★MotoGP2018アメリカGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

アメリカGPの木曜プレスカンファレンスの翻訳をお届けします。今回はアルゼンチンで起きた様々な出来事についていろいろな意見が飛び交っていましたが、中でもジャック・ミラーは「バトルはトラック上に留めるべき、トラックの外でもヒートアップしている選手もファンも馬鹿げている」と一喝しています。いつもはおどけている印象のミラーですが、言うべき時には正しい意見を周囲の圧力に屈せず言える、素晴らしいハートの持ち主であることがわかります。

また、そんなミラーのアルゼンチンでの素晴らしい予選走行、決勝での走りについて語るカルの言葉も愛情に満ちています。カルが前回の決勝プレスカンファレンスで怒っていたのは、自分の優勝が大きく扱われなかったこともそうですが、可愛い弟分の素晴らしいレースに注目が集まらず、スタート前の混乱も含め、下らないゴタゴタに終始したアルゼンチンGPだったからこそもあるのでしょう。

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スティーブン・デイ

「それではアメリカGPのプレイベント・プレスカンファレンスを初めます。まずはアルゼンチンで優勝、チャンピオンシップを総合38ポイントでリードするカル・クラッチロー、そしてカタールで優勝、アルゼンチンでは6位であったアンドレア・ドヴィツィオーゾ。チャンピオンシップにおいては総合35ポイントで2位、アルゼンチンで2位、チャンピオンシップにおいて28ポイントで3位であるヨハン・ザルコ、そして総合21ポイントでチャンピオンシップ4位、モビスターヤマハのマーべリック・ビニャーレス、アルゼンチンで3位、総合9位のアレックス・リンス、そしてアルゼンチンで4位、ポールポジションを獲得したジャック・ミラー。現在は総合6位となっています。」

「カル、2009年にワールドスーパースポーツ選手権でタイトルを獲得した時以来始めて、チャンピオンシップをリードしています。ここ最近はメディア対応で忙しかったと思いますが、パルクフェルメでは”俺を見くびるな”と話していましたね。あれは優勝に対していくつか批評があったからなのでしょうか?」

カル・クラッチロー

「批判だったかどうかはさておき、まぁ”俺を見くびるな”ってことだよ。今年はシーズンを良い形でスタート出来たけど、チームは本当に最高の形で作業をしてくれたと思います。もちろん今週末、もしくは次のレースでは10位で終わる可能性だってあります。それでチャンピオンシップ争いをしていないかもしれません。でも、現時点では自分達は本当に素晴らしい仕事をしているので、チャンピオンシップをリードするにふさわしいと思っています。チーム、ライダーの面でも非常に良い形で作業が出来ていると思いますし、ルーチョがチームを良い形で回してくれていると思います。ですから、もちろんこうしてチャンピオンシップをリードするのは嬉しいものです。ただ11月にはバレンシアで10位になっているかもしれません。現状は1歩づつ前に進んでいますし、あるがままに受けいれています。プレシーズン、そして過去2戦は素晴らしい作業が出来たと思います。アルゼンチンは自分の視点からではなく、レースの中で後方で起きた内容から明らかに妙なレースだったと思います。トップで走った4人に関しては、トラックコンディションを考えても素晴らしいレースを展開したと思います。ですから同様の形でレースを続けていく必要がありますし、ここオースティンでも良い形で作業をしたいと思います。」

 

スティーブン・デイ

「既にトラックのスムージングが行われた部分を自転車で走ってみたわけではないと思いますが、アルゼンチンではトップ5でも十分良い結果だとしていました。この部分に関してはレース結果に関する期待をラウンドごとに少し変えたという事はありますか?」

カル・クラッチロー

「正直どうなるかはコーナーごとですよ(笑)色々レース前に計画をしていても、モーターサイクルレーシングでは、実際にはそれが上手くいくなんてことはほとんどないんです。例えばトップ5で完走してコンスタントにポイントを稼ぎたいと話したとしても、残り3周で4人のライダーが前にいたら、前に出たいと思うでしょう。もちろんこれが最終戦バレンシアで既にタイトルを獲得しているとかであれば別ですけどね。ですから、コンスタントにものごとを変えていく必要があります。そして金曜と土曜にどのような走りをするかも重要で、チャンピオンシップでコンスタントにポイントを獲得したいのであれば、良い走行をすることが重要です。それに表彰台を獲得出来るスピードがあると自分でわかれば、目標も当然変わるわけですしね。ただ、今回はまだサーキットを見ていません。いつもは木曜日にサーキットを下見するのに珍しいですね。サーキット側はバンプを減少させるために、彼らが出来る最大限の仕事をしてくれたと思っています。昨年はセーフティーコミッションでそういった話をしているわけで、彼らも自分達の声を聞いてベストを尽くしてくれたはずです。ただ、条件は皆同じですから、今のコンディションのトラックで走る、それだけですよ。」

