにおいて、いかなるトップスピードのロスも致命的だと話している。

なお、Ducatiがデスモセディチのサイドにウイングレットを付けて初めて走行したのは、2015年の同じ日、同じテストにおいてであった。2017年のプレシーズンテスト最後のよるは、日曜日の午後4時から11時にかけて行われる。


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