MotoGP世界選手権第10戦を終えて1週間、ミシュランは2週連続開催となる第11戦、「MotorradGrand Prix von Österreich」(※オーストリア・グランプリ)に向けて、チェコ共和国とオーストリアの国境を越える短い移動を行っています。ミシュランは万端に準備を整え、シーズンの中でも最も並外れた、そしてチャレンジングなコースのひとつ、オーストリア、シュピールベルグにあるレッドブル・リンクに向っています。

サーキット(1周4,318m)のレイアウトでは、明確な左コーナーはわずか2つ、非常に高速で抜ける緩い左カーブがひとつであるのに対して、右コーナーは7つもあり、これがタイヤの右側に大きなストレスを与えます。高速のコース特性(レッドブル・リンクはMotoGP開催サーキットの中でも平均速度が最も高い)と、アスファルトによる激しい摩耗で、このサーキットはタイヤの性能という観点からは、まさに際立ったチャレンジを要求するところとなっているのです。

リアタイヤへの要求が極端に大きいことから、ミシュランは左右非対称設計の MICHELIN Power slick をソフト、ミディアム、そしてハードのコンパウンドで用意。すべて負荷が大きな右側をよりハードにしています。また、これらすべてのタイヤはこのコースによって引き起こされる高温に対処すべく特別に設計された構造で作られています。レッドブル・リングで速く、安定して周回するために、チームとライダーはリアに重点を置きますが、フロントタイヤにも重要な仕事があります。コンパウンドの選択肢はソフト、ミディアム、そしてハード。左右対称設計で、すべてのタイヤがリアとマッチして最高のブレーキングおよびターンニング性能を提供し、リアタイヤを補完します。

オーストリア、シュタイアーマルク州の美しい山岳地帯に位置し、世界で最も美しいサーキットのひとつに数えられることは間違いありません。ただ、そのレイアウトだけでなく、このサーキットは天候についてもチャレンジングということができます。路面温度が50℃に達する日もあれば、次の日には雨と風にさらされるということもあり、ミシュランはすべてのコンディションについて準備を整えていなければなりません。雨天に備えて用意される MICHELIN Powerrain タイヤは、ソフトとミディアムで、フロントが左右対称設計、リアは右側をよりハードとした左右非対称設計となっています。

ミシュランとMotoGPライダーは金曜日に2回予定されているフリープラクティスセッションから走行を開始。これに続いて土曜日にもフリープラクティス、さらに公式予選が行われます。28周で争われる第11戦決勝は、8月12日日曜日、日本時間21時00分にスタートします。

ミシュラン・モータースポーツ2輪マネージャー:ピエロ・タラマッソ:

「このコースは、選手権の中でもタイヤが最も高温となるコースのひとつです。最速のサーキットであり、異なるアプローチが要求されるサーキットでもあります。温度をコントロールするよう設計したカーカスを使用しているのでオーバーヒートすることはなく、レース距離を通して最適な性能を発揮します。私たちは既にこの構造のタイヤで好成績を挙げているので、これが機能することはわかっていますし、すべてのライダーとチームが必要とするものを提供できると確信しています。コースによる摩耗は大きいものの、私たちは路面に合ったコンパウンドを用意していますし、過去2回のグランプリにおけるレース全体を通したタイヤの作用に、私たちはとても満足しています。今年もそうなると自信を持っていますし、2017年と同様の良いレースになるでしょう」

(Source: ミシュランタイヤ)

(Photo courtesy of michelin)