 

スティーブン・デイ

「イギリスではあなたに関する注目が高まっているわけですが、昨年からドルナのサポートでスタートしたブリティッシュ・タレントカップについて、皆が次のカル・クラッチローになりたいと思っていますが、将来イギリス人ライダーがMotoGPで走るためには、このチャンピオンシップがどの程度重要だと思いますか?」

カル・クラッチロー

「自分は今まで国内選手権では素晴らしいサポートをしてもらってきましたし、イギリスの国内選手権は素晴らしい形で運営されていると思います。ただ、正直なところイギリス国内の選手権から世界選手権にエントリーするのは非常に難しい状況にあると思います。MotoGPに近いレギュレーションでのバイクでのレース、成長のためのプログラムが必要なんです。その点ブリティッシュ・タレントカップは素晴らしいシリーズだと思いますし、ドニントンのレースを楽しみに観戦しました。それにアルベルト・プーチもホンダでライダー育成のために努力してくれていますよね。ドニントンでのもう1つのレースがキャンセルになってしまったのは残念でしたね。若いライダー達が頑張っていますし、昨年は彼の多くにシルバーストーンで会うことも出来ました。ガレージに訪ねてきた彼らと過ごせたのは本当に良かったですね。自分も全力でサポートしますし、彼らの中のひとりが自分が今座っている場所に座ることが出来れば最高ですね。」

 

スティーブン・デイ

「ありがとう。それではアンドレア・ドヴィツィオーゾ、アルゼンチンは非常にタフなレースだったと思います。金曜、土曜とあまり良い形ではなく、最終的に6位となりました。週末の内容を考えると6位は良い結果だったと思いますか?Ducatiのペースに関して心配になったのか、他のライバル達の結果を見て安心した面もあったのでしょうか?」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「チャンピオンシップ争いをしている中で6位完走というのはあまり良い結果ではありません。ただ、ポジティブに捉える必要があって、アルゼンチンでは幸運にもあまりスピードがない状態で多くのポイントを獲得出来ました。ジャックがあのレースの中で速く走れるのだということを見せてくれました。いろいろな理由から自分達は完璧な形で作業が出来ました。コンディションも厳しく多くのライダーが苦戦していました。ただあの週末に関しては完璧にハッピーだったとは言えません。ただチャンピオンシップの観点から見ると良い状況にありますし、作業を続ける必要があるでしょう。昨年のように落ち着いて集中し、優勝争いが出来ない時は、表彰台獲得、もしくはトップ5獲得のために努力をする必要があります。今シーズンは昨年とは異なった状況になる可能性があると思っていて、今年は多くの有力ライダーが競争力の高いバイクに乗っています。ですからアルゼンチンでそうであったように、レースごとにあらゆる可能性があります。レースごとに見ていく必要がありますが、オースティンは非常に変わったトラックで天候も少し安定していないように思えますので、あらゆる可能性があるでしょうね。」

 

スティーブン・デイ

「マルケスがここでいかに速いかはわかっていると思いますが、表彰台獲得の可能性はあるでしょうか?」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「どうでしょう。昨年は本当に苦戦しましたからね。ただ過去には表彰台も2回獲得しています。今回も狙えるかもしれません。」

 

スティーブン・デイ

「ありがとう。それではヨハン・ザルコ、アルゼンチンではMotoGP4度目の表彰台を獲得しました。優勝を逃したものの、シーズン最初の表彰台を獲得出来たのは嬉しかったでしょうね。」

ヨハン・ザルコ

「2戦目にして表彰台を獲得出来たのは素晴らしいことです。最終ラップではカルに本当に接近していて、どうしたら優勝出来るだろう?と考えていたんですが、あそこで2位というのは最高の形だったでしょう。それにこうしてチャンピオンシップ3位であるというのも嬉しいですね。まだ2戦しか終わっていませんが、本当にいろいろな事が起きています。カタールも良いレースでしたし、良いレースが出来たということで、ここオースティンでも自分に自信を与えてくれるんです。マルケスが強いのはわかっていますが、さらに速く走ること、フロントで走ることを夢見る事を辞める理由にはなりません。」

 

