★クライトンレーシング 一斉を風靡したロータリーエンジン搭載の「CR700P」の後継車両を製作中

クライトンレーシングによるロータリーエンジンを搭載した「CR700P」が世界に初めて紹介されたのは2013年。どうやらその後も開発は続いており、将来的には公道バージョンの製作も考えているとのこと。気になる排ガスに関してもEuro4を通す秘策があるとのことで、期待が高まります。

Nortonの伝説のエンジニアが作る200馬力、136kのバイク

NortonがロータリーエンジンのRCW588を1989年に登場させた時、大きな話題となった。小規模な企業であるにも関わらず彼らは1992年のシニアTTで優勝、1994年にBSBチャンピオンシップを獲得。数々のラップレコードを樹立した。このプロジェクトの背後にいた人物であるブライアン・クライトンは、200馬力のサーキット専用マシンと共に帰ってきた。

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そしてこの後に続く新しいバイクはクライトンが研究開発部門で働くRotronとのパートナーシップの元で開発される。資金注入の後この羽のように軽いエンジンを積んだサーキット専用マシンを製作。その後公道バージョンを製作する計画だ。このバイクの心臓部であるエンジンはCR700Pと呼称される700ccのツインロータリーエンジンだ。このエンジンは11,000回転で200馬力を発生し、ピークトルク110ft/lbを9,500回転で発生する。エンジンの型はレース車両のRCW588からのものだが、クライトンはいくつかの変更を加えている。

ブライアン・クライトン

「588のロータリーハウジングは62mm幅でしたが、CR700Pのエンジンは88mmとなっています。これで排気量が700ccとなっているんです。エンジン幅は広くしたくなかったので、内部の厚みを変えることでスペースを確保しています。これで排気量を拡大しつつ、エンジン自体は3mm大きくなっただけで済みました。このエンジンはNortonに使用されていたプロトタイプエンジンと組み合わせて作成していますが、新しいバイクの実際のエンジン製作にあたっては我々独自のものを製作する必要があります。新しいエンジンはベルトドライブではなくギアドライブとし、スタックドギアボックスと組み合わせてエンジンを短くします。また冷却システムについても大きく変更するつもりです。」

技術詳細について

全てのロータリーエンジンでは”ピストン”と呼べるパーツにはコンロッドがない。そのためメインベアリングとの距離が近くなり、ベアリングに多くの熱を与えることとなってしまうため冷却が難しい。CR700Pはターボを使用し、シート下にあるインタークーラーを通してエアーを吹き付けてベアリングを冷やしている。この新しいデザインによってクランクシャフト内部を水冷化することが可能となっている。

「これによってエンジンライフも伸びています。1000時間連続で稼働させたエンジンもありますが、これは世界を2周した距離に相当します。」

ロータリーエンジンのもう1つの問題は排気ガスとオイル消費だ。ローターの先端は鉄で出来ており、これらの潤滑のためオイルは燃料と混ぜ合わされる必要がある。これはレースバイクにおいては問題とはならないが、これは市販バイクにとっては大きな問題で、排ガス規制に適合するのは難しくなる。しかしクライトンはこれに関しても解決策があるという。

「馬鹿みたいに速い」バイク

「あまり詳しくはお話出来ませんが、ローターの先端に施す新たなコーティングを開発しており、これによって潤滑はほとんど必要なくなったんです。実際、燃料だけで充分な潤滑が出来るのでオイルの問題を解消しています。排ガスに関しては秘密の開発内容があるんですが、Euro4は間違いなく通す事が出来ます。」

こうした素晴らしいテクノロジーは横に置いて、実際のライディングフィーリングはどうなのだろう?CR700Pのプロトタイプは何度もサーキットでテストされており、この中にはジェームス・ウィッタムによるマロリーパークでのテストライドも行われており、彼は「馬鹿みたいに速い」と表現している。新型エンジンが完成した暁にはクライトンはすぐに製造を開始したいとしているが、もちろんこのバイクは安価ではない。

「新型バイクの価格は決めていませんが、高価なバイクになるでしょう。というのも、これは個人で買える中で最もMotoGPバイクに近いものになるでしょうからね。色々とパワフルなバイクは世にありますが、このバイクの重量とパワーフィールには近づけません。」

ロータリーエンジンについて

ワンケルエンジン、一般的にはロータリーエンジンとして知られるエンジンは通常のエンジンと異なり、シリンダー内で往復運動をするピストンを持たない。その代わりおむすび型のローターが繭型のハウジング内に収まっている。吸気、圧縮、膨張、排気が3組同時に発生しており、エンジンはスムーズでコンパクト、優れたパワーウェイトレシオを実現出来る。

詳細

カスタムメイドシャーシ
フレームとスイングアームは7000シリーズのアルミニウムで製作される。これは軽量で高強度の特性を持つ。(※航空宇宙産業で使用されるものと同じ)テール部分にはインタークーラー用のラジエターがある。しかし新型エンジンはこれを必要としない。これによって新型バイクはさらに軽量となるだろう。

サスペンションリンクは存在しない
リアサスペンションはかなり異端と言える。ショックはスイングアームに直接取り付けられている。これはクレイトンがリンクを通じて作動するシングルショックが嫌いなためだ。これらのショックはより多くのダンピングとリバウンドを必要とし、フィーリングが希薄なため。

美しい仕上がり
一流のパーツが使用されており、Bituboサスペンション、ブレンボ4ピストンキャリパー、APロッキードのリアキャリパー、ダイマグカーボンホイールなどが使用される。

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