★MotoGP2017 スズキは明らかにイアンノーネのパフォーマンスに満足していない

いつも興味深い記事を書いているManuel Pecinoさんの、現状のスズキに関する分析記事をご紹介します。リンス選手がいないことで開発が進まず、パフォーマンスが上がらないイアンノーネ選手には、先日のカタルーニャGP決勝では”本気で走っていなかった疑惑”まで出ているようです。こうした数々の問題を受けて、スズキはかつてMotoGPプロジェクトを率いた佐原 伸一氏を呼び戻す決定を下した模様です。

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これはチームスズキECSTARが望んでいたようなシーズンスタートではないし、イアンノーネにとってもそうだろう。スズキGSX-RRの戦闘力の不足がモチベーション低下に繋がったことは想像に難くない。またチームにとってもたった1人のライダーにバイクの評価と開発を頼るというのは、さぞかし頼りないに違いない。残念ながらアレックス・リンスの不運は度重なる怪我という形でシーズン始めから続いており、これが現在のスズキECSTARMotoGPチームをこの状況に追い込んだと言える。

モントメロはムジェロから続く流れのレースとなり、イアンノーネは予選16位、10位でレースを終えた。カタルーニャではQ2で最後尾となり、ポイント圏外での完走となった。こうした状況でモチベーションを見つけるのは難しい。しかしこれがファクトリーチームであり、ライダー達はバイクの開発を行うために限界でのライディングが求められている。日曜のレースの後、チームのボックス内の雰囲気は張り詰めており、その理由はいくつもあったのだ。

12番グリッドからスタートした後、イアンノーネは16位で完走。これはリンスの代役でBennetts BSBチームから参戦しているシルヴァン・ギュントーリから僅かに1秒速かっただけだ。この結果はチームの今シーズンの結果を表しており、そろそろスズキのエンジニアにとっても我慢の限界が近いと言える。

その理由?数字について少し話をしよう。レースの中の18周目、イアンノーネのラップタイムは1分49秒台を記録。しかし次の周では1分50秒507となった。彼のピットボードは後ろからライダーが迫っていることを知らせていたが、それがギュントーリだと知らせていなかった。ギュントーリはイアンノーネに追いついて彼をオーバーテイク。そしてイアンノーネは20周目にストレートでギュントーリを抜き返している。

ギュントーリに抜かれたことでイアンノーネは目が覚めたのだろう。彼はその次の3周、21周、22周、23周でペースアップし、1分48秒576、1分48秒576、1分48秒878を記録した。これでイアンノーネは、チェッカーフラッグが振られる前にギュントーリとのギャップを広げた。

スズキのエンジニアのイアンノーネの努力不足に対する怒りは明らかだった。代役参戦のチームメイトに抜かれたことによる恥ずかしさから、それまでの周回よりも1.5秒も速く走ったというのは、怠惰、結果へのコミットの不足、プロ意識の欠落なのだろうか?残念ながら、その瞬間のチームの雰囲気は、1つのチームと言えるものでは無かった。

こうした成績不振は、スズキの経営陣にMotoGPプロジェクトリーダーを変更させるという行動に繋がり、スズキの伝説的なエンジニアである佐原 伸一氏が帰ってくる。彼は2012年にスズキが最高峰クラスを去るまで、スズキのレース部門の指揮を取っていた人物だ。

この浜松の企業のMotoGPプロジェクトの大いなる後退には、”経験”が必要とされているのは明らかだ。昨年のこの時点では、佐原氏はスズキの最新型GSX-R1000の開発に携わっていた。今や彼はこのプロジェクトから解放されているため、スズキは今そのMotoGPプロジェクトが患っている問題を解決する望みをかけて、彼をすぐさまMotoGPプロジェクトの責任者へと戻したわけだ。

(Photo courtesy of suzuki racing)

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