スティーブン・デイ

「昨年はマルクから僅か8秒送れの5位でした。1年の経験を積み、Moto2では表彰台も獲得していますし、ドヴィやカルとともに表彰台争いが出来ると思いますか?」

ヨハン・ザルコ

「出来るかどうかはわかりませんが、表彰台争いが出来ればと思います。MotoGPで1年経験を積んだ後に、バイクの事も良くわかっていますし、トラックのこともしっかりと分析出来るようになりました。オースティンは非常に難しいサーキットですが、20個もコーナーがある興味深いサーキットで、セクター1は何度も向き変えを行う必要があります。その後セクター2では強烈なブレーキングがあり、高速コーナーが最終セクターにあります。もちろんFP1の前にバイクのセットアップの方向性はわかりませんが、週末の中で方向性を見つけたいと思います。それに表彰台争いと言わず、レースに挑む時は常に優勝を望んでいるものです。こうして優勝するつもりでレースウィークをスタートすることが必要で、練習走行の中でどうするかを考える事が出来ます。なぜマルケスがここでこれほど速いのかはわかりません。ただ、今週末に彼の速さの秘密を理解したいと思います。

 

スティーブン・デイ

「ヨハンありがとう。それでは次にマーべリック・ビニャーレス、カタールで6位、アルゼンチンで5位というのは完璧なスタートとは言えませんが、レース終盤のペースはレースリーダーと同様に素晴らしいものでした。予選が振るわないのはなぜなのでしょう。」

マーべリック・ビニャーレス

「今までのレースの中ではいろいろな事がわかりました。特にエレクトロニクスに関しては多くの事がわかったんです。しっかりとポイントを獲得し、レース後半に良いフィーリングを得たというのは重要なことでした。バイクのフィーリング自体は素晴らしかったですからね。ですからあとはフロントでスタートするだけなんです。良い予選走行をして、あとはレースの中でいつもどおり強い走りが出来るでしょうからね。オースティンは自分も大好きなレースです。昨年も良い走りが出来ていましたしね。スタートが待ちきれませんし、アルゼンチンから物事を改善出来るかどうかを見ていきたいと思います。」

 

スティーブン・デイ

「前半2戦の予選に関しては自分に関してなのか、それともヤマハのバイクが1周のホットラップが苦手ということなのでしょうか?」

マーべリック・ビニャーレス

「プレシーズンはバイクに良いフィーリングを見つけるのに苦戦しましたので、まだそういうことなんでしょう。バイクに対して良いフィーリングを感じはじめたのはカタールの終盤だったんです。ですから作業を続け、モチベーションを高く保ちたいと思います。いくつかの内容を改善出来れば、昨年同様の速さを発揮出来ると思います。ですからスタートが待ち遠しいですし、全てのコーナーでプッシュしていきたいですね。」

 

スティーブン・デイ

「マーべリックありがとう。それではアレックス・リンス、アルゼンチンでは表彰台を獲得、優勝争いもしました。カタールでの残念な結果からすると、最高の形での復帰だったと言えるでしょう。」

アレックス・リンス

「ええ。素晴らしい仕事が出来ました。ただ、プレシーズンから既にバイクが強い走りが出来るだろうと感じていました。それにアルゼンチンでは本当に完璧な週末を送ることが出来ました。カタールも良い走りが出来ていたんですが、自分のミスでフロントから滑って転倒しました。ただ昨年から大きく改善したことで、非常に戦闘力の高いバイクが手元にあると思います。そして自分の経験も増しています。ですから良い形だと思いますね。」

 

スティーブン・デイ

「オースティンでは2013年始めてのグランプリ優勝を達成したわけで、良い思い出があるでしょう。Moto2でもそうでした。今回は自分自身がダークホースになると感じていますか?」

アレックス・リンス

「お気に入りのトラックの1つですので、スタートが待ち遠しいですね。Moto3で初めての優勝を遂げたのもここでした。良い思い出も沢山あります。最初から同じレベルでの作業をしていく必要があるでしょうね。良い予選走行をしてトップ10を獲得してレースに挑みたいですね。」

 

スティーブン・デイ

「ありがとう。それは最後にジャック・ミラー、アルゼンチンは本当に色々なことがありました。ポールポジションを獲得し、グリッドではただ一人でした。レースの中でターン13のウェットパッチに乗ったことで表彰台を逃したわけですが、非常に悔しいという思いでここに来たのではないでしょうか?」

