2戦連続で悪天候によってスーパーバイク世界選手権のスケジュールに変更が入る形となりました。前回のアッセンでは雨と雪で、そして今回イモラでは豪雨によって、レースディレクションはWSBKのレース2、WSSP300のレースをキャンセルこととなりました。

しかし午前開催のレースに関してはWSBKクラスでスーパーポールレースが開催され、カワサキのジョナサン・レイが優勝。WSSP600クラスではヤマハのRandy Krummenacherが優勝。これによってレイはチャンピオンシップにおいて重要なポイントを獲得しました。

今週末のイモラにおいて、ピレリはタイヤ開発に関して重要な情報を持ち帰ることが出来ました。新しいソフトリアスリックタイヤは今までのスタンダードSC0と対抗するだけの素晴らしい性能があることを証明。今後のラウンドにおいても、このタイヤの登場機会が増えるでしょう。新型のSCXタイヤも素晴らしいタイヤですが、今回のレースでは天候の影響であまり使用されていません。WSSPクラスに関しては新型のスタンダード2019リアSC0が2018年版タイヤよりも優れた性能であることを証明しました。

スーパーポールレース

10周で争われたスーパーポールレースでは、全てのライダーがスリックタイヤを使用。レース1同様にジョナサン・レイは素晴らしいスタートでレースをリード。ポールを獲得していたチャズ・デイビスを抜いて走行しますが、彼はチームメイトのアルヴァロ・バウティスタにも抜かれます。

7周目まで順位の変動はありませんでしたが、デイビスはチームメイトのバウティスタを抜き返して2位に浮上。その後も快走を続けて、バウティスタに対して3秒のリードを築きます。ディフェンディングチャンピオンのレイはDucatiライダー達を後方に従えて優勝。その後ろではデイビスが2位、バウティスタが3位を獲得しました。4位にはヤマハのマイケル・ファン・デル・マーク、5位アレックス・ロウズ、6位にカワサキのレオン・ハスラム、ラズガトリオグルが7位を獲得しました。

ワールドスーパースポーツ

Randy Krummenacherがポールポジションからスタートとなりますが、Jules Cluzelは3番手からスタートし、Bardahl Evan Brosのライダー達をオーバーテイクします。その後2周目にセクター2で雨が降り出したことでホワイトフラッグとなります。7周目にはKrummenacher、Caricasuloがポジションを回復。

10周目にThomas Gradinger、Lucas Mahias、Jules Cluzelが最終シケインの接触の影響で、Thomas Gradinger、Lucas Mahiasがリタイア、Jules Cluzelは7つポジションを失います。これによってRaffaele De Rosa、Massimo RoccoliがKrummenacher、Caricasuloを追う展開に。

Federico Caricasuloは最終ラップに技術的問題でリタイア。最後に優勝したのはRandy Krummenacher。Federico Caricasuloが2位、Raffaele De Rosaが3位を獲得しています。

WSBKクラス、WSSPクラスのタイヤ

スーパーポールレースでは様々なタイヤが選択されました。これは天候の様子が読めなかったためで、すべてのライダーがスリックを選択。最も人気だったフロントタイヤはスタンダードSC1の125/70(オプションA)で、18人中16人のライダーがこのタイヤを選択。リアに関してはスタンダードSC0の200/65サイズ(オプションB)が人気となりました。しかしアルヴァロ・バウティスタ、レイテルバーガー、ラズガトリオグル、バルベラはSCXオプションを選択。これはスーパーポール、スプリントレースのために用意されたタイヤで、レース当日よりもやや高めの路面温度の際にも最適なタイヤです。

WSSPクラスではほとんどのライダーがスタンダードソリューションを選択。25人中24人のライダーが2019年版のスタンダードSC0(オプションB)をリアに使用。フロントに関してはほとんどのライダーがスタンダードSC1(オプションA)を選択しました。

(Source: Pirelli)

(Photo courtesy of Pirelli)