MotoGPアメリカGPは大波乱の展開となりました。マルク・マルケスはポールポジションからホールショットを奪ってレースをリード。すぐに圧倒的な差を築いて、誰もが危なげなく優勝かと思いました。

マルケスを追うのはロッシ、そしてクラッチローで、少し距離をおいてミラー、リンスが追います。今週こそはと思われたビニャーレスはやはり1周目のペースが上がらず、さらにスズキのジョアン・ミルとともにジャンプスタートの判定。

しかもビニャーレスはペナルティーを勘違いし、ロングラップペナルティーを実施した後にライドスルーのためにピットインするという最悪の結果に。そして好調な走りを続けていたクラッチローがブーレキングでフロントから転倒してリタイア。

その後大きな動きがあったのは9周目。マルケスが先頭を走りながらブレーキングミスによりフロントから転倒。再スタートも叶わずリタイアとなります。これでトップに立ったのはバレンティーノ・ロッシ、2位リンス、3位ミラーが追います。

HRCの不運は続き、ホルへ・ロレンソがまたしてもマシントラブルで走行を続けることが出来ずにリタイア。前回のグリップ脱落に続き、今週はチェーンが切れるというトラブルに泣いたロレンソ。

レースはロッシが逃げる展開ですが、タイヤが厳しい印象。一方のリンスは後半にかけてのタイヤの温存が得意なライダーに成長。ついに17周目にロッシを捉えます。ロッシも追いすがるも追いつけず、最終的に優勝したのアレックス・リンス。MotoGPクラス初の優勝を達成しました。

ロッシは2017年のアッセン以降初となる優勝を逃し、チャンピオンシップスタンディングでもトップになる機会を逃した形となりました。

3位はDucati最速となったミラー、4位ドヴィツィオーゾはこれでチャンピオンシップスタンディング1位でヨーロッパラウンドを迎えます。5位フランコ・モルビデッリ、6位ダニロ・ペトルッチ、7位ファビオ・クアルタラロ、8位ポル・エスパルガロ、9位フランセスコ・バグナイア、10位中上 貴晶、11位マーべリック・ビニャーレス、12位アンドレア・イアンノーネ、13位ヨハン・ザルコ、14位ミゲル・オリヴェイラ、15位ティト・ラバト、16位カレル・アブラハム、17位ジョアン・ミル、18位ハフィズ・シャーリンとなりました。


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(Photo courtesy of michelin)