ジャック・ミラー

「確かにそういう思いもありますけど、今までの記録、昨年のレースを考えるとね。それにグリッドの先頭に30分も40分もいたわけで物凄いプレッシャーが肩に載っていました。ただ、アルゼンチンのレースは、自分がタイ、マレーシアのテストで感じていたポジティブなフィーリングを取り戻すことが出来たポジティブなものでした。カタールではテストでも苦戦して、レースも良いペースがありませんでしたが、アルゼンチンはウェット、ドライの両方で良いスピードがありました。アルゼンチンではフロントで長いこと走り、マルクに抜かれ、彼がいなくなり、何が起きているのかよくわかりませんでした。それにレース後半は自分の後ろから来たライダー達をじっくりと観察する機会があったので冷静に走ろうとしていたんですが、最終コーナーでウェットパッチに触ったことで、表彰台争いを逃す結果となりました。自分でダメにしてしまったわけですが、あのレースから多くを学んだと思います。」

 

スティーブン・デイ

「アルゼンチンでは多くのリスクを取りポールポジションを獲得しました。レースでもそうしたリスクを取ったことからあなたを優勝候補だと考えなかった人々がいたというのは、カルが言ったように”俺を見くびるな”という思いなのでしょうか?」

ジャック・ミラー

「へへ(笑)何と言えばいいかわかりませんが、アルゼンチンはラッキーだったと思いますね。今までいろんなリスクを取ってきましたが、ようやく上手くいったという感じがします。それにドヴィが言ったように今年は多くのライダーが速いですし、多くのバイクが非常に高い競争力を持っています。今年はグリッドにいるどの選手の事も侮る事は出来ません。サテライトチームが優勝していますし、アルゼンチンはサテライトチームが表彰台をほぼ独占していましたからね。

 

スティーブン・デイ

「ジャックありがとう。それでは後ほどエイミー・ダーガンがSNSの質問をお聞きします。その前にメディアからの質問をどうぞ。」

 

Q

「アルゼンチンの後にカルメロが宣言をしましたが、明日のセーフティーコミッションでレギュレーションに関する話し合いをすると思います。また、ライダーとその危険走行の限界についてもそうですが、どちらのトピックのほうが重要だと感じますか?」

カル・クラッチロー

「カルメロがどのような内容を言ったかは知らないので、具体的に何について意見を求められているのかわかりませんね。」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「明日のセーフティーコミッションではいろいろなアイディアが飛び出るでしょう。その中で何かしら良い方向性を見つける事が出来れば良いですね。アルゼンチンの時よりは良い状況になるでしょう。」

ヨハン・ザルコ

「アルゼンチンは特殊なレースでした。セーフティーコミッションで何を話あうのかはわかりません。ルールを変えるのか、どのようなペナルティーを与えるべきという話なのか、ライダー間でペナルティーが異なるという話なのか。。ただこれはバイクに限らずどこでも起きることです。レースを良い形にしていくということは重要ですが、同時にこれが戦いなのだと言うことを理解する必要があるでしょうね。それでバトルの激しさをある程度のレベルに収めつつも、時には激しいバトルもあるでしょう。必要なのはそれをコントロールすることです。

ジャック・ミラー

「ヨハンが言ったように、もう少し良い形で状況をコントロールしたほうが良いでしょう。つまりパドック内でのいざこざですね。自分達はモーターサイクルでレースをするためにここにいるんです。バトルというのはトラック上のみに留めるべきであって、メディアを通じてバトルをするべきではありません。これは非常に明らかなことでしょう。多くのジャーナリストがそういった選手の元に行って、何か面白いコメントを引き出して、状況をめちゃめちゃにしようとするわけです。でもそれは間違ってますよね?どのジャーナリストもネタとして面白い話が欲しくて、より多くの読者を惹きつけたいわけでしょ?でも真実を曲げて報道するというのは良くありませんし、それで他の誰かを悪者に仕立て上げるのは正しいことではありません。それに自分自身も一人のライダーとして、何を言うかについては気をつける必要があります。過去に発言が歪曲されて報道されているのは何度も見てきましたからね。そういう意図がないのに話したことが、あたかも特定の意図で使われていたりね。」

マーべリック・ビニャーレス

「何らかの解決策が必要です。明日のセーフティーコミッションでは、どこが(アグレッシブさの)限界であるのか?が話合われるでしょう。ライダーはそれぞれ自分の意見があると思います。それそれに限界だと思うものは違うのでしょうが、その中で合意に至る必要があります。重要なのは1つの解決策を見つけることです。

アレックス・リンス

「自分はジャックが話した事に完全に同意します。」

 

Q

「カル、チームの仕事には本当に満足しているようですが、ファクトリーホンダと比較してもあなたのチームのレベルは高いと感じますが、何がファクトリーと比較して足りないのでしょうか?」

