★MotoGP2018カタルーニャGP 決勝プレスカンファレンス翻訳

カタルーニャGPの決勝プレスカンファレンス翻訳です。2連勝したロレンソに質問が集中していますが、今後のヤマハの改善なども話題として上がっていました。中でもファンとして嬉しいのは、ロレンソとロッシが互いを尊敬し合っていることが確認出来るという点でしょう。

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ホルへ・ロレンソ

「ドヴィが転倒した時、もう少しプッシュすれば逃げ切って優勝出来るかもと思いました。ただ最後までマルクがくっついてきていましたし、ものすごい追い上げの中で1周0.3秒追い上げて来た時もありました。ですからなんとかして0.1秒縮める必要があったんですが、なんとかこれが出来ました。非常に難しいレースでした。」

 

スティーブン・デイ

「レース全体でペースが完璧に安定していました。ムジェロのようにソフトが最後まで機能したということでしょうか?」

ホルへ・ロレンソ

「Ducatiではソフトタイヤは機能していました。だからこそタイヤをしっかりとセーブしておく必要があったんです。スロットルもスムーズに操作して、ライディングを大きく変えました。マルクのタイヤが違うのはわかっていましたし、それがアドバンテージになる可能性もあると思っていました。2人のパッケージは似たようなものだと思っていて、それもあって最後まで差があまり変わらなかったんでしょう。」

 

スティーブン・デイ

「2016年のル・マン、ムジェロ以来となる2連勝です。最後にここまでバイクを快適に感じたのはいつでしょう?」

ホルへ・ロレンソ

Ducatiでは今までこんなことはありませんでしたね。(苦笑)(※横でバレ大きくうなずく)2016年自体もそこまで良くなくて、2015年にほうがフィーリングは良かったですね。2〜3年前の話です。」

 

スティーブン・デイ

「おめでとう。それではマルク。今回は素晴らしいスタートから序盤はホルへを逃さずに走っていました。ホルへに追いつくことは可能だと思っていたんでしょう。」

マルク・マルケス

「戦略は非常に明確でスタートに集中していました。前後ハードという組み合わせは序盤が難しいので、最初はとにかくタイヤが温まるのを待っていました。ただその時点でホルヘにストレートで抜かれてしまいました。その後はホルへを必死で追う形を取りました。彼を追うことで他のライダーとのギャップを開こうと思っていたんです。そしてドヴィが転倒したのと同じ周にフロントを失い、その後はイエロフラッグやら多くの転倒が発生して、ムジェロの転倒を思い出したんです。今週も2回転倒していましたし、最終コーナーで大きなセーブもありました。ですから20ポイントを獲得するために完走することにしました。ロレンソのペースが落ちるかと思ってプッシュはしていましたが、自分達のタイムの落ち方は似たような形でした。ですからバレンティーノとの差を維持して2位で終えることにしたんです。」

 

スティーブン・デイ

「20ポイントは大きな意味を持ちますが、ドヴィツィオーゾが転倒したことで考えが変わりましたか。」

マルク・マルケス

「いいえ。戦略はクリアでレースに集中していましたから。もちろん2位でレースを終えるのは物足りません。ただ、チャンピオンシップを考えるとポイント差を広げることが出来ましたからね。これでポイント差は27になりましたので嬉しいです。今年の自分のレースの最低の結果は2位で、それ以外は転倒しているんです。結果をしっかりとコントロールする必要があり、表彰台にコンスタントに乗ることが大事なんです。」

 

スティーブン・デイ

「おめでとう。それではバレンティーノ・ロッシ。今回は昨年非常に苦戦したここでの表彰台獲得は嬉しいでしょう。」

バレンティーノ・ロッシ

「この表彰台は確かに嬉しいです。昨年はこのトラックで本当に苦戦しました。シーズンの中でも恐らく最悪のレースだったでしょう。練習走行の後で、2台のDucatiとマルケスのほうがスピードがあることはわかっていました。そこでムジェロのように2位グループで戦うことになると思っていたんです。ただ今朝のウォームアップの中で改善が出来て、コーナーリングが改善したんです。それにソフトフロントタイヤに関しても心配していました。レース序盤は確かにタイヤをコントロールする必要があったのですが、レース全体ではタイヤは素晴らしいグリップを発揮しました。それにレース全体でみると、ホルへ、マルクにもそこまで離されておらず良いペースで走行出来ました。彼らについていってバトルをするほどのスピードではありませんでしたけど、悪くはなかったと思います。それにチャンピオンシップを考えても良い形でポイントを獲得出来ました。」

