MotoGPクラスの決勝結果です。優勝は9連続ポールを獲得したマルク・マルケスが9連覇を達成、2位は序盤にペトルッチを交わしてロレンソとマルケスを追う戦略を取ったバレンティーノ・ロッシ、そして3位は素晴らしい追い上げを見せたマーべリック・ビニャーレスが獲得しています。

レースは序盤からロレンソがリードする展開で、フロントにソフトタイヤを履いている状況ながらもガンガンと攻める様子から「後半までタイヤが保つのか?」という懸念がありました。9連勝を狙うマルケスはロレンソの後ろにピタリとつけ、ペースとしては明らかに勝っている事がわかる走り、その後ろにはダニロ・ペトルッチがつけ、Ducati勢が好調に思えました。

しかしレース前半の時点でロッシが前方で逃げるロレンソとマルケスを追うためにダニロ・ペトルッチを抜いて3番手に浮上。ペトルッチはこの後ロッシを抜き返す事が出来ません。なお、ロレンソの後ろで走っていたマルケスが遂にロレンソを抜いて13周目からレースをリードします。

ロレンソは25周までは3位を走行していましたが、フロントタイヤが完全に限界で、ブレーキングで車体が全く安定せず、コーナーでも明らかにスピードが遅い状態で、簡単にペトルッチ、ビニャーレスに抜かれ、なおバウティスタにも抜かれてしまいます。スティーブン・デイ、マシュー・バート2人の解説陣は「まるでMotoGPバイクとMoto2バイクの違いのようだ」と語るほどにスピードに差がある状態で、序盤のソフトフロントでの猛プッシュが仇となりました。

これで4位はダニロ・ペトルッチ、5位にアルヴァロ・バウティスタ、6位ホルへ・ロレンソ、7位アンドレア・ドヴィツィオーゾという結果となり、Ducatiファクトリーは精細を欠く週末となりました。引退を表明したダニ・ペドロサは8位、ヨハン・ザルコ9位、ブラッドリー・スミスが嬉しい10位を獲得しています。

なお、ハフィズ・シャーリンはフランコ・モルビデッリが欠場したことでトップルーキーに返り咲き、中上 貴晶はミスにより転倒リタイアとなっています。怪我はない様子ですので、26日木曜日よりフリープラクティスが開始となる、第41回鈴鹿8耐に備えてまずは体を休めて欲しいところです。