カル・クラッチロー

足りないのは、あと60人のスタッフだね(笑)ただ自分のチームは最高の働きをしてくれてますよ。現状は恐らくファクトリーよりも良い働きをしているかもしれませんね。チームの中で欠けているものは何もありません。ルチオは最高の仕事をしていますし、自分のクルーチーフにしてもガレージ内のマネジメントをしっかりしてくれています。皆最高ですよ。それにバイクも変わりませんしね。そのバイクで自分達のベストを尽くしているんです。ルチオ、そしてチームマネージャーはバイクを最高の形で準備してくれていて、何も足りないものはありません。チームも、いつどのようなレースであっても、バイクを最高の状態にしてくれています。唯一の違いはリソースでしょうね。ファクトリーのリソースとサテライトのリソースは当然異なりますから。ただ、こうしてサテライトの3人がここに座って、ファクトリー並の戦力があるという状態であるというのは喜ばしいことですよね。カタールから自分達はファクトリーの連中並に高い戦闘力がありましたからね。まぁこれがシーズンの半ばではファクトリーよりも1分遅く走っているかもしれませんが、現時点ではチャンピオンシップにおいて最高の形ですよね。」

 

Q

「今年は非常にコンペティティブなチャンピオンシップになっています。あなたは昨年はここに11ポイントでやってきて、今年は28ポイントでマーべリック・ビニャーレス、バレンティーノ・ロッシよりも多くのポイントを獲得しています。そしてマルク・マルケス、ダニ・ペドロサ、ホルへ・ロレンソよりも前にいるわけです。これはチャンピオンシップにおける期待を変えさせるものですか?」

ヨハン・ザルコ

「昨年はシーズンも素晴らしい形で終えました。今年望んでいるのは同じペースで走り続けることです。表彰台を獲得すること、予選で1列目を獲得し、表彰台獲得、優勝の可能性を広げること。そして現在はこのペースで走り続けていますので嬉しいんです。こうしたチャンピオンシップ3位でいること、全てのライダーが問題を抱える可能性があること、ファクトリーチームも何らかの問題を抱える可能性があるわけで、これが優勝に向けてプッシュし続ける希望を与えてくれます。これを常に念頭に入れていればシーズンが終わる時に驚くような結果が得られていると思いますし、素晴らしい位置にいることが出来るでしょう。」

 

Q

「アルゼンチンはまさにカオスでした。ライダーとしてミスをしたらそれに対して代償を払い、誰かを転倒させたらペナルティーを受ける。これに関してレースディレクターは無線を使用しているわけで、大きなミスが起きる可能性があります。今回はレースディレクションも同様に変化する必要があると思いますか?」

ジャック・ミラー

「あの状況でレースディレクションは出来る限り最高の仕事をしたと思いますよ。まるで自分がグリッド上で屁をこいて、それで皆がグリッド上から消えちまった。。って感じでしたよね。(※会場爆笑)あれは面白かったですよね。(笑)まるでドミノみたいで、1つが倒れると皆が倒れるみたいな感じでね(笑)レースディレクションも大きなプレッシャーを感じていたでしょう。アルゼンチンのピットは大きくありませんから、安全な状況下では問題ありませんが、23人もピットレーンに並んでいたら大変な騒ぎですよ。こういった状況に関しては将来的に何かしらの手立てが確かに必要でしょう。トラックが急激に乾いていく中で皆がコンディションを予測してっていうね。自分はスリックを履くというギャンブルに出ましたが、あれは完全に第六感でしたよね。フランチェスコが乾くって言ったんですよ。自分は正直どうなるかわかりませんでした。それでラッキーだったってわけです。次に誰かがウェットタイヤを履くというギャンブルをして皆がスリックだった場合、皆タイヤを変えてグリッドに戻りたいと思うでしょうしね。ですから、なんとも言えません。」

ヨハン・ザルコ

「レースディレクションが変わるべきかどうかはわかりません。自分達は2人の神に影響されていると言えます。ロッシという最初の神、そして今はマルケスという別の神がいます。マルケスはペナルティーを受けてそれでポイントを獲得出来ませんでした。これが彼にとってはレースにおいて最悪な結末だったでしょう。それに2015年のマレーシアを思い起こせば、あれも妙なレースでした。ロッシはマルケスに蹴りをいれましたが、ペナルティーは何だったのかという話です。通常はブラックフラッグ(※失格)になるはずですけど、彼はそのまま完走してポイントを獲得しました。確か表彰台だった気がします。それでその内容に関して政治的な話になってバレンシアは最後尾からスタートということになりましたよね。(※ジャックが横でニヤニヤしている)ただ彼のスピードは速いのは皆わかっていて、彼は4位で完走しました。でも難しいですよね。ライダー間で話し合いをするわけで、そこで解決策を探っていくわけですから。自分達ライダーに対して”このルールに従うこと”と言える立場の人間がいるわけですが、そうすればその中で自由に結論を出せますが、これをしっかりコントロールする必要があるんです。素晴らしい人達がレースディレクションにいますし、彼らもベストを尽くそうとしているんです。彼らは安全のために素晴らしい仕事をしてくれていますから、それを変えるとかそういったことは出来ません。そして自分達がバトルをする中での安全は自分達で話し合いをするということだと思います。」

