Ducatiを実質的に所有するアウディはDucati売却の方向のようですが、アウディ親会社のフォルクスワーゲンの監査役会においては、Ducati、そしてトランスミッションブランドのRenkの売却に関しての支持が得られていないようです。経営陣が夏休み中のために最終的な決定は9月から10月に渡る見通しですが、引き続き注目が必要なニュースです。

フォルクスワーゲンは所有するモーターサイクルブランドであるDucatiとトランスミッションブランドのRenkを売却しようとしているが、どうやら監査役会においては多数派の支持を得ることが出来ていないようだ。これは両ブランドの好調な業績によって資産を売却するという見方が強くなったため。フォルクスワーゲンは銀行にDucatiとRenkの再評価を依頼している。これはディーゼル問題後の戦略的な事業の合理化、資金調達を円滑に進めるための2ブランドの売却も含まれている。フォルクスワーゲンは資産ポートフォリオの見直しを進めており、2016年6月にはストラテジー2025の一環として、電気自動車、次世代モビリティサービスへの数十億ユーロの転換を発表している。

今回のDucati買収に関してはイタリアのベネトンファミリーを含む5つの入札者がおり、土曜日にDucatiを13億〜15億ユーロ(約17億6000万ドル)で評価しているという報道があった。しかしDucati売却を決定する監査役会の20人のメンバーの半数を占める労働者のリーダー達は、財政的に問題がない状態でのDucatiとRenkの売却には反対している。

フォルクスワーゲン労使協議会 スポークスマン

「フォルクスワーゲンの監査役会の従業員代表はDucati、Renk、MAN Diesel & Turboのいずれの売却にも合意はしないでしょう。フォルクスワーゲンの半期の業績を読むことが出来る人であれば誰もが知っていますが、フォルクスワーゲンは現在資金を得る必要がありませんし、我々の子会社はバーゲンハンター達に簡単に売りに出せるようなものではありません。」

フォルクスワーゲングループは木曜日に半期の利益は19%アップとなる89億ユーロと発表しており、これはコストカットと研究開発の向上によるもので、数十億ユーロに渡る罰金、車両修理費、ディーゼルスキャンダルに関する賠償金などの支払いに関しての負担を軽減することとなった。関係筋によるとこうした労使協議会の強い反発を受け、フォルクスワーゲンはDucatiの売却の再検討をしているという。これはフォルクスワーゲンのブランドと投資家にとって極めて重大な転換策を、労働者達と共に進めていくことへの支障をきたす恐れがあるため。

Ducatiはフォルクスワーゲンのラグジュアリーブランドであるアウディに所有されているが、Ducatiの売却についてはフォルクスワーゲンの監査役会が承認をする必要がある。なお、この件に関してアウディはコメントを避けている。

フォルクスワーゲングループの別の2つの情報筋によると、億万長者であるポルシェ、ピエヒファミリーはフォルクスワーゲンの52%の議決権付き株式を持っており、監査役会の4つの席を抑えているが、DucatiとRenkの売却には反対している。ポルシェ一家の持株会社であるポルシェSEのスポークスマンはコメントを控えている。

フォルクスワーゲンの議決権の20%を持つLower Saxonyには6つの向上と100,000人を超える従業員がおり、向上閉鎖などの決定を拒否出来る。Lower Saxonyは監査役会の2つの席を抑えており、従業員の仕事とプロジェクト守るために伝統的に立ち上がるが、スポークスウーマンはDucatiなどの売却を支持するかどうかという質問には答えていない。

労使協議会スポークスマン

「役員会はフォルクスワーゲンの監査役会にこうした相談をしてもいません。ですから関係団体にはこうしたDucatiの売却はないだろうと言っているんです。」

情報筋によると、5つの入札者はDucatiの会計帳簿を夏以降に見ることが出来るだろうという。
アウディのエグゼクティブの多くは3週間ほどの夏休みをとっているので、経営陣がDucatiを売りに出すという意思決定をそのまま貫くのかどうかは、9月か10月にならねばわからない。なお、アウディはコメントを避けている。フォルクスワーゲンの財政チームであるフランク・ウィッターは、こうした様々な予想に関する一切のコメントを避けている。

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