★Ducati CEOクラウディオ・ドメニカーリ 新型V4スーパーバイクについて語る

Ducatiが次期スーパーバイクをV4エンジンで登場させるというのは既にCEOのクラウディオ・ドメニカーリが語っているとおりですが、なぜV4エンジンなのか、その他のラインナップに関してはどうなるのかといった点を詳しく語っています。

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Ducati1299パニガーレファイナルエディションのローンチに合わせて、Ducati CEOのクラウディオ・ドメニカーリは長く望まれてきたV4スーパーバイクについての詳細を公表した。V型2気筒のパニガーレの後継モデルについては、すでに多くがいろいろな推測や噂をしてきたが、ドメニカーリは今年ミラノで開催されるEICMAで登場が予想されている次期スーパーバイクについて、かなり詳しい内容を語ってくれた。最大のニュースはDucatiがそのスーパーバイクプログラムの中でV型4気筒に以降するということではなく、そのV型4気筒の内部、そしてそれがどのように稼働するかということに関してであろう。

DucatiファンにとってDucatiがVツインプラットフォームから離れるということは既に既出の内容であるため、大きな驚きではなかろう。Ducatiはそもそも単気筒エンジンの製造から始まり、現在はデスモドローミック機構を採用する90°狭角のVツインエンジンで知られており、これはそのラインナップ全てに共通する。2気筒というフォーマットから4気筒に以降するのは、Ducatiにとっては容易な決断ではなかったはずだ。しかし、DucatiはV4エンジンで参戦初年度からMotoGP世界選手権を戦ってきており、技術的な観点からもV4エンジンに移行する動機が十分にあると言える。

Ducati CEO クラウディオ・ドメニカーリ

「今後はV4エンジンに移行しますので、これが(2気筒モデルのスーパーバイクの)最終エディションです。ではなぜV4に移行するのか?ということですが、実際我々はMotoGPで10年間の経験があり、こうして10年間をかけて学んだ内容を、我々のお客様にも乗って体感していただけないのは残念だと考えていたんです。我々は企業は長年の慣習に囚われるべきだとは思いません。時に企業は技術的な解決策をきっかけとして使う事がありますが、これは彼らが何か異なる方法を考え出す事が出来ないからです。ですから、我々は今までの伝統から常に変化し、向上を続けていくという事に関してはおかしいとは思いません。現在の2気筒エンジンは素晴らしいエンジンで、他に比類すべきものがありません。しかし、重量、パワー、トルクといった内容のバランスを考えると、現在開発しているV4エンジンのほうが優れているのです。

「今考えているのはまずこの新しいエンジンを完成させ、そこで判断を下そうと思っています。これがベストアイディアだと思います。もちろん、2気筒エンジンのキャラクターを好む方がいるのは事実でしょう。そして、だからこそこのファイナルエディションを発表したのです。このモデルは来年も購入可能ですから、実際には(パニガーレ)シリーズとしての終焉というわけではありません。ただ、そうした方々はそこまで多くないと思っています。というのも、現在我々は新型バイクの開発に力を入れていますが、新しいエンジンはDucatiのキャラクターにマッチしているからです。トルクは?サウンドは?振動は?こうしたことに関しては心配していません。素晴らしいバイクになりますよ。」

ドメニカーリは、Ducatiのオーナー達、そして全てのモーターサイクルエンスージアスト達が、Ducatiの新型V4スーパーバイクを楽しみにしていることは間違いないという。これは主にはクランクケース内に秘められた技術にある。もしフレームレスデザインのパニガーレが、Ducatiがシャーシデザインに関して常識外の発想が出来ることを体現しているとしたら、まだ名前の無いV4スーパーバイクは、Ducatiのエンジニア達がエンジンデザインに関して同様の事が出来るということを示す事になるだろう。DucatiのMotoGPプログラムからして、特にデスモセディチGP15から考えるに、このエンジンの点火順序はビッグバンだろう。ドメニカーリも明言はしていないが、この内容を概ね認めている。

「エンジンに関してはいくつか非常に面白い仕掛けがあります。ショートストローク、多気筒、デスモドローミックバルブという内容を合わせると、非常にユニークなものになります。現在市場にあるいかなる4気筒エンジンとも異なるものになるでしょう。これは我々のMotoGPにおけるエンジンが特別なものだからです。そう、唯一のデスモエンジンなのです。」

