★MotoGP2017ドイツGP 決勝プレスカンファレンス翻訳

地元レースとなったジョナス・フォルガー選手の活躍が目立ったドイツGPの決勝プレスカンファレンス翻訳です。MotoGPが夏休みに突入したということもあって、少し遅めのご紹介となりました。今回はMotoGPクラス初の表彰台を獲得したフォルガー選手に質問が集中しましたが、質問への回答を聞いても、ザルコ選手と同じくルーキーとは思えぬほど落ち着いてよく考えてライディングをしているのだなということが良くわかります。夏休み以降のレースにも期待が持てそうです。

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ニック・ハリス

「ここでは最速ラップをマークしたライダーに特別なリングが贈られます。今回はまさにこのリングにふさわしい地元のライダーへと贈られます。今日の最速ラップは4周目にジョナス・フォルガーが記録しています。(フォルガー選手に指輪が手渡される)ジョナスこれは婚約指輪ではないのでご安心を(笑)それではプレスカンファレンスをマルク・マルケスから始めましょう。これで8連続優勝となります。今年に関しては2勝目、チャンピオンシップリーダーが変わるのはこれで3回連続となります。チャンピオンシップにおいては非常に重要な勝利でしたね。」

マルク・マルケス

「ええ。非常に難しいレースでした。ここに来る前に、今週はアタックが必要だというのはわかっていましたし、今回の目標は25ポイントを獲得することでした。適切なタイヤを選択し全てがクリアでした。そして今回はチームメイトがメインライバルになるのだろうと思っていたんです。レースがスタートした後はタイヤをセーブしようとしていたんですが、ジョナスに抜かれてしまいました。最初は大きな驚きだったんです。自分と他のライダー達の間に誰か別のライダーが入るのはいいなと思ったんです。(※その選手がブロック役になり、逃げを図れるという意味と思われます。)ただ、段々とやたらと近くで走行するジョナスに対して”一体何してるんだ?なんでここにいるんだ?”という考えに変わりました。常に後ろについてきていて、自分が上げてもペースを離れずについてきていて、ピットボードでも”+0.1、+0.2”という表示が変わりませんでしたね。ただ、それで彼は最後までついてくるんだなという風に考えを変えました。ダニは非常に離れたところにいることがわかっていたので、そこでペースを少し落としたんです。最後の5周に関しては全力を尽くしました。というのも、ドイツのサーキットでラストラップの最終コーナーに、ドイツ人ライダーに張り付かれているというのは危険ですからね。(※会場笑)最後はとにかく全力で走りました。彼はこのリングに相応しいと思いますね。今日は本当に嬉しいです。」

 

ニック・ハリス

「3戦前に、”夏休みに入る際にチャンピオンシップをリードしている”と言っていたらどうでしょう?冗談だと思ったでしょう。」

マルク・マルケス

「ええ。3レース前は37ポイント差がありましたからね。実はアッセンの前に友人でもあるサンティからWhatsappのメッセージを貰ったんです。彼は”心配するなマルク、夏休み前にはチャンピオンシップをリードしているよ”というメッセージをもらいました。ポイントはかなり離れていましたから、”それは君の夢かい?”と聞いたんですが、結局は自分達の仕事を信じて、同じようにプッシュを続ける必要があるんです。この勝利に関して嬉しく思っていますし、ヘイデンの事故の後に、最初の勝利は彼と彼の家族に捧げると決めていました。」

 

ニック・ハリス

「そのまま夏休みに入るライダーもいるようですが、あなたの場合はこれからテストが控えていますから、完全な夏休みというわけではありませんね。」

マルク・マルケス

「1週間ほど夏休みがありますけど、こうして優勝すると色々と気楽になりますから、1週間と半分くらいでしょうか。今月末にブルノでテストがありますが、ここでシーズン後半に備えていくことになります。5人のライダーが26ポイントの中にいますから、非常にタイトですし、ゼロからの最スタートという感じですよね。自分達はこうしてトップにいるわけですから嬉しいですね。いくつかのサーキットでは苦戦するでしょうし、そうではないトラックもあるでしょう。しかし同様に挑戦を続けていきます。」

 

ニック・ハリス

「マルクありがとう。シーズン2勝目とここでの8勝目おめでとう。それではモンスターテック3ヤマハのジョナス・フォルガー。今日は本当に勝ちたかったでしょうね。

ジョナス・フォルガー

「こういったポジションでレースが出来るのは今回が始めてでした。今日は1コーナーでペトルッチの激しい衝突がありました。危うくバイクのコントロールを失うところでした。そうならなかったのは本当にラッキーでした。今日に関してはウォームアップの段階から良いペースであるということはわかっていました。マルクとダニを追っている中で、自分はセクター3が非常に速いことに気づきました。ですから、そこでダニを抜き、マルクも同様にパスしました。今日はレースをリードすることも出来ましたが、自分がここザクセンリンクでレースをリードしているなんて信じられませんでした。最終的にはマルクのほうが経験もありますし、彼を先にいかせることにしたんです。正直今日は彼の後ろで多くを学びましたね。タイヤを温存しようとし、異なるラインを試し、異なるスタイルを試しました。最後まで彼についていけるという自信はあったんです。それに最終ラップで彼にアタックをかけることも考えていました。でもマルクがブレーキングでハードにプッシュしていたので、自分は残り4周で大きなミスを犯してしまいました。ワイドになってしまい彼に対して1秒以上を失うことになりました。2度か3度その差を詰めようとしたんですが、転倒しそうになりました。そこで”出来ることは全てやったんだし、2位でゴールしよう”と考えました。今日はダニとマルクと一緒に走って多くの経験を得ましたし、実に楽しみました。」

