アルゼンチンでのスタート時の混乱を受けて、今後スタート時のルールが変更されます。新しいルールでは

  • グリッド上でレーススタート前にエンジンをストールをさせたライダーは、バイク上に留まり、手を挙げて合図をしなければならない。
  • グリッド上でバイクを再始動させる行為は禁止とする。
  • ライダーはマーシャルの助けを借りて、グリッドからピットレーンへと移動しなければならない。
  • ピットレーンにおいてライダーはマシンの再始動の手助けを得ることが出来、MotoGPクラスにおいてはマシンの乗り換えが許可される。
  • とアルゼンチンで実際に起きた事態に対応出来る形でルールが改められました。

    ちなみに、以前のルールでは下記のように定められていました。

  • グリッド上でエンジンをストールさせたライダー、もしくはその他の問題を抱えたライダーは、バイク上に留まり手を挙げて知らせなければならない。
  • それ以外の理由によってスタートを遅らせる行為は禁止とする
  • 各グリッドのライダーの準備が整った後に、オフィシャルはパネルを下げ、その列のライダー達の準備が整ったことを知らせる。
  • その列のライダーがエンジンをストールさせたり、その他の問題を抱えている場合は、オフィシャルはパネルを下げてはならない。
  • 全てのオフィシャルのパネルが下がり、セーフティーカーがコース外に移動した後、グリッド最後尾のオフィシャルがグリーンフラッグを降って合図をする。
  • このルールによると、アルゼンチンにおいてマルケスはバイクの上に留まり手を上げる必要があり、マルケスの列のオフィシャルはパネルを挙げたままで待機し、その列のスタート準備が整っていないことを知らせる必要がありました。しかし、エンジンをストールさせたライダーが、エンジンを再始動するために次に何をすべきかが明示されていなかったわけです。

    ルールブックにはウォームアップ前にエンジンをストールさせたライダーは、バイクをピットレーンまで移動させると規定されていましたが、ウォームアップの後、そしてスタートの前にエンジンがストールした場合に関しては、ルールブックに記述がなかったわけです。


    実際マルケスが行った、バイクが再始動するまでバイクを押す(押しがけ)というのはルールに規定されていましたが、これはレースがスタートした後にのみ、下記のように許可されていたわけです。

  • レースがスタートした後にライダーがバイクをストールさせた場合、ライダーはエンジンが再始動するまでバイクを押してもらうことが出来る。
  • ある程度時間が経過してもエンジンを再始動出来ない場合、ライダーはピットレーンにバイクを移動させ、メカニックによって再始動の助けを得るか、MotoGPクラスにおいてはバイクの乗り換えが許可される。
  • なお、グランプリコミッションは8月5日のチェコGPにおいて、2名のワイルドカードライダーの参戦を許可します。ホンダからはステファン・ブラドルがレプソルホンダチームの3人目のライダーとして、スズキからはシルヴァン・ギュントーリがスズキEcstarから3人目のライダーとして参戦します。

    (Source: motorcycle.com, motogp)

    (Photo courtesy of michelin)