このV4エンジンがビッグバンエンジンなのかという質問に、ドメニカーリは「非常にユニークなもの」とだけ答えている。このエンジンは先代のVツインエンジンの性格を模したものになるだろう。しかし、DucatiはMotoGPにおいてはビッグバンに似た点火順序を採用している。こうした内容を考えていくと、この新しいV4エンジンは2つの2気筒エンジンを同時に動かすようなものになるのかもしれない。言うなれば4気筒のツインエンジンだ。(※論理的に意味が通っていればの話だが)もしくは、全く異なる点火順序を持っているものの、ビッグバンと同様のキャラクターを持ったものになるのかもしれない。これについては、DucatiのMotoGPがこういったエンジンだと言われている。ドメニカーリはDucatiのレース活動がヒントであると述べ、いかにV4エンジンのストリートバイクのプラットフォームを開発しているのかという内容に関しても言及している。

「レースはこの開発に関連しているのですが、それ以上であると言えます。全ての経験と技術的な開発内容が、このエンジンにつぎ込まれています。MotoGPではこの形式のエンジンを長年使用してきており、そうした全ての内容をこの新型エンジンに投入することが出来るということです。実際デスモシステムは高回転型エンジンには最適なんです。高回転とは言っても現在の我々のVツインエンジンほどには高回転型ではありません。ですからこれら全てをあわせて、特別な点火順序を持っていると考えると、このV4エンジンはVツインとV4の中間のようなエンジンになるということです。最も興味深いのはエンジン内部でしょうね。V4エンジンはプラットフォームになり、他の車輌にも搭載されます。これらのモデルが何であるかということについては申し上げることは出来ませんが。」

CEOの口から出てきた最も興味深い言葉としては、V4エンジンはプラットフォームとなるエンジンだということだ。つまりこのエンジンは他のモデルにも採用される可能性があるということだ。しかしDucatiのラインナップにおいて、どのモデルがハイテクなV4エンジンの恩恵に預かることが出来るかということを考えるのは容易で、これは1,000ccから1,200ccのモデルになるだろう。ドメニカーリはこの4エンジンが2種類の排気量で登場するということに関しても述べている。V4スーパーバイクが様々な排気量で登場するとなると、1,200ccのV4エンジンはムルティストラーダ1200、XDiavelなどに搭載されることになるだろう。Ducatiが既存モデルの排気量と新型エンジンの排気量を合わせ、ワールドスーパーバイク世界選手権のルール、他のメーカーが生産しているモデルなども合わせて考えると、小排気量のV4エンジン、600ccのスーパースポーツマシンが登場するのかもしれないが、この問に対してドメニカーリは「それはありませんね。」と答えている。

Ducatiの将来にスーパースポーツクラスでのレースはないのかもしれないが、Ducatiはそのエンジンをその他のストリートモデルに転用してきたという歴史がある。新たにV4エンジンが登場するということで、スーパークアドロエンジンの未来はどうなるのだろうか?これに関してドメニカーリは、スーパークアドロエンジンはスーパーバイク以外の車両に搭載されることはないかもしれないと述べている。

「スーパークアドロエンジンの小排気量バージョンとして959ccエンジンがありますので、このエンジンに関する開発は続くでしょう。ですからミドルウェイトのスーパーバイクは2気筒のままアップデートが続けられます。ですから丁度1,000ccに満たないクラスに関しては、我々は引き続きこの160馬力程度のエンジンを使用します。これは馬力、操縦性、実際の運用性などにおいて優れています。しかし、959スーパークアドロエンジンに関してはDucati959パニガーレ以外で使用する計画はありません。非常に素晴らしい937ccエンジンがありますからね。これは非常に良いプラットフォームですので、これに関しては引き続き使用を続けます。」

テスタストレッタエンジンを使用することに関してはあり得るとしながらも、ドメニカーリはそれがどのモデルになるかについては明かさなかった。Ducatiの将来に関しては2つの方向性があるようだ。企業としてメインであるストリートバイクラインに関しては、既存のVツインエンジンの使用と開発を続け、新しいハイパフォーマンスラインに関しては、新たなV型4気筒エンジンを使用するようだ。Ducatiがこれから歩む道は興味深いものとなるだろう。Ducati自体ハーレーに売りに出されるという噂もあるが、こうしたこともDucatiの未来を面白いものとしている。

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