★MotoGP2018フランスGP 決勝プレスカンファレンス翻訳

フランスGPの決勝プレスカンファレンスの模様をお届けします。今回はダニロ・ペトルッチが語るわずか3mmの違いといった話、マルクの語るハードタイヤの選択、ロッシが語るマシン開発についてなどなど、興味深い話題が多いプレスカンファレンスでした。

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スティーブン・デイ

「これで3連勝となりました。序盤はヨハンがターン3で前を行く展開でしたが、ヨハンを抜いた後はそのままレースをコントールして優勝しました。」

マルク・マルケス

「ええ。まずはここフランスで優勝出来たことは嬉しいですね。ホンダにとっては難しいサーキットですし木曜の段階ではどうなるか疑問でしたから。週末を通じて競争力を発揮出来ました。まず最初に良かったのがタイヤチョイスで、自分はグリッド上で唯一リアにハードタイヤを選択しました。今朝はハードタイヤに関して非常に良いフィーリングがあり、これがレースにおけるキーだったと思います。これのおかげでコンスタントなペースを刻む事が出来ました。ただ最初の2周はタイヤに熱を入れる必要があるので苦戦することはわかっていました。その後ターン3でワイドになりヨハンに抜かれたことでレースが少し難しくなりました。イアンノーネにも抜かれましたが、彼はその後ターン5で転倒しました。そこで彼にぶつかりそうになり抜かれたりがあったんですが、自分に”落ち着け”と言い聞かせて、その後はタイヤにしっかり熱を入れるようにプッシュして走行をはじめました。レース中はずっと週末に良いペースがあったドヴィのことを見ていました。ただそこで彼が転倒したことで自分のレースに対するアプローチは少し変わりました。フロントタイヤが非常に厳しいコンディションであるということを理解したので、少し落ち着いて走るようにしたんです。」

 

スティーブン・デイ

「ターン3であわや転倒というシーンもありましたが、どうだったのでしょうか?」

マルク・マルケス

「FP3でも同様の形でターン3で転倒したんですが、FP3で転倒したことで、レースで転倒せずに済みました。そのせいでレースの間はターン3で本当に注意深く走っていて、肘を路面に突き立てるような形で走っていたんです。そこでレースの中でフロントを失った瞬間に肘を地面にさらに押し付けて転倒をセーブしたんです。」(※管理人注 言ってることが色々おかしい。。)

 

スティーブン・デイ

「あなたの後ろを走っていて最終的に差は大きいながらも2位で走行していたのがペトルッチだったということは驚きですか?」

マルク・マルケス

「自分はプッシュをしているなかで、32’3、32’4というペースを見てペトルッチのスピードがこれから落ちるだろうと思いましたが、彼はずっといいペースで追ってきているのがわかり、彼との差を開くことが出来ませんでした。出来れば2.5秒ほどの差をつけて走りたかったんです。これくらいの差があればかなり安心出来ますからね。ただ彼は1秒、1.1秒、0.9秒という差で付いてきていました。ただ自分のタイヤは最後までコンスタントで、おそらく彼のタイヤは最後に少し垂れたんでしょう。そこで最後に大きなギャップが出来ました。」

 

スティーブン・デイ

「次はムジェロに36ポイントのリードを持ったまま挑む形になります。今回フランスで勝利しただけではなく、36ポイントという大きな差を持って挑む形になります。」

マルク・マルケス

「ムジェロもまた難しいレースになると思いますが、これは気温によります。テストの中では冷たい気温だったのもあってタイヤを温存して良い形で走ることが出来ました。ただ、実際にどういった天候であるかはレースウィークにならないとわかりませんし、いつもは午前と午後でまったくコンディションが変わってしまうことが多く、バイクのセットアップ、タイヤのフィーリングなども変わってしまいます。ムジェロでどうなるかですね。ただ現時点では自分のバイクはスィートな関係を楽しんでいるんです。これが一番重要なことですね。」

 

スティーブン・デイ

「マルクおめでとう。それではダニロ、昨日は何かを見つけたと話していましたが、今日は2位ということでそれをものにしたと言えると思いますが、おそらくあなたにとってドライコンディションにおける最高のレースとなったのではないでしょうか?」