 

スティーブン・デイ

「アッセンは良い結果を残していますが、アッセンまでに何か新しいパーツなどはありますか?」

バレンティーノ・ロッシ

「確かに自分が最後に優勝したのはだいぶ前ですが、同様にヤマハが優勝したのもだいぶ前のことです。それに1年前は良くても次の年がどうであるかというのは、金曜までわからないものです。明日のテストではいくつか新しい内容がありますが、少し前進出来ることを願っています。」
 

スティーブン・デイ

「バレンティーノありがとう。それではフロアからの質問をどうぞ。」

 

Q

「マルクからはかなり離されていますが、こうして2連勝したこともあって、チャンピオンシップ優勝の可能性も考えていますか?」

ホルへ・ロレンソ

「悪い事は自分たちはかなり離されているということ、良いことはまだレース数は多いということです。ムジェロ以前は不可能に思えたでしょうが、現時点では非常に困難だが可能性はあると言えるでしょう。ただこのチャンピオンシップにおいて状況はかなり変わってしまいますからね。厳しいレースではポイントを失うこともあるでしょう。アッセンに関しては自分は長いこと良い結果を得ていませんし、昨年もいまいちでした。ただ、現時点で自分達のバイクは競争力が高くなっていますし、良い感触があります。それに今までで一番競争力が高いDucatiになっていると思います。それも良いサインであると言えますしね。良いことは自分達にはプレッシャーがないということです。特に失うものはありません。そういう意味ではマルクのほうがプレッシャーを抱えているでしょう。

 

Q

「今日の多くの転倒はトラックコンディションなのかタイヤなのでしょうか?」

ホルへ・ロレンソ

「昨日もお話しましたがミシュランは素晴らしい仕事をしたと思います。序盤は大変でしたが、周回が進むごとに良くなっていましたし、リアタイヤがフロントを補っている感触はあります。ただ、フロントに関しては個人的にはもう少しエッジグリップが欲しいところです。この部分が良くなれば転倒は減ると思います。」

マルク・マルケス

「確かに厳しいレースでしたが、なぜこんなにも転倒が多かったのかについてはわかりません。リアのスライドが多くバイクをストレートでしっかりと減速するのが難しかったのもあるかもしれません。それかル・マンような感触の新しい路面のせいかもしれません。ただ、これはMotoGPだけでなく、Moto2、Moto3も転倒が多かったわけです。新しい路面は確かにグリップが良くて自信を感じさせてくれるんですが、危険な兆候があった時はその挙動はアグレッシブなんです。それもあって限界を掴むのが難しいんです。これは過去にも何度か話していますが、スリッピーなトラックであれば、常時滑っているような状態なのでそのほうがコントロールはしやすいんです。妙な話しですけどそういうものなんです。ただ、今日はフィジカル面ではスムーズに走行してタイヤをコントロールすることに集中すれば良いレースでしたね。」

バレンティーノ・ロッシ

「自分はミシュランのフロントタイヤのアロケーションが良くなかったのだと思います。多くのライダーにとってソフトフロントは少し柔らかすぎました。特に新品タイヤをフルタンクで装着するとそういった感触でしたね。ただ、それ以外に使えるオプションがあまりなかったのも事実です。他のタイヤではグリップがなく、タイムもかなり落ちてしまったんです。ですからソフトタイヤでレースをするのであれば、落ち着いてタイヤをコントロールするという事が求められたんです。」

 

