★MotoGP2018 ダヴィデ・ブリビオ「しっかりとした開発体勢と才能あるライダー2人で未来を作っていく」

「ジョアン・ミールとの契約はどのように?」「ホルへ・ロレンソなど経験あるライダーを検討したのか?」「アレックス・リンスとジョアン・ミールという2人の若手でスズキは迷走しないのか?」などのスズキファンが気になっている質問の数々に、ダヴィデ・ブリビオが答えています。

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Q

「遂にジョアン・ミールのスズキ契約が発表されました。長い交渉だったのでしょうか?」

ダヴィデ・ブリビオ

いいえ。交渉自体は短いものでした。実際ジョアンは非常に速く決断しました。時間がかかったのは異なるマネージャー達が、スズキのチーム状況であるとか、彼らのライダーに興味があるのかといった話でした。ジョアンに関してはウインターテストの頃から話をして、最初の3戦で候補を絞りました。ですから期間は長かったわけですが、交渉というより話し合いを続けていたというところです。」

 

Q

「アレックス・リンスとの契約は最初から明確にそう思っていたわけでしょうか?」

ダヴィデ・ブリビオ

「アレックスに関しては2020年まで契約を更新するというオプションがありました。このオプションを使用したということです。ただ、もちろん互いに話をしました。アレックスとの交渉はシンプルでしたね。彼もスズキと一緒にやっていくことを喜んでいましたし、スズキもそうでした。彼はスズキにとっては投資ですから。アレックスには大きな才能を感じています。彼は将来的にトップライダーの1人になれると確信しています。ですから彼と引き続き一緒にやっていけるのは嬉しいんですよ。

 

Q

「どうして彼が才能があると考えるのでしょうか?彼のレースデータを他のライダーと比較したりしたのでしょうか?」

ダヴィデ・ブリビオ

「それも手法の1つですね。アレックスに関しては彼がいかにライディングをしているかをマーべリック・ビニャーレス、アレイシ・エスパルガロ、アンドレア・イアンノーネと比較しました。

 

Q

「彼が特別なものを持っていると感じたことは?」

ダヴィデ・ブリビオ

「ええ。彼の強みはわかりますし、弱さもわかります。全体的に言うとアレックスは素晴らしい選手です。彼が素晴らしい形でライディングしていることがわかります。彼は改善が必要な部分もあります。でも彼の才能はわかりますし、彼は速く走ることが可能です。また明確なデータもあって、昨年は彼は怪我の影響もあって厳しい1年となりました。彼はアッセンで戻ってきてその年の終わりには、彼はもてぎ、フィリップアイランドで6位、バレンシアで4位で終えました。彼の学習スピードは非常に速いんです。彼のパフォーマンスはシーズン中盤に速く走れたことを示しており、こうしたデータをしっかりと分析して検討していく必要があるんです。」

 

Q

「2人目のライダーの話をしましょう。アンドレア・イアンノーネとの契約を終えた理由は?」

ダヴィデ・ブリビオ

「ライダーのことに関して話をするのは常に難しくて、今のライダーマーケットは本当に速い時期からスタートしているんです。今はもはや開幕戦からスタートして、ライダーのパフォーマンスを判断するのは昨シーズンの結果ということになってしまうんです。これはライダーにとってもチームにとっても不幸なことです。今のマーケットでは、ライダー達は彼らが進歩しているということを証明出来ません。これはバイクもそうですし、チームにとってもそうです。もしバイクに苦戦してシーズンをスタートしたら、そして3戦、4戦、5戦で改善出来たら。。これでは手遅れなんです。ライダー達は既に次のシーズンに乗るバイクのことを考えてしまいますし、既にどうするかを大体決めてしまうんです。」

 