ダニロ・ペトルッチ

「ええ。素晴らしいレースでした。昨日お話したように自分はスタートが苦手なので、スタートしていくつかコーナーを終えた段階で5位になっていました。しかもその後ミスをしたことでトラックの外に出てしまい、マルクとバレに抜かれてしまったんです。ただその後のコーナーでバレがミスをしたことでマルクについて行くことが出来ました。今日はドヴィのほうが速かったとは思うんですが、恐らくミディアムフロントを今日履くという選択は少し安全面で良くないチョイスだったんだと思います。というのも金曜の午後に自分も同様の形で転倒していたんです。ですからミディアムのほうが速いかもしれないと思っていましたが、転倒する可能性があるかもしれないと思っていました。そこで最後まで保たないかもしれないけど、ソフトを選択したんです。そして結果的にこれが良い選択でした。マルクの後ろに楽についていけたとはとても言えませんが(笑)、なんとかギャップを維持して走行することが出来ました。そこまでリスクを冒さずについていけていたんです。ターン3で彼がフロントを失ったの見て”トラブっているのかもしれない。。”と思ったんですが、その後に彼がラップレコードを出していたので、”いや多分気のせいだ。。”と感じました(笑)ただ後ろからはバレンティーノが追ってきていたので、自分もプッシュをしていました。タイヤは良い形で機能していましたね。あと5周という段階で、バレンティーノが2秒後ろ、マルクが2秒前という状況で”今日は優勝を狙うには時間がかかりすぎた”と感じました。そこで”グラベルで終わるよりは2位で終わるほうがいい”と判断しました。今の段階での表彰台獲得は、自分には大きな助けになります。」

 

スティーブン・デイ

「これからムジェロでホームレースを迎えるにあたっては大きな自信になるでしょう。新しいDucatiで機能する良いセッティングが見つかったと感じますか?」

ダニロ・ペトルッチ

「正直なところ自分にも妙な感じなんです。バイクのフロントを3mm下げただけで大きな違いなんです。280馬力を発生するバイクでわずか3mmの変更で、そのレースウィークの内容が変わり、15位から1位を狙えるまでに変わるんですからね。ほんの少しですが実に大きな違いなんです。レースウィークの中であと1%何かが足りないという話をずっとしていて、見つけたのが3mmの違いだったんです。ただMotoGPの中での3mmというのはここまで大きな違いなんです。本当に嬉しい結果ですが、後は苦戦したオースティンの結果さえ良ければと思っています。その他のレースでは悪い形ではなかったですし、もう少しそこで挽回出来ていればチャンピオンシップにおいてもう少し良い位置だったのにと思います。」

 

スティーブン・デイ

「ダニロありがとう。それではバレンティーノ・ロッシ。この厳しい状況において今回の表彰台はあなたとヤマハとって素晴らしい結果でしょう。暑いコンディションの中でコンスタントに走行出来たということが喜ばしい結果でしょうね。」

バレンティーノ・ロッシ

「ええ確かに表彰台を獲得することが常に重要なことです。それに技術的に難しい状況の中でのこうした結果ですから、自分にとって、チームにとって、ヤマハにとって非常に重要な結果であると言えるでしょう。良い形で練習走行を終えて、昨日の予選では遅くなってしまい9位スタートとなりました。土曜日の終わりに行った作業の内容が良くなかったので、正直かなり落ち込んでいたんです。ただ、昨日はハードに作業をしてバイクに変更を加えました。そしてその中でしっかりと改善をすることが出来たんです。加速、そしてグリップが向上しました。そして今朝のウォームアップの段階で5位というタイムでペース自体も悪くありませんでした。ですから良いレースができるだろうという気持ちはあったんです。ただ3列目からのスタートだと全てが良い状態に回る必要があります。ただ良いスタートができて、1周目に良いペースで走行出来、トップ選手達についていくことが出来ました。ただ、よりポジティブだったのは自分のリズムで練習走行よりも速く走ることが出来たんです。そして何よりも最後までこの良いペースで走行することが出来たんです。これが非常に重要なことでした。ただル・マンはヤマハにとって常に相性が良いトラックで、昨年に関してはヤマハが表彰台を独占しました。自分は転倒しましたが、あの転倒がなれば1位から3位はヤマハでしたよね。ですから今回の結果においてル・マンであったということは大きな助けになりました。それに今週は天候も素晴らしかったですし、ボックス内では素晴らしい作業をしてくれました。とにかく今回は3位を獲得出来ましたので、まずはバイクを改善していくことが必要です。ただレース自体は素晴らしく楽しむことが出来ました。」

