★MotoGP2018アメリカGP 決勝プレスカンファレンス翻訳

ご紹介が遅くなりましたが、マルク・マルケスが6連勝を達成したアメリカGPの決勝プレスカンファレンスの翻訳です。アルゼンチンで受けたペナルティー、予選で受けたペナルティーをもろともせず、まさに圧倒的というレース展開で優勝したマルケス。この人の場合、さらなるプレッシャー、逆境はモチベーションになるようです。

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スティーブン・デイ

「それではアメリカGPでのトップ3となったマルク・マルケス、マーべリック・ビニャーレス、アンドレア・イアンノーネのプレスカンファレンスを初めます。マルク今日は素晴らしいレースでしたが、今朝は目覚めて最初からトップで走行しそのまま逃げ切るというレースでした。今日はMotoGP93戦目ということで勝たねばならないレースだと感じていたでしょう。」

マルク・マルケス


「ええ。今日は確かに今までとは異なるレースでした。昨日以降、今朝目覚めてから今日の戦略は極めて明確でした。今日のようなレースをするために今週ずっと作業をしてきたんです。こうして序盤から最後までプッシュするというレースをしようと思っていました。その中でギャップを広げていくというものでした。今日は4番グリッドからのスタートでしたので、若干戦略の変更があるかもと思っていましたが、1周目の段階でレースをリードすることが出来ました。その後は3周、4周プッシュして既に大きなギャップが出来ているのがわかり、その後はその差を維持するレースが出来ました。ずっとフロントでリードするというのは自分が好きなレースの形ではないので長いレースでしたね。」

 

スティーブン・デイ

「今日はかなり楽に走っているように見えましたが、どこかで危ない瞬間などあったのでしょうか?」

マルク・マルケス

「特にありません。1周目に危ない瞬間があった以外は全てがコントロール下でした。もちろんMotoGPバイクですから常に転倒の可能性もミスの可能性もありますけどね。しっかりと集中していたので。今週は特別なモチベーション、特別なプレッシャーの中で迎えた週末でしたが、こういうのは好きですよ。」

 

スティーブン・デイ

「COTAで6連勝を達成し、大好きなアメリカGPの後にトップ5が接近してヨーロッパラウンドに向かいますね。」

マルク・マルケス

「アルゼンチンでゼロポイントだった後に、こうしたチャンピオンシップでトップ争いが出来るのは良いことです。ただ、最も重要なのはバイクに対してどのように感じているのかということです。今のフィーリングはまさにスウィートです。非常にライディングを楽しんでいます。ただヨーロッパでバイクがどのように反応するかということが重要です。ヨーロッパは完全に異なるトラックです。狭くてトラック自体が小さいですからね。セットアップの変更が必要になるかもしれませんが、こういう種のサーキットにおいてはバイクは素晴らしい形で機能しています。

 

スティーブン・デイ

「マルクありがとう。それではマーべリック・ビニャーレス。今日はパルクフェルメでも喜びが爆発していましたね。今回はオースティンでMotoGPクラス初の表彰台ともなりました。ヤマハもあなたも大きく前進したということだと思います。」

マーべリック・ビニャーレス


「ええ。そうだと思います。今週は本当にハードに作業をしました。まだまだ最大の力を出すことは出来ていないだろうと思いますが、非常に力強い走行が出来ています。アルゼンチンで改善を進めることが出来ましたし、作業の方向性もわかっています。2018年型のヤマハのバイクでいかに速く走るのか?ということがわかってきました。ただ今日は本当に嬉しいんです。今日の走りは自分達に出来る最大限の走りだったでしょう。ヘレスに行くのが待ち遠しいですし、自分達のバイクに合うトラックだと思っています。自分達に出来るベストを尽くします。これから改善を進め、バイクの他の部分にある問題にも手を付けていきます。」

 

スティーブン・デイ

「序盤に苦戦をするという症状は、序盤の数ラップでの苦戦という形になっているのでしょうか?」

マーべリック・ビニャーレス

「少しですね。まだ少し苦戦しています。それに 最初はトラックも暑かったですし、セットアップがベストと言える状態ではなかったのでしょう。ただ今まで苦戦していた部分をアルゼンチンで色々と改善出来たのは嬉しかったです。それにまだ改善出来る余地が残っています。ですからヘレスに向かい、レースウィークをスタートし、ここよりも良い形でレースをするのが楽しみです。]

 

スティーブン・デイ

「マーベリックありがとう。それではイアンノーネ、今まで苦難の2017年シーズンを送ってきました。スズキで初の表彰台、そして2016年最終戦バレンシア以来初の表彰台獲得は嬉しいでしょう。これが大きな自信になったでしょうね。」

アンドレア・イアンノーネ

この表彰台は自分にとって本当に重要なものです。2017年は本当に懸命に作業をしてきましたし、本当に苦戦しました。いずれにしても昨年は何もかもが難しい状況でしたが、常に自分の事を信じてきましたし、スズキに素晴らしい結果をもたらす事を考えていました。100%の力で作業を行いましたが、これが常に重要なことだと思っています。今日は表彰台を獲得出来ましたが、難しい週末の後に良い結果だったと思います。本当に嬉しいですし、これからヨーロッパに向かうに辺り、昨年はヘレス、ル・マンで苦戦しましたが、今年は状況が違います。バイクに対して良いフィーリングがあって、良いエネルギーの状態で向かうことが出来ます。こういう形で作業を続けることが出来ると思います。」