Q

「イアンノーネ放出の判断は2017年の結果に基づいていると?」

ダヴィデ・ブリビオ

そうですね。2017年にスズキのバイクはパーフェクトではなかったと言えます。テクニカルな部分でミスがありました。エンジンは明らかにもっと良いものにすることが出来ました。昨年異なるエンジンが必要だと気づいた時、エンジンの仕様を凍結するというルールによってそれが出来ませんでした。バイクのそれ以外の部分、クラッチ、シャーシなどの作業を進めたんです。実際、そうした理由もあって今年のバイクは良くなっているんです。全てを一緒に繋げて、昨年の改善内容に適切なエンジンを組み合わせていったんです。そうして良いパッケージが出来たんです。」

 

Q

「昨年、アンドレア・イアンノーネはスズキにバイクへの適合に苦戦していました。」

ダヴィデ・ブリビオ

彼はけしてスズキのバイクに乗ってハッピーという状況ではないように見えました。そこで、おそらくこれは彼のバイクではないのだと考えるようになったんです。ウインターテストで彼と話をした時、”スズキがアンドレア・イアンノーネにとって良いバイクなのか、アンドレア・イアンノーネがスズキにとって良いライダーなのかを判断する必要がある。この2つがうまくフィットするのかを判断せねば”と言いました。しかし、その後にライダーマーケットが早くスタートしてしまい、アンドレアにとってイエスかノーか答えるには時間が足りませんでした。このマーケットは狂っています。ただ、今はこういう状況にいるわけで、このルールに従う必要があるんです。」

 

Q

「今決断出来るなら、違う未来もあったと感じますか?」

ダヴィデ・ブリビオ

「意思決定の時が近づいた時、スズキとアンドレア・イアンノーネが一緒にやっていくのは難しいように思えました。そこで我々も別の方向を考え始めたんです。ミールを獲得出来る可能性があるとわかった時、これは絶好の機会だと感じ、これを逃すことは出来ないと考えたのです。

 

Q

「ホルへ・ロレンソはどうでしょう?本当に検討していたのか、ただの噂だったのでしょうか?」

ダヴィデ・ブリビオ

本当に検討していました。アンドレア・イアンノーネと再契約しないと決めた時に、別の可能性を考えました。実際いくつかのライダー達から本当にスズキに加入したいという感触を得たんです。まだ契約が決まっていないほとんどのトップライダー達がスズキ入りを検討してくれました。これは本当に嬉しいことです。」

 

Q

「ということは3名のライダーということでしょうか?」

ダヴィデ・ブリビオ

「ええ。それ以上です。スズキとどうするかを話し合いました。鈴木 俊宏社長、スズキの経営陣などは、常に若いライダーを採用したいと考えているんです。若いライダーを育て、そのライダーと勝利していく。こういったプロジェクトの形式はマーべリック・ビニャーレスと共にスタートしました。ただ、不幸にも彼と一緒にやっていくことは出来ませんでした。ただ、これはほとんど完璧なプロジェクトで、Moto2から彼を採用し、MotoGPに連れてきて、MotoGPバイクを教え、彼に経験を与え、彼と共に優勝しました。実際のところ2016年に優勝はしているわけです。そして同じようにアレックス・リンスと共に新たにプロジェクトをスタートしました。そして今はジョアン・ミールです。同じコンセプトを続けていけるんです。こうしたプロジェクトが好きですし、こうした挑戦が好きです。これはこのチャンピオンシップに挑戦する方法の1つだと思います。」

「セカンドライダーを誰にしようかという話をしていた時に、いくつかの候補がありました。しかしその中から誰を選ぶかというよりも、どのような方向にスズキが進みたいのか?ということが重要でした。既に勝利しているトップライダーが欲しいのか?新たなライダーを育てたいのか?どちらがスズキらしいのか?そして後者のほうがスズキに合っているのであれば、ジョアンはまさに完璧な機会だったんです。彼は本当に才能豊かなライダーだと思います。彼には素晴らしい未来があると思います。こうした種類のプロジェクトをするには、これはスズキにとっては最高の機会だと思いましたし、スズキはそういうプロジェクトを進めたいと感じているんです。」

 

Q

「そうした考え方ということは、スズキは向こう2年間はチャンピオンシップ争いを放棄しているということなのでしょうか?それとも経験あるライダーではなく、若いライダーに賭けていくということなのでしょうか?」