 

ニック・ハリス

「観衆の声は聞こえましたか?」

ジョナス・フォルガー

「感じる事が出来ましたね。聞こえはしませんでしたが、その歓声を感じる事が出来ました。」

 

ニック・ハリス

「今日の夜は素晴らしいお祝いとなりますね。おめでとうございました。それではダニ、今日はダニの後ろで非常に快適に走っているように思えました。その後は明らかに問題が発生しスローダウンしていました。やや寂しく走っているようでした。」

ダニ・ペドロサ

「ええ。スタートの最初の出だしはいまいちだったんですが、その後の加速は非常に良かったんです。ポジションを回復してターン1で2位ポジションまで順位をアップしました。最初の2周はマルクのすぐ後ろで自信を持って走行していたんです。これは長丁場のレースですから、いい感じだと思っていて4周目にジョナスに抜かれて ”ん?” と思ったんです。(※会場(笑))それで彼について行こうとしたところタイヤのグリップが感じられなくなってしまったんです。でもそこで自分に”落ち着け。レースは長いしここではスピンは良くするものだ。スピンをしても良いタイムは記録出来る”と考えていました。ただ毎周彼らとはどんどん距離が開いていってしまったんです。自分は練習走行の時のように良いタイムをキープすることが出来なくて、その時点で”これはこの順位を維持するしかない”と考えました。色々とライディングの仕方を変えてみたんですが、特にタイヤ左側のスピンが改善しませんでした。ですからコーナーでかなりタイムを失っている状態だったんです。いずれにしても、今週末はミックスコンディションの中でほとんど速く走行出来ていたので嬉しく思います。これはポジティブな事ですね。」

 

ニック・ハリス

「チャンピオンシップという意味では、あなたもしっかりとチャンピオンシップ争いに参加しています。今年のチャンピオンシップ争いは素晴らしいですよね。」

ダニ・ペドロサ

「今年のチャンピオンシップは何が起こるかについて予想することが本当に難しいですよね。残りのレース数を考えると、速く走れる可能性もありますし、予想していたほど速く走れないのかなど、なんとも言えません。今日はジョナスが素晴らしいペースで表彰台を獲得しましたし、何が起こるかはわかりません。いかなる状況にも準備が出来ている必要があります。この後はテストがありますから。5日、6日ほど休む時間があります。ただ、もちろん夏休みの後は再び力強い走りが出来るようにしっかり準備したいと思います。」
 

ニック・ハリス

「ダニ、3位おめでとう。それでは私からは以上です。フロアからの質問をどうぞ。」

 

Q

「ジョナス、最高峰クラスで表彰台を獲得したのは1957年以来だと知っていましたか?60年ぶりの快挙です。

ジョナス・フォルガー

「こうした結果を残せたことは本当に光栄なことです。ドイツ人ライダーがMotoGPで活躍したのはもの凄く前の事ですから、自分にはMotoGPで最高のドイツ人ライダーになるという1つの目標があるんです。」
 

ニック・ハリス

「実際あなたのチームボスのエルヴェ・ポンシャラルが生まれたのが1957年なんです。実に数十年も前の事なんですね。」

 

Q

「昨年はあるレースは勝たなければいけない、他のレースでのダメージをコントロールしなければというような話をよくしていました。今年の目標に関してもそういうことだという理解で良いのでしょうか?」

マルク・マルケス

「ええ。アッセンに関しても表彰台でレースを終えるというのが目標だったんです。アッセンは優勝するためにいかなるリスクも取るという形も出来たんですが、あまりにもリスクが大きすぎました。そしてここでの目標は優勝することでした。この後はブルノでテストもあるということもわかっていましたので、表彰台を獲得しようと思っていました。オーストリアでは少し苦戦するかもしれないこともわかっていました。サーキットにもよりますが、チャンピオンシップは非常に長いですからね。レインコンディションでは自分達は今年非常にスピードがあり、良いフィーリングを持っていてこれが重要なことです。それに最も重要なのは木曜日にもお話したように、いかなるコンディションであっても常にトップにいるということなんです。けしてレベルを落とさずに走るというのが最も重要なんです。こうしてチャンピオンシップをリードして夏休みを迎えるというのは気分がいいですね。たった5ポイントですが、5ポイントを追うよりは5ポイントのリードでもあったほうが良いです。」

 

Q

「マルクとダニに質問です。タイヤは7周、8周走行した後に大きく左側のグリップが落ちたということで、スピンが多発したということですが、あなた方はどのように感じたのでしょうか?」

