CEV REPSOL 開幕戦アルバセテから約6週間のインターバルを経て、2017年6月17日(土)、第二戦の舞台となるここカタルニアサーキットにNTSはマシンの主要コンポーネントであるメインフレームとスイングアームを含むアップグレード部品を投入。狙いはより高いコーナースピードとエクジットスピードで、加えてトップスピードとコーナリング中のハンドリングの安定性の向上を狙った新型カウリングも投入。チームとライダーはこれらの新型部品のパフォーマンスを評価するため、インターバルの期間中に合計6日間のプライベートテストを慣行し、ポジティブなセットアップオプションを有した確実により高い競争力が得られたものと確信。

公式予選1回目と2回目は、穏やかな風が吹く快晴のもと開催されましたが日差しは強く、路面温度は50度を超える状況となりました。公式予選中、44号のスティーブン・オデンダール選手(南アフリカ)は何が必要かを鋭く分析しながら一歩一歩セットアップを進化させていきました。一方の76号車、尾野弘樹選手はMoto2クラスではまだルーキーと言えますが、それでもラップライムと安定性という観点で確実に進化してきています。

本日の予選では両名のライダー共に最大限の努力をしているものの、それぞれが目標としているラップライムに届かないという事実に苦しみました。チームの大方針としては新型シャーシの優位性であるハードブレーキング時の高い安定性と、コーナー脱出時の高いトラクションを更に伸ばすことでしたが、オデンダール選手はタイトなセクションでのタイムロスが課題となり、尾野選手は納得のいくリズムを組み立てることに苦しみ、結果としてオデンダール選手にとっても尾野選手にとっても、そしてチームにとっても本日の公式予選は大変難しい内容となりました。


なぜならポジティブなサインがある一方で、例えば継続的な空力開発にも恩恵を受けてセッション中の最高速トップ1位と2位をNTS車両が独占するという事実もありつつ、上述の優位性を最大限に引き出すための「最後のパズルのピース」をセッション中に見つけ出すことが出来なかったからです。このリリースが発布される間も、チームは明日に向けてその最後のピースを分析し見つけ出すことで二人の優秀なライダー達に相応しいポジションに引き上げられ、明日の決勝レースを迎えられるよう懸命に働いています。

#44 スティーブン・オデンダール選手コメント 公式予選総合結果、4位(1分51秒039)

「NTSが持ち込んでくれた新型シャーシは明らかに開幕戦アルバセテから一歩先に抜けたと感じています。このパッケージは明日表彰台県内に確実に入る強さがあることは明らかですが、想定していた目標タイムに入れることが出来なかったことを受けて、明日に向けてはトップとの差が詰められるか新しいことを試してみようと思っています。その上で、確実に進化しているマシンの現状は、一歩一歩ですが、チャンピオンシップ争いに絡めるポテンシャルを十分に持っていると確信しています。」

#76 尾野弘樹選手コメント 公式予選総合結果、10位(1分51秒780)

「今日は自分にとってはラップタイムというよりは、思ったように乗れていなかったという点に悔しさが残ります。自分を含む要素で、マシンも、もっと行ける感触は十分に得られたのですが、それをまとめきれなかったです。テクニカルな話になりますが、フロントサスペンションのセッティングを詰めていく中で、リアにネガが出てしまいました。それでも改善しようとしたフロントの感触は狙い通りでした。セッティングを詰めていく中で、その中で最適なバランスを見出そうと努力しまし、最終的にマシンバランスが整ってきたという感触が得られたものの、その結果としてそれがラップタイムに必ずしも反映されなかったという点についても悔しさが残りますので、明日のレース本番に向けて原因の追求をしていきたいと思っています。」

生田目將弘 (チームオーナー) コメント

「新型のフレーム、スイングアーム他のアップグレード部品を両ライダーに投入し、狙った通りの方向性にパフォームしているという点についてはポジティブだと感じています。その中で想定ラップタイムに届いていないという点については多角的且つ豊富な実戦経験に基づくチームのハイレベルな分析に依存しますが、ライダーが自信を持ってプッシュできる車体づくりを目指していたので、その優位性が確認されたことは、ライバルと激しいバトルを展開する中で真価を発揮してくれると信じています。明日の決勝レースでは、その優位性を以て表彰台を目指して頑張りたいと思います。」

<株式会社エヌ・ティー・エス プレスリリース>