★MotoGP2018ドイツGP 決勝プレスカンファレンス翻訳

先週行われたMotoGPの前半戦最終戦となったドイツGPの決勝プレスカンファレンス翻訳をお届けします。ヤマハはやはり電子制御の改善によって加速を向上する必要があるとロッシ、ビニャーレス両名が語っていますが、マルケスの場合は他のホンダ勢が苦戦する中でも、何らかのプラスアルファを引き出して良いレースをすることが出来ています。シーズン後半戦はどのような戦いが展開されるのでしょうか?

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スティーブン・デイ

「それでは皆さんザクセンリンクで9連勝を達成したマルク・マルケスです。(※マルク バナナを食べながら登場)そして2位にバレンティーノ・ロッシ、3位マーべリック・ビニャーレスです。まずはプレスカンファレンスの前に、ザクセンリンクの伝統に沿ってファステストラップである1’21.643を22周目に記録したマルケスに記念品が贈られます。これでマルケスは今回優勝トロフィー、Tissoの腕時計、そしてザクセンリンクの記念リングが贈られることとなります。さて素晴らしいレースでした。今日はポールポジションからスタートし、その後少しポジションを落とすこととなりましたね。ホルへ、そしてバレンティーノも後ろから迫ってきて、最後にはやはり他の選手達よりも少しのリードがあったようです。これで9連勝という素晴らしい結果となりましたね。」

マルク・マルケス

「これでまた優勝を重ねたわけですが、毎年どんどん難しくなっている気がします。今週末はずっと晴れていましたから、皆がバイクを正しい方向性に向かってセットアップ出来たようですね。ただ、レースの中ではウォームアップの中でも少し試す中でしっかりとしたフィーリングを見つけることが出来ました。タイヤをセーブしながらラップタイムがどうなるかということをみていました。そしてプッシュする中でどの程度のラップタイムが可能なのかを探っていたんです。まずはレース序盤にリアタイヤをセーブしようとして21秒台後半、22秒台前半をキープするようにしていました。ただ、バレンティーノが早めに迫ってきたので”タイヤのポテンシャルを全て使わないとダメだ”と考え、レース後半にどうなるかという走りをしました。ただ、そうしたなかでも22周目に最速タイムを獲得出来たということは素晴らしいことです。通常この段階ではタイヤはかなり摩耗してしまいますから。バレンティーノとの差を2秒開けることが出来た後に、彼のペースがかなり落ちました。ですからこうして25ポイントを獲得して、優勝して夏休みを迎えることが出来るのは最高ですね。

 

スティーブン・デイ

「これでバレンティーノとの差は46となり、次のレースはあなたにとっては100戦目となります、今回のレースでは誰か他に強いだろうと予想していた選手がいましたか?マーべリックやバレンティーノがあなたの後ろでレースを終えるだろうと思っていたのでしょうか?」

マルク・マルケス

「おそらく後ろにくるだろうなと思っていたのは、まぁもちろん後ろにいなくて良かったんですが。。2台のDucatiですね。序盤はロレンソが激しくプッシュしていたんですが、すぐに彼のペースが大きく落ちるのがわかりました。Ducatiを抜くのは非常に難しかったんですが、彼を追い抜くことが出来、その後はひたすらにプッシュを続けました。もう1人はドヴィですね。彼のFP4、ウォームアップにおけるレースペースは非常に速かったんですが、彼のレースにおけるペースはかなり遅くなっていました。」

 

スティーブン・デイ

「ありがとう。それではバレンティーノ・ロッシ。金曜の段階で誰かが2位を獲得出来ると言っていたら、実に喜んだと思いますが、これでヤマハ2台が表彰台を獲得しました。もちろん優勝ではありませんが、素晴らしい結果ですね。」

バレンティーノ・ロッシ

「今回のレースはシーズンで最高の結果であっただけでなく、シーズンの中でも最高のレースだったので嬉しいんです。6位から素晴らしいスタートが出来ました。そして30周のレースで最後までタイヤを温存することが出来ました。最高のタイミングで最高の位置にいたと思います。そしてミスをせずにオーバーテイクをすることが出来たと思います。練習走行から考えるとマルケスが最速で、ロレンソとドヴィツィオーゾが速いだろうと思っていました。ですから序盤はロレンソとマルケスが先行した時は、出来る限り2人にタイヤを傷め付けずに近付こうと思っていたんです。そしてこれは正しい戦略でした。この10日間、この結果を得るために努力をしてきましたので、本当に自分にとってもチームにとっても嬉しい結果です。そして自分にとってもヤマハにとってもベストトラックとは言えないザクセンリンクにおいて、M1を2台表彰台に載せることが出来たのは良かったですね。

 

