ロレンソは日本GPの後バルセロナに飛び、Dr. Xavier Mir.の執刀の元、Dexeus Clinicにおいて左手首の手術を行いました。これはタイの後に精密検査の結果明らかになった左手首の靭帯の損傷を修復するためのものです。なお、水曜日に退院したロレンソはその後スイスの自宅に戻りリハビリを開始しています。

こうした内容を受けてロレンソの代役として今週末にアルヴァロ・バウティスタがDucatiファクトリーで走るわけですが、オーストラリア戦が終わった次の週にはマレーシアGPが開催されます。しかし週末を挟んで来週の月曜〜火曜あたりまでに明確な回復が見られない限り、無理をしてロレンソがマレーシア戦に出場するとも思えず、恐らくマレーシア戦も欠場し、最終戦バレンシアGPに挑む可能性が高いでしょう。

もはやマルク・マルケスが今シーズンのタイトルを獲得し、ランキング2位争いはドヴィツィオーゾとロッシの2人に絞られた状態です。ロレンソにとっては無理にマレーシアGPに出場し再び怪我を悪化させ、バレンシアGP翌日に開催される2019年のプレシーズンテストに万全の状態で挑めなくなるというリスクは冒したくないはずです。

乗りこなすのに1年かかったDucatiと比較して、ホンダのRC213Vにはどの程度のスピードで慣れることが出来るか定かではありませんが、怪我をした状態、怪我をかばいながらの状態では、バイクを理解するため限界までプッシュすることは不可能です。ファンにとってはDucatiで走るロレンソを見る機会が減ってしまうわけですが、来年のプレシーズンテストから力強い走りをするロレンソを見たいものです。

(Photo courtesy of Ducati)