マルケス選手が前にいたために、あまり速く走ることが出来なかったというペドロサ選手。またフロントタイヤが滑ってしまいペースを上げられなかった様子。最後は逃げを図るザルコ選手を追い詰めて最終戦のホームGPを優勝で終えました。

 

Q

「ダニ今回は2017年を締めくくるには最高の形のレースでした。またしても忘れがたい素晴らしいシーズンとなりましたね。今日は2列目からのスタートで、レースに対してどのような考えだったのでしょうか?マルクを助け、タイトル獲得を助けるというような思いだったのでしょうか?」

ダニ・ペドロサ

「今日はミディアムリアを選んだので、昨日もお話したとおりスタートが課題だったんです。他の選手達はソフトを選んでいたので、ザルコやイアンノーネは序盤に速いのだろうということはわかっていました。2人は序盤により高いグリップがあったわけです。彼らを抜いた後はそのまま前に行こうと思ったんですが、マルクが前にいたのであまり速く走る事が出来ませんでした。1周目にマルクはタイヤを暖めていて、彼の後ろで自分も快適に走行出来ました。その後ザルコに抜かれたんですが、自分はフロントに問題を抱えていたので苦戦していました。コーナーエントリーでフロントが滑っている状態だったんです。ですから燃料の問題かタイヤの問題かと思っていたんですよ。」

「それにラップタイムをそこまで速くありませんでした。ただそれ以上速く走ろうとするとフロントが流れるという状況でした。ただ前でマルクが後ろを何度か振り返っていたので、彼が100%ではなくレースをコントロールしながら走っているのがわかりました。ただその後枯れがチャンピオン獲得が明確になった時点ですぐにプッシュをしてフロントを失ったのが見えました。つまり今日はトラックの状況が限界だったということなんです。最終ラップはフロントのフィーリングを良い形でコントロールすることが出来ました。コーナーの中ではザルコが非常に速かったので良い形を見つける事ができなかったんです。最終戦の最終ラップで、スペインのファンの前で勝利出来たというのは本当に素晴らしいですね。」

 

Q

「あなたのチームメイトはリスクを冒すのが好きですが、あのターン1でのフロントスライドを見た時は何を思いましたか?」

ダニ・ペドロサ

「彼がレースをコントロールしながら走っていたのはわかっていました。その後にチャンピオン獲得が決まった後に、彼が”よりリスクを冒せる”と思ったのもわかりました。1度目に彼がトライした時に彼はフロントを失いましたが、なんとかセーブしました。あれは本当に見事でしたね。もしマルクが転倒したらと思いましたが、いずれにしてもドヴィは優勝する必要がありましたからね。自分とザルコの優勝争いにドヴィが絡んでくるとも思いませんでしたし、とにかく自分が出来ることはレースに優勝することだけだと思ったんですよ。」

 

Q

「アップダウンのあるシーズンでしたが、ここでは7度目の優勝、今年9度目の表彰台獲得となります。また今日の優勝でバレンティーノ・ロッシをチャンピオンシップ4位から引きずり下ろしたわけです。シーズン開始の段階ではもっと素晴らしいシーズンを期待していたのでは?」

ダニ・ペドロサ

「今日の結果に関しては本当に嬉しく思っていますし、今年全体を考えても昨年よりポジティブだったと思います。ただトラック、タイヤなどが多くの問題を発生させました。グリップを発揮できず、最低限のグリップすら発揮出来ない時もあったんです。表彰台争いをしている時からレースからのリタイア寸前までのレースもありました。多くのポイントと共に自信も失いました。さらに良いシーズンにするにはこれが鍵でしょうね。ただ、ほとんどの状況において、表彰台を獲得出来る強力なパッケージがありました。しかし優勝が出来るほどのパッケージではありませんでした。特にシーズン中にタイヤが変わった後は、ドヴィとマルクのほうが優勝出来る強力なパッケージであるように感じました。自分は表彰台獲得には十分なパッケージという状態でした。ですから結果的には表彰台の数は多かったわけですが、レースで彼らを負かすのは難しい状況だったんです。」

 

Q

「あと数日で2018年のシーズンに向けた準備が始まるわけですが、マルケスのチャンピオン獲得、そしてあなたにとっても今日は素晴らしい1日でしょうね。ホンダにとってもマルケスがチャンピオンシップ優勝、マレーシアではコンストラクターズタイトルを獲得、チームチャンピオンシップでも優勝、2014年以来の3冠となりました。あなたにとってもファクトリーにとっても素晴らしい日となりましたね。」

ダニ・ペドロサ

「今年は新しいバイクとなり、非常に苦戦した中でマルクのタイトル獲得は本当に喜ばしいですね。新しいバイクですぐに戦力を発揮するのは簡単ではありませんし、現行のレギュレーションではほとんどバイクに触る事が出来ません。コンストラクターズに加えてチームチャンピオンシップも制する事が出来たのは素晴らしいですね。これは素晴らしい形で作業が出来ていたということですしね。ただ来年はもっと良い形でレースをしたいですね。」

 

Q

「ダニ本当におめでとう。」

ダニ・ペドロサ

「ありがとう。」

(Photo courtesy of michelin)