カル・クラッチロー

「全てのライダーから答えを聞くつもりかい?自分はあまり文句は言えないね。というのも自分は優勝出来たからね(笑)ああいったメチャクチャなことが起きてレースに優勝出来たわけでね。ジャックが一人でグリッドに残ったあの状況は、確かに頭が悪いヤツだなこいつはと思いました(笑)(※会場爆笑)自分は皆がウェットタイヤを履いてグリッドに出るのを見てそれに従っただけです。ジャックの予選走行を見ていて、この馬鹿はグリッドにすらたどり着けないだろうなと思っていたんです(笑)これで1人レース前に居なくなったなってね(笑)(※会場大爆笑)ただ、結局は唯一勇敢だった男、今まで充分に価値を認められていなかった男が報われたんです。彼はその勇敢さでポールを獲得しましたけど、彼はボーナスに見合うだけの走りをしました。(※ジャックのほうを向いて)ただ、半分俺によこせよ(笑)ただ、あのスタート時のジャックと後続のギャップに関しては、彼の勇気には見合わないと思いますね。正直自分は皆が(※ジャック以外の23名)ピットレーンからスタートするべきだったと思うんですよ。まぁ、それは最悪の状況になったとは思いますが。。ただ、あの状況では何をすべきかっていうのは本当にわからないですよ。質問をしたあなたがレースディレクションだったらどうしますか?20数人のライダー達がピットレーンの出口で誰が一番かって争いをしているんですよ。まぁ、ジャックはスリックを履いてピットを出るだけの馬鹿者だったってことですよ(笑)」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「あらゆる状況を良くするための方法はあると思っています。そして自分達はそれを追い求めているんです。全ての状況をコントロールするのは難しいと思いますが、明日セーフティーコミッションの中で話し合いたいと思っています。完璧なソリューションが見つかるとは思いませんけど、その努力をする必要があります。」

マーべリック・ビニャーレス

「解決策を見つけることは必要でしょう。前にも話した事がありますが、限界がわからなければレースも出来ませんしバトルも出来ません。そして全てのライダーがそれを理解している必要があります。」

アレックス・リンス

「もちろん常に改善して行くことは出来るでしょう。ただ、あの状況ではレースディレクションはベストを尽くしたと思います。あの状況で22人のライダーがピットレーンからスタートするのはカオスだったでしょう。(※正確には23人)」

ジャック・ミラー

「ちょっと付け加えたいんだけど、ヨハンが以前話した事もありましたが、自分も今まで多くの選手が(※接触で)転倒するのを見てきました。そして多くがどちらの側に立つかを決めるんです。これはマルコ・シモンチェリとダニ・ペドロサの接触を思い出します。そしてそれが最後にどのような結末を迎えたか。もちろんレースをしている時点で命の危険があるわけです。そしてファンはどちらのライダーの肩を持つかで互いに喧嘩をしているわけです。そしたライダー達同士もそうした事で言い争いをするわけですけど、本当に馬鹿げてますよね。いい年をしてガキみたいな事をしてるわけです。それに人生は短い。自分達はここで命懸けで戦っているんです。」(※会場自然と拍手)

 

Q

「カル、自分の今年の今までのレースがどれほど安定したものだと思うか、またいつも表彰台の常連の選手達とどのように戦っていくのでしょうか?」

カル・クラッチロー

「コンスタントにということをしっかりと考える必要があります。ただモーターサイクルレーシングにおいては、その週末の中で何が起こるかというのはわかりません。毎戦優勝は出来ませんからね。もし誰かが勝つとわかっていたら、お客さんも退屈でチケットなんて買わないでしょう。確かにチャンピオンシップをリードするのはいいもんですが、すぐに10位とかになってしまう可能性もあるんです。今この瞬間というのは、チャンピオンシップの中盤と比較して安定した結果を残しやすいと思うんです。ただ中盤以降はファクトリーとの差が開いてきて、ヨーロッパラウンドに入ると、彼らはより多くのアップグレードやリサーチ内容を受け取る事になります。そこでサテライトチームとの差が大きくなるんです。通常は彼らが使ったパーツを受け取る事が出来ます。通常はね。ただ、ファクトリーの連中よりも悪いパーツを使用することになるんです。もし新しいパーツが良いものでなければ彼らはそれを継続して使おうとはしませんからね。とりあえず出来るだけ長い間安定した結果を残したいと思います。後半の質問に関しては、今お話したようにヨーロッパから差が大きくなっていくので、今年はその部分の差を小さく出来ればと思っています。」