ダヴィデ・ブリビオ

当然チャンピオンシップを放棄しているわけではありません。トップを取るためにここにいるんですから。スズキはスズキのライダー達と共に優勝したいんです。もちろん非常にチャレンジングですが、当然優勝を望んでいますし、チャンピオンシップ優勝をしたいと願っています。そしてこれは外でライダーを買ってくるのではなく、スズキのライダーで勝ちたいんです。

 

Q

「いわばケヴィン・シュワンツと同じような形で勝ちたいと?」

ダヴィデ・ブリビオ

まさにそのとおりです。ケヴィン・シュワンツはスズキにとっては最高の例でしょう。彼はずっとスズキのライダーでした。ファンも彼を愛していて、彼は何度も何度も優勝しました。これが完璧なストーリーです。スズキはこれをリンスとミールで再現したいんでしょう。」

 

Q

「今回の決定は最高の結末を迎えるか、”最初からうまくいくはずはなかったんだ”というどちらかになる可能性があると思いますが。。」

ダヴィデ・ブリビオ

「もちろん。リスキーな選択をしていることはわかっています。でもなんと言えばいいのか、少なくともスズキはそれをやる度胸があったということです。アレックス・リンスとジョアン・ミールを長期間スズキに置いておければ、最終的には非常に強力なチームが出来、常に両ライダーがチャンピオンシップでトップ5で争うような状況になるでしょう。これが目標です。スズキは優勝したいですが、新しいチームにとって優勝への道のりは遠く、これをスズキなりのやり方で達成したいんです。スズキはホンダやヤマハとは違います。彼らは既に優勝しており、彼らは勝ち続ける必要があります。スズキもそこにいく必要があるんです。もちろん非常に難しい道のりです。しかしこれがスズキの目標で野望なんです。」

 

Q

「スズキはしっかりとあなたをサポートしてくれているのですか?」

ダヴィデ・ブリビオ

「ええ。こうした考え方をサポートしてくれています。これは私の決定ではなく、会社としての決定ですから。」

 

Q

「ビニャーレスのように2年間育てたライダーを、他のメーカーに奪われるという状況をどうやって避けるのでしょうか?」

ダヴィデ・ブリビオ

「ジョアン・ミールとの契約はマーべリック・ビニャーレスとの契約より安全性が高いものです。我々もあの件から学習しました。ジョアン・ミールの契約は2年以上なんです。2年+2年と言えるでしょう。

 

Q

「アレックス・リンスの契約も似たようなものなのですか?」

ダヴィデ・ブリビオ

「ええ。」

 

Q

「最後の質問です。リンスとミールという経験の浅いライダーで、どのようにバイクを開発するのでしょうか?これはエンジニアにとって不安材料では?」

ダヴィデ・ブリビオ

「来シーズンはアレックスは既に2年間の経験がある状態です。そしてスズキは既に彼からのインプットが有用だと感じています。今年の冬、彼は自分のバイクを自分で開発しました。異なるシャーシ、異なるエンジン、素晴らしいテストプランがありました。アレックスはその中から自分でシャーシを選び、エンジンを選び、スイングアームを選びました。そしてそれ以外のパーツも自ら決めていったんです。そして彼は素晴らしい形でシーズンをスタートしましたが、これは彼が自分で優れたバイクを作り上げることが出来たということを示しています。

「また、エンジニアも彼からのインプット内容に満足しています。彼はしっかりとバイクを理解していますし、スズキはアレックスと共にバイクを開発出来ると確信しています。まだ決定はしていませんが、テストチームの強化も検討しています。シルヴァン・ギュントーリがいますが、彼は本当に優れたテストライダーです。素晴らしいフィードバックをくれますし、バイクの操作も正確です。アレックスの経験、ギュントーリのサポートがあれば、素晴らしい仕事が出来ると思います。しっかりとした開発も出来ますし、才能ある速いライダーも確保しています。こうしてスズキは未来を作っていくんです。

(Source: cycleworld.com)

(Photo courtesy of michelin)

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