 

スティーブン・デイ

「一度マルクをインから抜こうとしてオーバーラン、その後バレンティーノからのプレッシャーもあったと思いますが、なんとかその差を維持しました。」

アンドレア・イアンノーネ

「今回マルクをこのトラックで抜こうとしたのは、言ってみれば不可能な挑戦だったわけですが、ああやって接近して抜いたのはライダーとしての直感ですね。結局抜かれしまい、彼のほうが速いペースでしたし。彼はこのトラックでは本当に強いですから、彼には祝辞を述べたいですね。それにマーベリックもそうでしたね。」
 

スティーブン・デイ

「アンドレアありがとう。それではフロアからの質問をどうぞ」


 

Q

「このトラックで勝利するのは、あなたのキャリアの中でも簡単そうに見えます。」

マルク・マルケス

「簡単ではありません。今回は序盤からリードするというアプローチをしました。通常は誰かの後ろにいてからアタックするんです。これはレースが短く終わるということ、単純にこちらが好きだということがあります。ただアルゼンチンの戦略を変え、今回は序盤から逃げ切ってギャップを広げていくというものでした。これは練習走行の段階でこういった走りが出来るだろうと感じたからです。後続と5秒差という表示が見えましたが、ビニャーレスがまだいたのでもう1段プッシュしました。そこで7秒差とし、その差を維持したんです。おそらく2014年のどこかでのレースのほうが楽なレースだったでしょうね。ただ、一番重要なのはバイクに対してスウィートなフィーリングがあることと、いかにチームと作業が出来ているかということです。」

 

Q

「今回はニッキーが亡くなってから初めてのアメリカでのレースでした。これに関してどのような思いですか?」

マルク・マルケス

「特別なモチベーションを感じましたし、チームにもホンダにも、優勝したらアメリカ国旗を持って走りたいと伝えていました。彼はアメリカにとって、そしてMotoGPにとっても特別なライダーですから。彼とは素晴らしい友人でしたし、彼とはフィリップアイランドでチームメイトとして走行することが出来ました。ニッキーの旗を掲げてのウイニングランは素晴らしかったですね。」

 

Q

「なぜマルクがここでここまで速いのでしょう?どのようなアドバンテージがあるのでしょう?」

マーべリック・ビニャーレス

「なぜかはわかりませんが、彼と彼のバイクはここで素晴らしい形で走っています。そして後は狭いコーナーで早いですね。とにかく今日はおめでとうということと、次回のヘレスが待ち遠しいです。」

アンドレア・イアンノーネ

「ここでは彼は誰よりも速くて別格です。シンプルですね。最低でも1.5秒かそれ以上は速いんです。今はこうしておめでとうと言うしかないでしょう。将来的にはまたバトルをしたいですけどね。」

 

Q

「今年こうしたレースが出来るように、スズキが何をどうしてくれたのでしょうか?」

アンドレア・イアンノーネ

バイクのバランスでしょうね。ウインターテストの段階からバイクのバランスの作業を進めました。昨年はブレーキングポイントで非常に苦戦をしました。コーナーで他のバイクを抜くことが常に難しく、それはどのトラックでも同じでした。そして3戦目の時点で良い形になってしまっていると思います。こうした改善が出来て嬉しいです。最も重要なのは同じような形で作業を進めるということです。」

 

Q

「バイクの事をスウィートと表現しましたが、今はまだ3戦目です。昨年そう感じることが出来るには、どの程度の時間がかかったのでしょうか?また今日はレースの後にかなりのブーイングが聞こえましたが、こういった事の影響は?

マルク・マルケス

「バイクに関しては、昨年はモントメロの後にいい感触を感じるようになりました。今年は最高の形でスタート出来ているんです。カタールの段階で良い感触でした。昨年のここのレースではビニャーレスが速くて彼に負ける可能性もありました。ただ今日に関しては勝てる感触があり、ペースも良かったですね。後はヨーロッパでこの感触を再確認出来るかどうかですね。色々と異なるトラックですから。で、そう考えるとヘレスで良いスタートをすることが大事なんです。ブーイングに関しては、また別のモチベーションになるだけですね。

 

Q

「今回のレースはアルゼンチンで起きた事で、よりモチベーションがあったと語っていました。ただこうしたメンタルの強さはどうやってトレーニングをしているのでしょう?2度の転倒があり、ペナルティーも適用されながらもこうして強い走りが出来ているわけですが、体だけでなくメンタルも鍛えているということでしょうか?」

マルク・マルケス

「確かに今週はより多くのモチベーションと同時にプレッシャーを感じていました。ただモチベーションという事に関してはトラックでのパフォーマンスで回答したいと思っています。ですから今日はこうした大きなギャップを後続に作るというレースにしたわけです。それに自分はこういったより多くのプレッシャーを感じるのが好きですし快適に感じます、時にはそれが逆に働くこともありますが、今週はこういう形だったんです。今回はこういう状況が自分により大きなプッシュするというモチベーションを与えてくれました。」