 

Q

「もしバイクがグリッド上でストールしたら、何をすべきか理解していますか?」

カル・クラッチロー

「先週起きたことを考えるとね(笑)手を上げて誰かが自分のバイクを押してくれるのは待つってことですよね。でもねデヴィッド(※質問はエメットさん)、MotoGPバイクに跨ってグリッドに付いたことがないからわからないと思うんだけど、言うほど簡単ではないんですよ。あの場にいて走りだすためにあらゆる事をしてきてるんですから。その時出来る最大限の事をしようとしているんです。バイクから降りろと言われても、あの状況でグリッドを後にするのは難しいですよ。シグナルが今にも消えるところでアドレナリンは最高潮なんですから。ただ、この発言で誰かを守ったり、何が正しいか間違っているのかってことを言いたいわけじゃありません。まぁ、自分は手を上げて待つという手順は理解していますよ。」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「カルと同じだね(笑)」

アレックス・リンス

「自分もそうですね。」

 

Q

「アルゼンチンで発生した緊張が、あなたがた、レース、このチャンピオンシップに影響を及ぼすことを懸念していますか?」

カル・クラッチロー

「自分には関係ないです。自分は安全に家に帰り、家族と会って飯を食って好きなことをやるんだよ。ここに再び戻ってくるまでは自分の人生には影響しないからね。そうしてこうやってメディアの質問に答えているわけだからね。それだけだよ。」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「自分の戦略には影響しませんが、全てに影響がありますね。あの2人が争う度に、そこには過去があるからね。皆に当然影響があるでしょう。」

ヨハン・ザルコ

「自分には影響しませんね。国に帰って友達と話をしてクレイジーなレースだったという話をしますが、あの一連の内容がチャンピオンシップにネガティブな影響を与えないことを祈るだけです。ただこれによって問題の渦中にいないライダー達にとっては、このチャンピオンシップを動かしたり、レースで優勝するというチャンスになるのではないかと思います。」

アレックス・リンス

「自分には特に影響はありません。カルが言ったような感じですね。ただアルゼンチンのようなことがレースの後に話題になると、自分のように表彰台を獲得したライダーに関する内容よりも話が大きくなってしまうんです。思うにもっと重要なことにフォーカスすべきだと思いますね。」

 

Q

「ランディ・マモラがMotoGP殿堂入りをしました。彼はいろいろなチャンピオンシップで活躍をしましたし、ミサノでは大きな転倒もありました。あなた方も何かしら歴史の中で誇らしい瞬間は覚えているのでしょうか?別のライダー、もしくは他のライダーがなんとか転倒をセーブしたことなど。」

カル・クラッチロー

「まずランデイがMotoGPレジェンドになったのは素晴らしいですね。転倒をセーブした事に関しては300くらいの思い出があります。ただ、ランディほどのものはありません。多分最新のものですと、リンスのカタールでの走行でしょう。濡れた路面のテストで滑って、彼の足はタンクの上にまで乗ってましたが、なんとかマシンにしがみついていました。もしかしたら、何かが今週末も起きるかもしれません。」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「これは本当に嬉しいですね。彼は素晴らしい人物で、この世界に長く携わってきましたから。」

ヨハン・ザルコ

「彼のことは昨年から良く知っています。彼の事を長く知っているわけではありませんが、彼は最高峰カテゴリでチャンピオンになっているわけでもないのにMotoGPレジェンドになるのはフェアではないと思います。そうなると、その他のレジェンド達、タイトルが何でもないかのように思えてしまいます。ただ彼は最高のライダーであるわけで、これはタイトルを獲得していないのにアレックスのセーブが素晴らしいからといって彼をレジェンドにしてしまうのと同様だと感じます。」

マーべリック・ビニャーレス

「ランディは凄い選手だと思います。パドックでもそうですしレースの中でもね。彼とは色々と話をしたこともあります。もしYoutubeに行って”MotoGP 転倒”と検索するとランディのセーブが出てくるでしょう。良く覚えています。」

アレックス・リンス

「多くのライダーが多くのセーブをしていますが、自分もランディのスーパーセーブはお気に入りです。本当に嬉しく思っています。」

 