Q

「今日はあなたはフロントにハード、ホルへはソフトを選択しました。今日の路面は45℃ほどでしたが、なぜハードを選んだのでしょう?」

マルク・マルケス

自分がハードをフロントに選んだのは、このタイヤでないとレースを完走出来なかったからです。グリップはあまり良くありませんし、タイヤの左側を温めるのが難しかったですが、それほど問題にはなりませんでした。リアに関してはハードであれば最後にあと少しのパフォーマンスが得られると思っていたんです。ただレースの中では練習走行では出なかった問題が出てきて、リアのチャタリングが酷くなってしまいました。コーナーの中で妙な感触だったんです。ただル・マン、オースティンではハードを選択して良いレースが出来たんです。データをみるとハードもソフトもタイムは似たようなもので、ホルヘはどちらのタイヤでも自分よりも速かったんです。ですから最後に何かアドバンテージを発揮出来るかもと思ってハードを選択したわけです。」

 

Q

「数年前はDucatiで苦戦したわけですが、今のDucatiであればレースで勝てると思いますか?」

バレンティーノ・ロッシ

難しい質問ですね。答えは誰にもわかりませんよ。今後それが明らかになることもないでしょう。」
 

Q

「ホルへ、あなたはどう思いますか?あなたのバイクでバレはレースで勝てますか?」

ホルへ・ロレンソ

「バレのDucatiはもっと難しいバイクだったでしょう。外から見ていてもそう感じました。そして前にもお話したように、今のDucatiは今までで一番完成度が高いDucatiです。バレは偉大なライダーです。ですから彼がこのバイクで勝てないなんてことはないでしょう。

 

Q

「新しいタンクによってバイクはどのように感じられるようになったのでしょうか?」

ホルへ・ロレンソ

「最近よく聞かれますね。タンクの形状が自分が競争力を発揮するために必要だった最後のステップなんです。体力を消耗しないということによって、快適にコンスタントなペースで走行することが出来るようになります。今までは5周、7周、15周競争力を発揮出来たこともありましたが、最後には疲れてしまいペースが落ちていきました。ただもちろん燃料タンクだけではなくて、過去数ヶ月に渡って行ってきた改善がこのスピードに結びついているんです。スピードはあったわけですので、最後にコンスタントさが必要だったということです。」

 

Q

「ホンダと契約してこうして2連勝してというのは妙な気分でしょう。」

ホルへ・ロレンソ

「この31年、もしくは25年。。子供の事はあまり学習しませんでしたからね(笑)学んだことは過去は変えられないということです。もちろん数日前までは素晴らしいチームを去ることが悲しかったんです。皆家族のような存在でしたからね。Ducatiでチャンピオンシップ優勝をかけて争うというのは素晴らしいものですから。やりかけた仕事を終えずに。。まぁ不可能ではありませんが非常に難しいわけで、それをそのままで去るのは悲しい気持ちがあります。ただ決断はもうしたわけで、将来も明るいわけです。来年は素晴らしいバイク、そしてマルクがチームメイトとなるわけです。どうなるか楽しみです。

 

Q

「Ducatiでの2勝でどちらが重要な勝利でしたか?」

ホルへ・ロレンソ

ムジェロでしょうね。プレッシャーが大きい中で優勝する必要がありました。今回はメンタルとしては優勝しようというものでした。それに既に優勝しているわけですから、表彰台を狙えるだろうと思っていました。皆人間ですから、一番最初の経験というのは本当に特別なものなんです。もちろん優勝してそれを喜んでいる時は嬉しいですけどね。ただ、ムジェロと同じではありません。」

 

Q

「レース序盤は誰よりも速かったわけですが、レース中盤から終盤にかけては少しペースが落ちました。これは実際どちらでタイムが落ちたのか、またこれをいかにして改善出来ると思いますか?」

バレンティーノ・ロッシ

「序盤に関しても彼らほどのスピードはなかったと思いますよ。ただ良いスタートが出来ました。ウォームアップの後で良いスタートが必要だとわかっていたんです。ロレンソ、マルク、ドヴィが表彰台候補だと思っていたので、良いスタートのあと1周目も良い走行でイアンノーネを抜くことも出来ました。ただ、この時点から彼らに0.2秒ほど離されてしまったんです。レースの後半に関しては悪くなったんです。だいたいマルクも同じ位置に見えていましたからね。3連続で表彰台を獲得しているのは嬉しいのですが、最大でも3位しか獲得出来ていませんから、もっとスピードが必要です。現時点では表彰台を狙えるほどの強さはないんです。トップとの0.2秒の差を、どこかで埋める必要があります。」

 

