ル・マンでは予想されたように良いレース展開で3位を獲得したロッシですが、あくまでもトラックによる恩恵が大きいと語り引き続きバイクの改善が必要としています。ホームレースとなるムジェロでも今まで良い結果を得られてとしていますが、果たしてどうなるでしょうか。

バレンティーノ・ロッシ

「表彰台を獲得することが常に重要なことです。それに技術的に難しい状況の中でのこうした結果ですから、自分にとって、チームにとって、ヤマハにとって非常に重要な結果であると言えるでしょう。良い形で練習走行を終えて、昨日の予選では遅くなってしまい9位スタートとなりました。土曜日の終わりに行った作業の内容が良くなかったので、正直かなり落ち込んでいたんです。ただ、昨日はハードに作業をしてバイクに変更を加えました。そしてその中でしっかりと改善をすることが出来たんです。加速、そしてグリップが向上しました。そして今朝のウォームアップの段階で5位というタイムでペース自体も悪くありませんでした。ですから良いレースができるだろうという気持ちはあったんです。ただ3列目からのスタートだと全てが良い状態に回る必要があります。ただ良いスタートができて、1周目に良いペースで走行出来、トップ選手達についていくことが出来ました。ただ、よりポジティブだったのは自分のリズムで練習走行よりも速く走ることが出来たんです。」

「最後までこの良いペースで走行することが出来たこと、これが非常に重要なことでした。ただル・マンはヤマハにとって常に相性が良いトラックで、昨年に関してはヤマハが表彰台を独占しました。自分は転倒しましたが、あの転倒がなれば1位から3位はヤマハでしたよね。ですから今回の結果においてル・マンであったということは大きな助けになりました。それに今週は天候も素晴らしかったですし、ボックス内では素晴らしい作業をしてくれました。とにかく今回は3位を獲得出来ましたので、まずはバイクを改善していくことが必要です。ただレース自体は素晴らしく楽しむことが出来ました。」


「今日のレースでダニロはずっとターゲットだったんです。スタートでは彼を抜いたんですが、シケインで抜き返され、自分の計算の中では彼は今日表彰台を獲得するためのターゲットだったんです。その後転倒があり、彼を追い抜こうと全力を尽くそうとしました。残り10周、12周あたりで良い周回が出来たんです。その時点ではダニロはそこまで前を走っていなかったんですが、その後は彼のほうが早かったですね。今日は彼を抜くのは無理でした。」

「今日のレース結果においてル・マンがこの結果を得るために非常に役立ったというのが真実です。自分達が何か特定の問題があるということではなくて、実際には自分達のライバルが少しだけ速いということなんです。ですから自分たちは作業を続ける必要があります。ムジェロは今までもヤマハにとって良いトラックですから素晴らしい週末になると思います。そしてバイクをシーズンを通じて改善できることを願っています。」

「自分の発言がヤマハに新しいバイクを開発させることになるとは思いません。ヤマハにとって2016、2017、2018年型というのは、単純に番号の話でしかないんです。ヤマハはバイクをステップ・バイ・ステップで改善していくわけですが、まぁこれは他のファクトリーにしても同様ですね。F1などでは例えばルール変更によって2019年型のクルマはまったく新しいものになったりするのかどうかはわかりませんが、MotoGPバイクの完成したパッケージを作り出しているのは、本当に細かい変更、細かいアップデートなんです。ですから今のバイクの開発(改善)を続けるということが重要です。」

「マルケスは現時点で大きなポイント上のアドバンテージを持っています。ただ、ライバルにとって厄介なのは彼のポイントではなくてトラック上のスピードなんです。彼が現時点で最速の選手ですから、彼を止めるのは非常に難しいでしょうね。

(Photo courtesy of michelin)