Q

「テストの中、最初の2つのレースでもファクトリーライダー達を脅かしてきました。ドヴィツィオーゾ、ホルヘ、ペトルッチのバイクと比較してどこが良くて悪いのでしょうか?」

ジャック・ミラー

「違う点は彼らはしっかりとコントロールしていて、自分はもっとワイルドな乗り方をしてるってことでしょうか。それに彼らのほうがコンスタントですしね。1周、2周なら同じペースで走行出来ますが、カタールでそうであったように、ドヴィは完璧なレース運びでした。彼はスタートからゴールまでしっかりとレースをコントロールしていました。彼をレース中盤で見たんですが、自分は彼がタイヤライフで苦戦していると思っていたんですが、彼は単純にペースをコントロールしていたんです。彼らはGP18で素晴らしい仕事をしていましたし、ペトルッチも同様でした。今の段階で彼らと互角に戦えるかどうかを語るのは時期尚早でしょう。GP17で彼らに戦えるかどうかはわかりません。ただ自分達はベストを尽くしていますし、GP17は昨年いくつものレースで優勝したバイクです。まだ彼が昨年成し遂げたレベルの走りは出来ていないですよ。まだ成長が必要です。」

 

スティーブン・デイ

「以上です。ありがとうございました。それではエイミー・ダーガンからSNSの質問をお願いします。」

エイミー・ダーガン

「Facebookからカルに質問です。”もしダンスパートナー、共に戦うパートナー、酒を飲むパートナーに誰かをグリッドから選ぶとしたら誰でしょうか?”」

カル・クラッチロー

「一緒に飲むならもう決まってますね。(※ジャックのほうを見る)ダンスね。。ダンスパートナーなら似たようなことをしているヨハンがいいかもしれないですね。(※恐らくバックフリップのこと)彼は相手を持ち上げるのが得意だろうからね。ファイティングパートナーならダニロですね。」

 

エイミー・ダーガン

「それではジャック、Twitterからの質問です”プレスカンファレンスに出席している中で、オーストラリアの自然の中で最も長く生き残れるのは誰だと思いますか?”」

ジャック・ミラー

「多分ヨハンでしょうね。彼はなんか、そういった環境で上手くやっていくのが得意そうに見えます。カルは数日でダメでしょう(笑)」

 

エイミー・ダーガン

「それではヨハンTwitterからの質問です。”あなたのバイクには名前は付いているんですか?だとしたら何という名前なのでしょう?”」

ヨハン・ザルコ

「2台バイクがあるので、それぞれに名前をつけようと思ったんです。ただ女性の名前をつけるとガールフレンドがヤキモチを妬くので、バイクNo.1、No.2とかのほうがいいんです(笑)ただ、時には名前をつけて、OKハニ〜これからレースで一緒に戦おうねー。などと言うのも悪くないでしょうね(笑)

カル・クラッチロー

もし酷いレースだったら”このビッチ!”と呼べるしな(笑)」(※会場大爆笑)

ヨハン・ザルコ

「まぁでも良いレースもあれば悪いレースもありますからね。ですから1と2のほうがいいですよ(笑)」

 

エイミー・ダーガン

「それではアレックス、Instagramからの質問です。”もしあなたの人生を語った映画があるとしたら、誰があなた役を演じますか?”ブラッド・ピット?」

ジャック・ミラー

絶対にローワン・アトキンソンだね。」(※会場爆笑)

エイミー・ダーガン

「誰だかご存知ですか?」

アレックス・リンス

「いいえ。」

エイミー・ダーガン

「ミスター・ビーン役の俳優です(笑)(※会場爆笑)」

アレックス・リンス

「2012年の世界選手権に参戦した時、ジャックを含め多くの選手が自分がミスター・ビーンに似ていると話していたんですよ(笑)だから、適役なのかもしれませんね(笑)」

 

エイミー・ダーガン

「それではアンドレアFacebookからの質問です。”MotoGPカレンダーに乗っていないサーキットでお気に入りのトラックは?”」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「ドニントンパークですね。全てのクラスで優勝したことがありますから。」

 

エイミー・ダーガン

「なるほど。それではマーべリック、Instagramからの質問です。”あなたのタトゥーに意味はありますか?あるとしたらどのような意味なのでしょう?”」

マーべリック・ビニャーレス

「そりゃありますよ。意味もなくタトゥーは入れません。自分はクラスを変えるごとにタトゥーを入れてきました。これは新しい時代を表しているんですよ。」

 

エイミー・ダーガン

「ありがとうございました。」

スティーブン・デイ

「皆さんどうもありがとうございました。」

(Photo courtesy of michelin)

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