Q

「マルク、ホルヘは失うものは何もなく、あなたのほうがプレッシャーは大きいとしていますが、実際はどうでしょう?実際は既に昨年よりも良い状況にあるわけです。バレ、最後の勝利から1年ほど経過しますし、まだ何かが必要とのことですが、アッセンは今年この可能性が最も高いトラックだと感じますか?」

マルク・マルケス

「確かに昨年よりも良い状況で、昨年はトップまで接近してはいるがそこまで接近もしていない状況でした。それに最も重要なのはバイクのフィーリングで、昨年の後半に似ています。自分達がトラブルを抱えているときは表彰台、そして良いフィーリングがある時は優勝出来ているんです。それにトップにいる選手はプレッシャーを感じるものですが、自分はプレッシャーが好きです。プレッシャーがあるほうが集中が高まり良い作業が出来るんです。

バレンティーノ・ロッシ

「ヤマハが1年以上優勝していないというのは、自分にとってもヤマハにとっても残念なニュースです。確かにアッセンは好きですし、バルセロナ、ムジェロ、フィリップアイランドだってそうです。どこか特定のトラックだから優勝出来るとは思いません。好きなトラックであれば良い形でライディングが出来、ヤマハも良い形で機能します。ただ今年は状況がより困難なんです。もちろん優勝のチャンスがあるということを願っていますけどね。」

 

Q

「ドヴィツィオーゾがメインのライバルになると言っていますが、ホルへが今度最大のライバルになると思いますか?」

マルク・マルケス

「確かにキャリアを通してみるとドヴィツィオーゾのコンスタントさは飛び抜けていましたが、現時点では彼は過去4戦で3回転倒しています。ただ彼にはスピードがあります。しかしホルへが今はスピードをましている状況です。ただ今後どうなるかという点はあります。ムジェロとモントメロは似たトラックで、流れるようなコーナーの作りが特徴です。それに同様にヤマハのライダー達の事も考える必要があります。特にバレンティーノは速くコンスタントです。ただ自分はバイクに関して良い感触がありますし、いくつかのサーキットで苦戦し、どこかで盛り返すという事は想定しています。」

 

Q

「優勝するには何が足りないのでしょうか?」

バレンティーノ・ロッシ

特定の何か1つではないんです。確かに加速に関しては改善が必要でしょう。Ducati、ホンダの後を走っていると、エンジン、電子制御部分も良い形で機能しており、スピンが発生せずにパワーを伝達出来ていると感じます。自分にとってはここが最大の問題点です。ただヤマハは重量配分やシャーシなどにも作業をしていますから、こうした部分の問題もあるでしょう。」

 

Q

「過去にあなた達2人は難しい関係にありましたが、最近は再び古くからの友人のようです。これはチームメイトではなくなったからということ、それ以外にも何かあるのでしょうか?」

ホルへ・ロレンソ

「まぁ2人とも友人ではないですよ(笑)確かにトラックの外でも楽しく過ごせると思います。ただライバルと友人になるというのは難しいものです。2人とも強烈な性格ですしね。ライダーは互いに優勝を目指しているわけですから。ただ一番大事なことは互いに尊敬していること。自分はバレのことを本当に尊敬しています。それに彼も同じだと思いますしね。自分達はチャンピオンライダーであって、歴史上でも名を残したライダーでしょう。マルクもそうですが、皆が何度もチャンピオン優勝し、MotoGPで何度も歴史を作っているんです。このスポーツにおいても重要なことです。」

バレンティーノ・ロッシ

「確かに難しい時もありましたが良い時もありました。アップダウンがあったと思います。(笑)」

ホルへ・ロレンソ

「1度や2度はあったね(笑)」

バレンティーノ・ロッシ

「確かに、1度か2度深刻な時があったね(笑)それにお互い同じ目標に向かっているわけですし。それに、ホルへは自分のキャリアの中でも恐らく最強のライバルの1人ですし、同じチームに長いこといたわけです。それもあって関係性というのは非常に難しいんです。でもそうなるのは仕方ないと思いますし、重要なのは互いのリスペクトですよ。

 

スティーブン・デイ

「それでは話が上手くまとまったところで終わりにしましょうか。アッセンで会いましょう。」

(Photo courtesy of michelin)

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