ミシュランは2018年MotoGP™世界選手権第9戦、「 Pramac Motorrad Grand PrixDeutschland(※ドイツ・グランプリ)」が開催される、選手権シーズンの中でも最も距離の短いサーキット、ドイツのザクセンリンクに向かっています。

全長3.671mのこのサーキットは左コーナーの印象が強く、全13ターンのうち10が左ターンです。そのタイトなレイアウトと平均速度の低さから、ここで開催されるレースは通常、エキサイティングで緊迫した展開になります。

2017年の全面再舗装により、ミシュランは昨シーズン、新しいコースについてわずかなデータしかない状態でレースウイークエンドに臨みました。これは騒音規制によりMotoGPバイクでのテスト走行ができなかったことによるものですが、今回、ミシュランと参加チームは昨年の大会で収集した情報により、準備は充分に整っています。

テクニカルなレイアウトの低速サーキットながら、非常に高速で抜ける大きな左ターンがいくつかあり、これがタイヤの左側にストレスを与えます。こうした条件に対処するため、今シーズンここで割り当てられるMICHELIN Powerslick は、前後ともに左右非対称設計としています。ザクセンリンク・サーキットの厳しい要求に合わせて特別に設計されたソフト、ミディアム、およびハードコンパウンドのタイヤは、左ターンの多さに耐えるべく左側をよりハードとしています。

一方、右側はショルダ―部分を非常にソフトにすることで素早く発熱し、ライダーに自信を与えます。3つの右ターンでグリップを提供し、さらにザクセンリンクでは常に経験する朝の寒さにも対応します。かつてはドレスデンとライプツィヒに程近い、ドイツ東部のケムニッツ市周辺の公道をベースとしたサーキットだったザクセンリンクは、1996年にパーマネントサーキットがオープンし、1998年には二輪のグランプリが初開催されています。その後、2001年にコースと施設の大幅な改修が行われました。

その地理的な要因から、レースウイークエンドには通常、多くの観客が訪れてサーキットは賑わいますが、同時に雲と雨もひきつけます。このためMICHELIN Power rain タイヤが、あらゆるウエットコンディションに対応できるように用意されます。前後ともソフトとミディアムコンパウンドで、このうちリアタイヤは左側をよりハードにした左右非対称設計としています。

ミシュランとMotoGPライダーは、7月13日金曜日に実施される2回のフリープラクティスセッションから走行を開始し、日曜日に30周で争われるレースに向けた準備を始めます。その後、土曜日にさらに2回のフリープラクティスが行われ、それに続いて公式予選が行われます。シーズン前半戦最後のレースとなる選手権第9戦決勝のスタート予定時刻は7月15日日曜日14時00分、日本時間21時00分。ザクセンリンクでのレースウイークエンドが終わると、MotoGPは短い夏休みに入ります。

ミシュラン・モータースポーツ 2 輪マネージャー:ピエロ・タラマッソ

「今年は2017年よりもはるかに準備を整えてザクセンリンクに向かいます。昨年は新しい路面でテストする機会がありませんでしたが、今回は多くのデータがありますし、このような独特のサーキットの要求に合わせたタイヤを作ることができています。反時計回り、左コーナーの多さ、そして非常に高速で抜けるターンが、このコースをテクニカルで厳しいコースにしています。ライダーたちが左側にバンクして走行する時間が長くなるので、右ターンに入る際にそちら側の熱を大きく失っています。すぐにウォームアップしなければならないため、両サイドで非常に異なる役割を果たす、そしてライダーが必要とする自信も提供できるタイヤが必要となるのです。さらに、ここは時に非常に低温になることがあり、また日差しがあると非常に高温になることもあるので、それらをカバーするタイヤの割り当てが必要となります。私たちが今年の初めに選んだタイヤは、これらすべての要素に基づいており、すべての事態に適切なタイヤであると確信しています」

<ミシュランタイヤ プレスリリース>

(Photo courtesy of michelin)