スティーブン・デイ

「日曜日にあなたの調子が良いのはいつものことですが、今回は今朝の走行の中などで何か変更した点があったのでしょうか?」

バレンティーノ・ロッシ

「重要な部分での改善作業を行っていました。特に加速面で改善を進めていたのですが改善が出来ず、金曜日の17位という結果は自分達のポテンシャルを表していないと感じていました。昨日の6位という結果のほうが自分達の本当のペースを良く表していると言えたでしょうね。今朝はウォームアップで悪い走行ではなかったものの、内容としては9番手でした。ですから、ここではいかに多くのバイク、ライダーの速さが拮抗していたかということですね。ただレースの中では他のエリアで強い必要があったので、しっかりと集中するようにしていました。今日は特に弟のルカがMoto2で表彰台を獲得した後に、自分もレースに向けてしっかりと準備が出来ていました。彼を大いに祝福して、自分も同じような結果を得られるよう、彼にモチベーションとパワーと分けてくれよと話していたんです。」

 

スティーブン・デイ

「ありがとう。それでは次にマーべリック・ビニャーレス。これで2連勝表彰台となりましたが、パルクフェルメではがっかりしているように見えました。今日は良いスタートからバレンティーノの後ろでレースを進め、少しトラブルが発生したような感じでしたね。」

マーべリック・ビニャーレス

「こうやって少しコンスタントに結果を残せたのは良いことです。昨年はここザクセンリンクで大いに苦戦しましたから、今年はバイクが大きく改善したと思います。まだやることがありますし、それは自分にしても同様です。今はブルノを待つだけです。」

 

スティーブン・デイ

「今日のペースに関してはいかがでしたか?皆が30周のレースの中でどうなるかわかっていなかったとは言え、最終的に後半にもっとも速いペースで走行していたのはあなたでした。」

マーべリック・ビニャーレス

「今日は残り10周から15周に備えていました。ただ、今日は7位とかそのあたりでレースをすることになるとは予想していませんでした。まだまだやるべきことはありますし、現時点ではレース後半で素晴らしいペースで走行出来るという実感があります。ですから、あとはレース序盤に速く走れるようにライディングスタイルを改善する必要があります。
 

スティーブン・デイ

「ありがとうございました。それではフロアからの質問をどうぞ。」

 

Q

「序盤は前にいるマルクに対してアタックしていましたが、これは彼よりも速いと思っていたからタイヤの摩耗を気にせずに攻めていたのか?またこうやって2台のヤマハが表彰台を獲得したということで、ヤマハ、そしてあなたは後半戦を良い形でスタートする上で、何かポジティブな内容を見つけたと言えるのでしょうか?」

バレンティーノ・ロッシ

「序盤の2周3周は快適に感じていて、プッシュしてアタック出来るという実感がありました。それにマルクを抜けるという感覚もあったんですが、十分ではありませんでした。いずれにしてもその時点で1位争いが出来るグループにいて、既にマルクの後ろにいました。ホルへは前にはいましたけど、いつものように追いつけないような位置ではありませんでしたし。そしてペトルッチの後ろにいる時はとにかく集中して走行していたんです。彼を抜くのが難しいのはわかっていましたけど、自分のほうが少し速く走ることが出来るだろうと思っていたんです。それが自分の戦略でした。ただ序盤はそのスピードがなかったんです。後半はもう少し良い形でバイクをライディング出来る良いバランスが見つかったんです。そして結局自分とマーべリックは後半に良い形でレースが出来て、現在チャンピオンシップで2位と3位にいます。とは言え日本からの助けは必要で、電子制御を改善して加速を良くする必要があるんです。シーズンは長いですから全力でプッシュしますけど、日本からの助けが必要です。」

 

Q

「マルク、なぜタイヤにタフなこのトラックでソフトタイヤを選択したんでしょう?なぜ最も柔らかいタイヤをリアに履いたんでしょう?そしてそれに関して今どう思いますか?」

マルク・マルケス

「ソフトなタイヤを選んだのはずっと週末の中で金曜、土曜とレース距離を走行することを想定した作業を行ってきた中で、ミディアムタイヤのほうがソフトよりも柔らかいように感じたからです。妙な話に聞こえると思いますが、自分のフィーリングとしてはハードタイヤであってもある部分ではソフトタイヤよりもソフトだなと感じたんです。ですからリアにソフトを選んだんです。右サイドは当然心配していましたけど、左サイドはソフトのほうが遥かに良いと感じたんです。」

 

Q

「電子制御に関してですが、このトラックではタイヤの左側が酷使されるのは皆が知っています。そして車体が傾いた状態でスロットルを開けていくわけですから、トラクションコントロールが非常に重要になります。となるとこういったライディングをしっかりとした電子制御の助けが得られない状況の中でいかにして可能にしたのでしょうか?これはライディングテクニックによって電子制御の不足をカバーするような走りをする必要があったと言うことなのでしょうか?」