 

Q

「どんどんと調子が良くなっていますが、今年は自分が望んでる以上にセットアップを変えており、固めのセットアップになっていると話していました。そして現在はエレクトロニクスが良くなってきている。これら2つの大きな点があなたの結果の改善につながっているのか、それ以外の細かい点が助けになっているのでしょうか?」

マーべリック・ビニャーレス

モーターサイクルというのは1つの乗りものですから、何かが欠けていてはライダーは望むとおりにプッシュ出来ません。細かい変更を加えた事で、より自分がバイクをプッシュすることに役立ちましたし、バイクに対して自信を感じることが出来ました。そしてラップごとにバイクの事をより理解出来るようになりました。それにエレクトロニクスに関しては大きな改善を果たすことが出来ました。自分にとって本当の意味でシーズンが開幕するのは2日間フルにテストを終えた後のように感じています。その中で最大限にプッシュして、色々と大きな変化を加えることが出来るでしょう。週末の中では天候の変化もありますから、こういったテストが難しいんです。ただ物事が上手くいっているので本当に嬉しいんです。どんどんと力強い走行が出来るようになっていますし、まだ改善出来る余地は沢山あります。ヘレスではこういった改善点を再確認し、作業を続けていきたいと思います。」

 

Q

「最後にホームストレートを通過する時に、一度シートから立ち上がってもう一度座りましたが、あれはどういった意味なのですか?」

マルク・マルケス

「まずは落ち着くっていう意味と、ユニセフのイベントでブラジルにいて、その中で子供たちを学校に通わせる、さらなるモチベーションを与えるといったイベントに参加しました。その中で8歳〜10歳の子達に、レースで勝ったらこういうのをやるって約束していたんです。(※両手を広げて顔の両脇に当てるジェスチャー)彼らにとっては重要なものでしたから、それにそういうことをバイクの上で考える余裕もありましたしね。」

 

Q

「あなたのウォームアップにおけるペースは、レースのプレビューのような感じでしたね。レースとウォームアップで使用したタイヤは同じだったんでしょうか?

マルク・マルケス

「最初のプランはセットアップの中でいくつかの内容を試すというものでした。というのもあのセットアップで100%は満足していなかったんです。ただセットアップを詰めるのではなく、サンティにレースの1周目のシミュレーションをしてみるという事を伝えたんです。もちろんタイヤは同じで気温は異なっていましたが、同じタイヤでフルタンク(※燃料満タン)で走行しました。というのも、先程もお話したとおり、今朝起きた段階で今日の戦略は明確になっていたんです。(※1周目からリードし、大きなギャップを作って優勝する)」
 
 

Q

「マーべリック、バイクに加えたエレクトロニクスの変更に関して教えてもらえますか?そしてそこから得られたものは?またアンドレア、あと1回表彰台を獲得するとスズキはコンセッション(※優遇処置)を失います。これで何か変わると言えますか?」

マーべリック・ビニャーレス

「アルゼンチンでも簡単にお話しましたが、序盤にもう少しパワーが必要で、もう少しアグレッシブにライディングをしようとしていました。これは昨年のバイクに近い方向で、よりアグレッシブでバイクをさらにプッシュしていくというものです。こういった自分のスタイルに近い方向というのがプレシーズンの中ではなぜか出来なかったんです。ただ今はどんどんと自分スタイルにバイクを近づけていくことが出来ています。それでこの新しいバイクではこういった方向がしっかりと機能しているんです。まだまだ改善の余地がかなりありますから、今後ヨーロッパラウンドでどういった形で機能するかを見ていく必要があります。特に残り10周では素晴らしいですね。同じ形で集中を続けていく必要があります。」

アンドレア・イアンノーネ

「自分はルールに関しては心配していません。自分達が良い結果を残せるのは、ギャップを埋めることが出来ているからでしょう。今年はこうした優遇処置を受けていますが、これはスズキにとっては他のメーカーとの差を埋めるために重要なことです。いずれにせよ、この優遇処置が無くなる方向に行くことを願っています。(※さらに表彰台を獲得していきたいということ)」

 

Q

「バイクとの相性が良くなってきたと思いますが、ヨーロッパではどのトラックがあなたとスズキのスタイルに合うと思いますか?」

アンドレア・イアンノーネ

「Never say Never(※何が起こるかわからない的な意味)とは言いますが、今年のMotoGPは本当にどのような形になるかわかりません。ただ次のトラックが自分に合うトラックであることを願っています。ムジェロでは良いパフォーマンスをしたいですね。バイクの特性として高速コーナー、ロングコーナーが会いますからね。ただ同時にロングストレートがあり、ここでスズキはかなりのタイムを失っています。ですからエンジンの改善は必要でしょうね。

 

スティーブン・デイ

「それではマルク、マーべリック、アンドレアありがとう。」

(Photo courtesy of michelin, HRC)

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