ミシュランは今、英仏海峡を越えて MotoGP™世界選手権第 12 戦 GoPro British Grand Prix(※イギリス・グランプリ)が開催されるイングランドのシルバーストンに向かっています。今回の英国ラウンドでは、ミシュランには対応すべきもうひとつの難題あります。これは全長 5,900m のサーキット(MotoGP 開催サーキット中最長)が、今年はレイアウト全体に渡って再舗装されているためです。コース全体にわたる再舗装は 22 年振りのことです。新しい路面についてミシュランが事前に評価することができなかったという事実によって、今回のタイヤの割り当ては通常の MotoGP とは異なっています。MICHELIN Power slick は通常の前後 3 種類ではなく、それぞれ 4 種類のコンパウンドを用意します。

これは、すべてのライダー、チーム、そしてマニュファクチャラーに、それぞれ最高に機能するタイヤを選択する機会を提供するためです。前後ともにソフト、ミディアム、そして 2 種類のハードが用意されますが、フロントタイヤの設計については、ソフトが右側をよりハードにした左右非対称設計で、他の 3 種類はすべて左右対称設計となっています。コースの長さ、そして右ターン 10、左ターン 8 つを含むレイアウト全体を通した高速特性から、リアタイヤには左
右非対称設計が要求され、4 種類すべてをこの設計で、20 周のレースを通して負担が大きな右ショルダー部分をよりハードなコンパウンドとしています。

イングランドの中心部、ノーサンプトンシャー州の田園地帯に位置するシルバーストンは MotoGP での長い歴史があり、モーターサイクル・グランプリがここで初開催されたのは 1977 年のことです。それまでマン島で開催されていたため、このレースは英国本土で開催された最初のグランプリでもありました。以来これまで、記憶に残る数々のレースシーンが繰り返し展開されてきました。ミシュランも MotoGP ライダー達も、ドライコンディションでのレースを望んでおり、今年のイングランドの夏も焼け付くような暑さだったのですが、ウエットの「ブリティッシュ・ウエザー」となる可能性は決して小さくはありません。その場合に備えて用意される MICHELIN Power rain タイヤは前後ともソフトとミディアムのコンパウンドで、リアは左右非対称、フロントは左右対称設計となっています。

新しい路面での走行は 8 月 24 日金曜日に 2 回予定されているフリープラクティスセッションから開始されます。土曜日にはさらに 2 回のフリープラクティスセッションが行われ、その後に重要な公式予選があり、ここでMotoGP ライダー達は日曜日に 20 周の決勝レースのためのスターテインググリッドを巡る争いが展開されます。イギリス・グランプリ決勝日は通常とは異なるスケジュールが組まれており、メインイベントの MotoGP のスタート予定時刻は Moto2™決勝の前、8 月 26 日日曜日、現地時間 13 時 00 分、日本時間 21 時 00 分です。

このシルバーストン戦に先立ち、木曜日に「Two Wheels For Life」への賛助のため、伝統の「Day ofChampions」が行われます。これはオークションを介した募金活動で、ライダー達が一日を通して参加し、ミシュランもレプリカのレースタイヤを寄付することで今年も参加する予定です。このタイヤにはすべてのライダーがサインし、その後 MotoGP の公式チャリティーのためにステージでオークションにかけられます。イベントの詳細についてはwww.twowheelsforlife.org.uk でご確認ください。

ミシュラン・モータースポーツ 2 輪マネージャー:ピエロ・タラマッソ

「私たちは一年で最も全長の長いコースに向かっていますが、そのコースが全面的に再舗装されてから私たちはそこでテストをする機会がなかったので、今回のレースは私たちにとってもうひとつの難題です。私たちはシルバーストン、また再舗装を実施した企業からアドバイスを得ているほか、その他の関係団体からも多くの情報を得ています。私たちには私たち自身のデータもありますし、新しい路面に対して的確なコンパウンドを用意していると確信しています。今年はじめに今シーズンの割り当てについて準備した際に、シルバーストンについては前後とも 4 種類のタイヤを用意することを決定しました。これによりすべてのライダーに対して、レースで使用するタイヤを決める前に様々な選択肢を提供することができるのです」

(Source: ミシュラン)

(Photo courtesy of michelin)