 

スティーブン・デイ

「ある時点でダニロはマルクから0.5秒ほど遅れでダニロにも追いつきそうでした。その中で優勝できるか?と思ったのでしょうか?」

バレンティーノ・ロッシ

「今日のレースでダニロはずっとターゲットだったんです。スタートでは彼を抜いたんですが、シケインで抜き返され、自分の計算の中では彼は今日表彰台を獲得するためのターゲットだったんです。その後転倒があり、彼を追い抜こうと全力を尽くそうとしました。残り10周、12周あたりで良い周回が出来たんです。その時点ではダニロはそこまで前を走っていなかったんですが、その後は彼のほうが早かったですね。今日は彼を抜くのは無理でした。」
 

スティーブン・デイ

「バレンティーノおめでとう。それでは私からは以上です。フロアからの質問をどうぞ。」

 

Q

「今日のこの結果というのは。。」

ダニロ・ペトルッチ

Ducatiとの将来に影響したかってことですよね?(笑)Ducatiとの将来に関して質問されるのは、これで今週187回目ですよ(笑)これに関しては自分はなんともわかりません。Ducatiは自分のことをよく知っていますしね。Ducatiがライダーを選択する際に直近の4戦、5戦の戦績ではなく、過去2シーズンくらいで判断してくれることを願っています。確かに今回の結果は将来に関して約に立つでしょう。自分にも別の選択肢がありますが、Ducatiとのオプション契約が6月の終わりまであるんです。ですからDucatiが判断するまで6月の終わりまで待つ必要があります。そこでDucatiの回答がYesかNoかを知ってから、(※Noだった場合)周囲を見渡すことになるでしょう。ただ、現時点ではこの結果というのはDucatiとの将来には役立ったといえるでしょうね。」

 

Q

「ダニロ似たような質問ですいませんが、少し違う質問です(笑)」

ダニロ・ペトルッチ

「スペイン語で話して欲しいの?(笑)」
 

Q

「ロレンソ相手に戦い彼を負かすことは、今日のレースの結果自体よりも重要だと思いますか?というのもドヴィツィオーゾに別の日に尋ねた際に、彼はミラーかあなたが来年のチームメイトになる可能性が高いと答えていたんです。彼はロレンソだとは言いませんでした。」

ダニロ・ペトルッチ

まぁそりゃ僕らの給料のほうが安いからね(笑)」(※マルケス横で笑いだす/会場拍手)
 

Q

「もう1つの質問に関しては。。」

ダニロ・ペトルッチ

「自分の目標は常にレースでベストを尽くすことです。ただ、ファクトリーDucatiに勝つというのは常に重要なことです。それにホルヘは何度もチャンピオンシップ優勝している素晴らしいライダーです。思うにDucatiのバイクというのはホルヘには100%合うということはないんじゃないでしょうか。自分はこのバイクについては少なくとも3年前から知っています。自分がPramacに初めて加入したときはGP14に乗りましたが、あれはホントに古いバイクでした。Ducatiが恐らく自分かジャックを選ぶかもという話は、冗談でもなんでもなく、自分たちの給料はホルヘに比べて(破格に)安いからというのは本当なんです。そうした理由からDucatiは自分たちを選ぶんじゃないかと思います。」

 

Q

「ヤマハに問題があるという話をしていましたが、今日の結果というのはヤマハのバイクというよりはトラックによるものだと言えるのでしょうか?また昨日あなたが見つけた内容が今後のヤマハのバイクの改善に役立つだろうと考えているのでしょうか?」

バレンティーノ・ロッシ

「恐らく他のレーストラックでも役立つだろうと言いたいですが、実際はル・マンがこの結果を得るために非常に役立ったというのが真実です。自分達が何か特定の問題があるということではなくて、実際には自分達のライバルが少しだけ速いということなんです。ですから自分たちは作業を続ける必要があります。ムジェロは今までもヤマハにとって良いトラックですから素晴らしい週末になると思います。そしてバイクをシーズンを通じて改善できることを願っています。」

