周回遅れのリンス選手がいなければ優勝出来ていたかもしれないペトルッチ選手。今後の契約に関しては色々なチームから話が来ているようですが、まずはシーズン前半戦を終えて夏休みにゆっくりと考えたいとしています。バイク交換のタイミングに関しては、こうしたコンディションを得意としているだけに、語っている内容に説得力があります。

ニック・ハリス

「ペトルッチ、それでは3戦で2度目の表彰台獲得おめでとうございます。ただ残念だという気持ちもあるでしょう。もしかしたらレースに勝てたかもしれないわけですからね。」

ダニロ・ペトルッチ

「ええ。確かにそうですけど、最後はこうして2位でレースを終える事が出来たわけですから。チャンスがもう一度あればと思いますが、そんなことはないこともわかっています。とにかく良いレースでした。序盤はしっかりと落ち着いていてザルコを追って、その後はバレンティーノがフロントに移動するのを確認し、彼を追おうとしました。ドライであれば彼のほうが速かったと思いますが、雨が降り出して厳しいコンディションになりました。何度もフロントに出ようとしたんですが、あまりにもリスクが大きすぎました。そうしている中で、ターン12とその後の立ち上がりは自分のほうがスピードがあることに気が付きました。自分のDucatiのほうが速く、あと4周のところで彼を抜くことが出来ました。」

「その後またバレに抜かれて、最終ラップでターン6にリンスがいるのがわかりました。彼を抜こうとする中で自分たちはあわや転倒するところでした。そのせいでバレンティーノに負けてしまいました。最終的な差は本当に小さかったんですけどね。ただ、自分としてはこうした結果に関しては嬉しく思っています。良い結果であることは間違いありません。今日は本当にあと少しで優勝出来るところでした。それにチャンピオンシップに関しても非常に接近していますし、こうしてトップ付近にいることが出来るのはいいものですね。」

 

ニック・ハリス

「最近のレースはフロントロースタート、表彰台獲得など素晴らしい結果が続いています。」

ダニロ・ペトルッチ

「昨日のセッションなどと同様なのは、序盤は勝てる気がしていて最後に負けてしまうということです。今日も優勝出来ると思ったら負けてしまいました。ここは好きなトラックですし、火曜日からここでは強い走りがしたいと思っていました。次のレースが既にドイツだというのは嬉しいですね。ここも好きなトラックですし、昨年は2列目からウェットの中レースをリードすることが出来ました。」

 

Q

「最近は素晴らしい成績を残していますが、アプリリアがあなたをファクトリーバイクのライダーとして欲しがっているという話があります。Ducatiファクトリーなども含めて、将来の話は何かしら進んでいるのでしょうか?」

ダニロ・ペトルッチ

「正直多くのワークスチーム、Ducati、アプリリア、他のチームも含めて話は色々と来ています。ただ、どのチームにも”この2戦は待ってくれ”と話しています。自分もこの2戦はしっかりと集中して走りたいと思っています。今は良い位置にいますし、チャンピオンシップも良い形です。ですから今のところはこのままで問題ありません。」

 

Q

「ダニロ、バレンティーノ相手にオーバーテイクを仕掛けるのはより困難だったのでしょうか?」

ダニロ・ペトルッチ

「何度もバレンティーノを抜こうとしましたが、自分たちは限界がわからず、路面がどの程度濡れているのかもわからない状態でした。無理に抜こうとして2台とも転倒するのは喜ばしいことではありませんし、相手がマルクであってもそれは変わりません。それに自分はいつもレースディレクションから睨まれていますから注意しないと(笑)どれだけのイエローカードをもらっているのかわかりませんが、かなりの数でしょう。ですから落ち着いて走って、誰にも接触しない事が必要です。」

 

Q

「雨が降ってきた時、バイクを交換するというオプションは考えなかったのでしょうか?」

ダニロ・ペトルッチ

「最初はホワイトフラッグが振られましたけど、これは雨が降っているものの、そこまで多くの雨ではないということでもあります。それにウインドスクリーンもチェックしましたけど、そこまで大量の雨が降っているという感じではありませんでした。ウインドスクリーンの上を水が流れていくような状態であれば雨が非常に多いということですけど、今回はそういった感じではありませんでした。そこまで多くの雨が降っていたわけではありませんから、この状態でバイクを変えるのは無意味です。」

(Photo courtesy of michelin)