バレンティーノ・ロッシ

「自分のフィーリングとしては今年のバイクはDucatiに比べてコーナリングがさらに良くて、彼らよりも明らかに速くコーナーを曲がることが出来るんです。Ducatiは確かに素晴らしい加速がありますが、こういったトラックではそこで差がつくほどではないんです。ですからそういった要因が大きいですが、序盤に関してはバイクを改善出来たことが大きいと思います。」

マーべリック・ビニャーレス

「ええ同じですね。バイクのバランスをようやく改善することが出来たんです。シャーシが大きく改善しました。しかし電子制御の改善が必要です。今日はメインストレートでのスピードを失っていたと思います。ですから、自分もライディングスタイルの面で電子制御で劣る部分を少しづつ改善していこうとしているんです。良い仕事が出来ていると思いますが、まだまだ改善の余地があると思います。」

 

Q

「マルク、レースペースは昨年よりも遅かったと思いますが、それに関してどう思いますか?またバレンティーノ、ジョナス・フォルガーの事について少し語っていましたが、彼の昨年のレースを見たのかデータを見たのか、彼の昨年のセッティングなどを使用したのでしょうか?」

マルク・マルケス

「昨日に既に話していますが、レースペースは自分の場合は昨年よりも遅かったですね。昨年のバイクに関しては大きな強みと同時に弱みがあったんです。ただ、今年のバイクに関しては、強みが少し弱くなった代わりに、弱みの部分が改善されているんです。ですから、金曜の段階では昨年よりも大きく苦戦したんです。これは他のホンダを見ればわかるように、ここでは常に速いダニが苦戦していました。まだ改善が必要な部分があるんですが、どうやら昨年苦戦していたル・マン、アッセンなどでは、今年のほうが良い走りが出来るようなんです。ですからこれはそういった妥協点があるということでしょうね。」

バレンティーノ・ロッシ

「フォルガーの昨年走りの影響は大きかったですが、主にメンタル面で良い影響がありました。昨年はここに良いフィーリングでやってきたわけではないんですが、昨年のフォルガーはここがヤマハにとって苦手とするトラックであるということを知りませんでした。そしてマルクと同様の素晴らしいレースをしたわけです。ですから、彼の走行ライン、バイクのセットアップなどあらゆる内容が助けとなりました。ですから彼にこのトロフィーをあげないといけませんね(笑)」

 

Q

「レースの後にターン1のグランドスタンドに飛び込んでいきましたが、これはなぜですか?」

マルク・マルケス

「単純にファンに挨拶をしようと思ったんです。そしてよく見たらグランドスタンドに簡単に入れるということがわかったんです。まぁ上に上がるのは難しかったですけどね。スタンドからバイクに戻る中でマーシャルの1人が26のキャップを被っているのが見えて、今回のレースにおける主役はダニですから、ファンに26のキャップを見せたんです。彼がいなくなってしまうのは本当に寂しいですから。」

 

Q

「マルク、昨日はレースに向けて多くの選手がレース後半のタイヤの摩耗が大きいと予想していましたが、今回は予想よりもタイヤの摩耗が少なかったように思えます。この意見には賛成ですか?またマーべリック、レース前半は難しいと感じていますか?そして同じフィーリングがバルセロナまで続くと予想していますか?」

マルク・マルケス

「確かに皆がそれを予想していましたが、昨日のウォームアップやセッティングの中で、確かにタイヤは摩耗していくものの、そのグリップの低下具合はアッセンのようにコンスタントだと感じていました。それにレース後半に関してはさらにグリップが残っているという感触もありました。後半に関してはそこまでタイヤの摩耗を感じず、ただバレンティーノとのギャップを維持することに集中していました。それにまだ少しだけ余裕はあったんですが、そこまでする必要はありませんでしたね。」

マーべリック・ビニャーレス

「ええ。同様でしょうね。レース序盤に苦戦してラップごとに改善していくとう流れです。しかし今日はヤマハの強みを利用してDucatiをオーバーテイクすることが出来ました。」

 

Q

「今日の表彰台獲得はルカ・マリーニにとっては重要なものであったと言えますか?」

バレンティーノ・ロッシ

「ええ。もちろんです。彼のキャリアの中で彼をずっと助けプッシュしてきましたし、彼に速くMoto2マシンに乗るように薦めたのは自分なんです。彼は自分のように、いや自分よりも背が高いですからね。彼はおそらく自分に対する自信が十分ではなかったのか、Moto3でレースを続けたがっていました。ですから彼には色々とアドバイスを与えていたんです。ただ、彼はカタールの後に肩を再び脱臼したことで更に苦戦してしまったんです。ただ、その後に彼は本当に努力してここまで来ましたから、本当に嬉しいですし誇りに思います。」

 

スティーブン・デイ

「それでは以上でしょうか?夏休みを楽しんで下さい。」

(Photo courtesy of michelin)

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