価格とその性能のバランスで海外ではかなり評価の高いCBR500R。海外では免許制度の区分もあってこうした排気量がラインナップされる経緯もありますが、日本でも税金などの問題を無視すれば、こうした排気量のバイクというのは乗っていて楽しいでしょうね。

ガレージにホンダRC213V-SもしくはCBR1000RR SPを停めるという夢を持っていてまだ叶えられていないなら、チャンピオンシップ優勝を遂げているホンダのスポーツバイクのDNAを2017年型のCBR500Rでより簡単に感じることが出来る、このバイクは大型のバイクでは出来ない事が幾つかある。その航続距離はリッターあたり27kmを超え、メンテナンスが容易でユーザーフレンドリーな車体は僅かに191.9kgだ。セミレーシーな見た目もあり、快適なエアロダイナミクスがライディングを楽にしてくれる。スポーティーに走りたい時はそれに応え、毎日変わらない性能を発揮する。

アグレッシブなデザイン

スーパースポーツのスタイリングにフルフェアリングという見た目は、ひと目でCBRとわかる外観となっている。優れたエアロダイナミクスによって風の中をライダーを守りながら進むことが可能だ。スポーティーなライディングポジションは快適で、通勤から週末のツーリングまで窮屈さを感じずにコーナリングをマスターするのに最適だ。

これらはホンダが過去にCBR250を何年も前に作成した時からの経験が活かされており、継続した熟成がほぼ完璧で現代的なシャーシジオメトリーとバランスを生んでいる。レークは25.5度、トレイルは102mm、ホイールベースは1410mmとなっており、これがくねった道においても素晴らしいハンドリングを提供する。また驚くほどの安定性も誇るが、ハンドリングは非常に軽快だ。

シート高は785mmしかなく、腰の部分が細くなった車体と合わせて、コントロールするのに背が高い必要はない。またエルゴノミクスの上で適切なパッセンジャーシートは、このバイクで走り回った後でも友人の機嫌を損なわないということでもある。軽量のキャストアルミニウムのホイールは、120/70-17サイズのフロントタイヤ160/60-17サイズのリアタイヤを履く。フロントブレーキは320mmで、リアは240mmとなる。オプションでABSを装備し、ブレーキは様々なコンディションで安定したブレーキングパワーを発揮する。

進化したエアフロー

アグレッシブなノーズの先端からリアエンドまで、CBRのデザインは大気の中を切り裂いて進む事を可能としている。ウインドスクリーン下部の穴はコックピット内の低圧となるエリアの圧力を逃がす役目があり、これによって乱気流を抑え、ライダーのボディ周りに大きなエアポケットを発生させている。フロントフェアリングで最も幅が広い部分は、ライダーの両腕の外側に空気を押しやり、カウル下部はライダーの足回りに空気を逃している。

エアロ形状のフロントフェンダーとノーズからの空気はラジエターを効率的に冷やす。熱せられた空気はフェアリングの再度部から排出され、テールエンドで車体から離れていく。エルゴノミクスもこうしたエアフローに貢献しており、CBR500Rのライト部分は巡航速度に達すると空気の流れをコントロールし、これによってライダーは手首に無駄な力が入らず、疲れ知らずで長距離を走行出来るようになる。また快適なシート、ほぼ振動を感じない2気筒エンジンも約に立っている。

十分なパワー

CBR500Rの471ccパラレルツインエンジンは、優れた最新のエンジニアリングによって優れた効率性とパフォーマンスを達成している。
優れた燃費効率を達成しながらも、このエンジンはレーサーもしくは宇宙飛行士ではないライダーには十分な性能を提供する。
経験豊かなライダーであっても軽量でフルサイズのバイクが、ツーリングに必要なスムーズさと、高速道路、ワインディングでの速さ、そしてリッターあたり27kmの燃費を達成するというのは驚きだろう。またタイヤ、チェーン、もしかすると保険料においても安く済むかもしれない。

2気筒エンジンはしっかりとしたトルクを低回転で持っており、ほとんどのライダーが最も使用する中速域では鋭く加速する。スムーズな6速シフトと軽量クラッチは、この価格のバイクとしては驚くほどの正確性を持っている。スポーツバイクのライダーなら知っていることだが、曲がりくねった道では、素晴らしいサスペンション、軽量さ、スムーズなパワーデリバリーが勝利へと繋がる。2017年型のCBR500Rは全てを持っている。

ホンダのPGM-FIはアイドリング回転から9000回転のレッドラインまで綺麗でリニアに働き、ワインディングで飛ばそうとも、ラッシュアワーの帰り道でもコントローラブルな味付けとなっている。シムタイプのバルブアジャストシステムはフリクションを低減するだけでなく、メンテナンスにおいての簡潔さにも繋がっている。これらのオイル交換のサイクルは12,800km毎に設定されている。

LEDヘッドライト、テールライト、その他

高効率のLEDヘッドライトは消費電力が少なく、長寿命でしっかりと路面を照らし、安全マージンを広げてくれる。こうした特徴は6699ドルで売られているバイクには、普通考えられないものだろう。フロントブレーキレバーはアジャスタブルで、フュエルキャップはヒンジタイプ、また塗装の品質の良さはホンダの有名な部分でもある。シザースタイプのプライマリドライブギアとシザースタイプのカウンターバランスドライブは、ドライブチェーンの波打ち、ギアの異音の発生を抑える効果がある。

コックピットでは洗練されたインストゥルメンタルパネルがあり、そこにはスピードメーター、バーグラフタコメーター、2つのトリップメーター、燃料系、時計、瞬間燃費と、平均燃費計が収められている。サスペンションはプリロードアジャスターが付いた41mmフォークで108mmのトラベル量がある。プロリンク式のシングルショックは9段階のプリロード調整が出来、トラベル量は119mmとなっている。CBRの素晴らしいサスペンションは、ホンダのこの車両に対するコストカットが見えない部分でもある。

スポーティーなサウンドを響かせる新型エキゾーストデザイン

2016年モデルから、ホンダはCBRをそのスポーティーで角ばったデザインとし、燃料タンクは16.7Lとなった。これに加えてステンレス製のエキゾーストシステムが、存在感のあるエキゾーストを響かせる。隣人を起こすほどにうるさくはないが、これが本物のCBRだと知らせてくれる音だ。


67mmのピストンに34mmのスロットルボディが使用されており、圧縮比は10.7:1だ。ダブルオーバーヘッドカムが1気筒につき4つのシリンダーをコントロールする。これはまさに本田宗一郎が、1959年にマン島TTを戦った時と同じと言える。その際のバイクは、125ccのDOHCパラレルツインエンジンのRC142であった。このバイクは参戦初年度にチームメーカー賞をホンダにもたらし、その後の新しいホンダは火を吐くモンスターだった。このCBR500Rもまさに、その排気量以上の走りを見せるのだ。

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