マルク・マルケス

「週末の間は全てのタイヤを試していました。そして自分の一番の疑問になったのは、全てのタイヤで速いタイムで走行出来たということなんです。ですからソフトタイヤで多くの周回をこなしていました。ただ、レースの前にミディアムでも優勝争い出来るだけのペースで走行出来るから、ソフトで後半苦戦したくないということでミディアムを選んだんです。今日はタイヤの温度が高くなってしまうという問題について少し苦戦しました。ダニは体重が軽いですから、タイヤライフ、タイヤの温度を保つということに関しては自分よりも有利なわけですけど、自分も良いペースで走行出来ると信じていました。ただ、実際のところ自分のペースに関しては予想以上でしたね。」

ダニ・ペドロサ

「自分は何が起きていたのか良くわかっていません。今朝は昨日使っていたタイヤを使用していたんですが速く走る事が出来ました。今日のレースでは新品タイヤを使用したんですが、5周走行した後からグリップが落ちていき、その後もどんどんグリップが低下しました。これは昨日のユーズドタイヤ以上のグリップの低下でした。昨日使用したタイヤは快適なペースで走る事が出来て、エッジがスピンするというような感覚もありませんでした。

 

Q

「左肘はどうしたんですか?」

ジョナス・フォルガー

「先程(プレカン前に)ご説明したように、ターン2でペトルッチがオーバーテイクをしかけてきて、タイヤだと思うんですが何かが当たったんです。危うく転倒しそうになったので怖い思いをしました。ラッキーでしたね。」

 

Q

「今日はホームレースでリードをしていたわけですが、その瞬間というのは何かこのリードを守ろうというような思いがあったのでしょうか?」

ジョナス・フォルガー

「奇妙な感覚でしたね。マルクにまた抜きかえされるんだろうと思っていたんですが、数周走った後に自分のペースはそう悪くないんだなというのがわかりました。ただレースの間ずっとトップを走ろうとは思っていなかったので、ミスしたのもあって彼を先に行かせてタイヤの温存をしようと考えました。」

 

Q

「多くの練習走行、そしてウォームアップでハードリアタイヤを使用していましたね。もしハードリアを使用していたら、最後の2周もトップにいて、マルクにアタックするることも出来たと思いますか?」

ジョナス・フォルガー

「どうでしょうね。今日はミディアムを使用していたんですが、通常はホンダライダー達よりも一段ソフトなタイヤを使用していますからね。自分に必要なグリップを供給してくれましたから、ミディアムというのは良い選択だったと思います。レースの前半は彼の後ろについて、何をすべきかを学ぶ事が出来ました。それにハードタイヤを選択していたとしたら、レース序盤でのペースが上がらないというリスクがあったでしょうね。ですからミディアムを選択したんですが、ミスをせず、ミスの挽回をしようとしてプッシュしていなければ、もっとタイヤを温存出来たいただろうと思います。ただ、MotoGPは1つのミスで多くを失ってしまうということなんですよね。」

 

Q

「今日はウォームアップで素晴らしいペースでした。ウォームアップの後に今日は表彰台2位というような結果が可能だと思っていたのでしょうか?また、シーズン開始の時点でのゴールはランキングトップ10だったと思いますが、今はそのゴールが変わってきたのではないでしょうか?」

ジョナス・フォルガー

「皆が今日は表彰台を獲得出来ると話していたんですが、自分はそれについては確かにそうなるとは思っていませんでしたし、正直特に何も期待というのはなかったんです。ただ単純に自分のベストを尽くそうと思っていました。確かにバルセロナのようにウォームアップでスピードがあったことで自信にはなりました。ウォームアップで他のライダーをオーバーテイクして、良いラップタイムを記録していました。自分にとってはこうして自信を保つこと、そして自分達にはスピードがあるというのを理解する事が重要でした。それに今日はスタート位置も良かったですね。毎回レースでは良い結果が得られています。」

 

Q

「あなたはテック3のライダーとして表彰台を獲得した2人目のライダーです。ファクトリーヤマハが2016年型にバイクを戻すことを考え始めていると思いますか?」

ジョナス・フォルガー

「どうでしょうね。自分は新型のバイクは試していませんから。ただ自分達が今使用しているバイクに関して満足しています。彼らが何を試しているのかは知りませんが、彼らが新しいシャーシをテストしているのは知っています。どうやら2016年型のバイクの方向に向かっているようですけど苦戦しているようですね。でも彼らも優勝している週末もあるわけですからね。今年はトラックごとにフロントを走るライダーが変わっていて、本当にクレイジーですよね。あるライダーがトップに来ると思っていたら別のライダーがトップに来ることもあるわけで、今年は本当に変わっていますね。」

 

Q

「今日はエルヴェと祝杯を上げる予定ですか?」

ジョナス・フォルガー

「エルヴェと?ええ、プレスカンファレンスの後でね。」

 

ニック・ハリス

「皆さんありがとうございました。夏休みを楽しんでください。チェコ共和国でお会いしましょう。」

(Photo courtesy of michelin)

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