 

Q

「あなたは今こうしてヤマハで苦戦しているわけですが、あなたの発言が日本のエンジニアにとって、今のバイクを改善するというより2019年のバイクを新たに開発することに役立つと。。」

バレンティーノ・ロッシ

「(※途中で遮って)そうは思いませんね。ヤマハにとって2016、2017、2018年型というのは、単純に番号の話でしかないんです。ヤマハはバイクをステップ・バイ・ステップで改善していくわけですが、まぁこれは他のファクトリーにしても同様ですね。F1などでは例えばルール変更によって2019年型のクルマはまったく新しいものになったりするのかどうかはわかりませんが、MotoGPバイクの完成したパッケージを作り出しているのは、本当に細かい変更、細かいアップデートなんです。ですから今のバイクの開発(改善)を続けるということが重要です。」

 

Q

「今年誰かがマルケスのタイトル獲得を阻止すると思いますか?」

ダニロ・ペトルッチ

「昨年はいくつかのレースでヤマハやDucatiと比較してもう少し苦戦している場面がありました。ですからそれもあって優勝争いは最後まで続いたんです。今年はホンダのほうが一歩前に進んでいる印象があります。彼はバイクに乗るのを非常に楽しんでいますし、他のホンダは今日は自分からはかなり離れたところを走っていました。ですから今年のホンダが確かに速いのかもしれませんが、現時点では彼のほうがバイクを上手に乗りこなしていると言えるでしょうね。ですから今彼を誰かが止めることができるか?というのはなんとも言えません。それにわずか5戦の段階で36ポイントも彼はポイントをリードしているんですからね。今日のドヴィは彼と優勝争いが出来たのかもしれませんが、彼がレースをリードしていたのは序盤だけでしたからなんとも言えませんね。」

バレンティーノ・ロッシ

「確かにマルケスは現時点で大きなポイント上のアドバンテージを持っています。ただ、ライバルにとって厄介なのは彼のポイントではなくてトラック上のスピードなんです。彼が現時点で最速の選手ですから、彼を止めるのは非常に難しいでしょうね。

 

Q

「マルク、ドヴィがレースをリードしているのを見たとき、ナーバスになって”彼について行かねば”と思ったのでしょうか?今日は彼がそのままギャップを開いていけると感じましたか?」

マルク・マルケス

「レース前のウォームアップでは彼と共に走っていたんです。その中で互いにお互いにまだ引き出しはあって実力が拮抗しているなという感触がありました。それでタイヤ選択の事を考えると、恐らく彼は序盤にプッシュするだろうと思っていたんです。というのも自分が選んだハードタイヤは温まるのに2周から3周はかかるんです。ただ、今日の彼は序盤に普段よりかなりプッシュしていました。通常彼は序盤にプッシュして先頭集団に留まり、そこでタイヤをマネジメントして最後にまたプッシュするという戦い方です。ただ、今日の彼は序盤からかなりプッシュしてリードしようとしていました。これは彼も自分がハードタイヤを履いていて後半に追いついてくるだろうと考えていたからでしょう。彼が週末の中で一番速いライバルだと思っていたので、自分は彼をずっと見ていました。昨日もプレスカンファレンスで”一番速い選手はこの場にいない。2列目にいるんだ”と言いましたけど、そういうことだったんです。彼が転倒したことでアプローチが変わりましたし、全てがより容易になりました。ですから結果は異なりましたけど、ダニロも速かったですよね。ドヴィは今日ダニロよりも少しだけ速かったんです。ダニロは自分に非常に近いペースでしたけど、恐らくドヴィは自分と同じスピードだったでしょう。自分が転倒するときは他の選手が自分の事をプッシュしているからですし、今日彼が転倒したのも、他の選手に後ろからプッシュされていたからということなんだと思います。

 

スティーブン・デイ

「それではプレスカンファレンスは以上です。マルク、ダニロ、バレンティーノありがとう。」

(Photo courtesy of michelin)

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