ニコロ・ブレガ(Aruba.it レーシング・ドゥカティ)は、ティソ・エストリル・ラウンドのレース2を制し、MOTUL FIM スーパーバイク世界選手権の歴史に新たな記録を刻んだ。ブレガはチームメイトのイケル・レクオナに5秒弱の差をつけて優勝。レース終盤にはサーキット・デ・エストリルで表彰台をめぐるドラマが展開され、アルベルト・スッラ(モトコルサ・レーシング)がアルヴァロ・バウティスタ(バルニ・スパーク・レーシングチーム)の転倒によりポルトガルで3戦連続の3位表彰台を獲得した。

ブレガ、さらなる記録を樹立
オープニングラップでレクオナがトップに立ったが、ブレガは1周目のターン6でアグレッシブなオーバーテイクを仕掛けてトップを奪い返し、すぐにチームメイトとの差を広げ始めた。レクオナは当初0.5秒以内に留まっていたが、ブレガが1分34秒696をマークしてレース前半にリードを拡大。今季29勝目を挙げるとともに、獲得した25ポイントにより2026年シーズンの累計ポイントは664点に達した。これはジョナサン・レイが2019年に記録した663点を上回る1シーズン最多ポイント記録であり、残り3レースを残しての達成となった。また、2026年シーズンの表彰台獲得数は33回となり、レイが2019年に樹立した1シーズン最多表彰台記録の34回まであと1回に迫っている。レクオナはWSBK通算31回目の表彰台を獲得し、そのうち25回が2位フィニッシュとなっている。
ルーキーと2度のチャンピオンの3位争い
3位争いでは、バウティスタが5番手から3番手まで順位を上げたが、好調なスッラが2周目のターン6で応戦し、3周目のターン1でも両者の争いが続いた末にスッラが表彰台圏内を守った。バウティスタはその後アクセル・バッサーニ(bimota by カワサキ・レーシングチーム)の追い上げにも対処しなければならず、その間にスッラは後続との差を広げた。しかしバウティスタがペースを安定させると、21周のレース前半においてスッラへの圧力を再び強め始めた。スッラはWSBK2度のチャンピオンを前半の間は抑え込んでいたが、12周目にはバウティスタがスッラの真後ろに迫り、13周目のターン1でスッラがコースを外れた際にバウティスタが3位に浮上した。同じ周のターン6でスッラが反撃したが、バウティスタはすぐに応じた。しかし17周目のターン1でバウティスタが転倒し、表彰台獲得の可能性を失ったことでスッラが再び3位に返り咲いた。
インディペンデント・ライダーズ・タイトル確定
ヤリ・モンテッラ(バルニ・スパーク・レーシングチーム)は11番グリッドから追い上げて4位でフィニッシュした。サム・ロウズ(ELFマルク・VDSレーシングチーム)が15位に終わったことで、モンテッラは2026年インディペンデント・ライダーズ・タイトルを確定させた。バルニ・ドゥカティのライダーが同タイトルを獲得するのは3年連続となる。また、ランキング3位争いでもライバルを上回るポイントを獲得したモンテッラは、ヘレスへ向けて53ポイントのリードを持つ。バッサーニはロレンツォ・バルダッサーリ(チーム・ゴーイレブン)との差を管理しながら5位でフィニッシュし、バルダッサーリはほぼ単独走行で6位に入った。
オリヴェイラの波乱のレース
ギャレット・ガーロフ(カワサキ・WorldSBKチーム)は、猛追するミゲル・オリヴェイラ(ROKiT BMWモトラッド・WorldSBKチーム)を抑えて7位でフィニッシュした。4番グリッドからスタートしたオリヴェイラは、1周目のターン6でコースを外れ、最下位付近の14番手まで順位を落とした。そこから追い上げを開始し、6周目のターン1でアレックス・ロウズ(bimota by カワサキ・レーシングチーム)とガーロフをまとめてパスして9番手に浮上。2周後にはバルダッサーリとシャビ・ヴィエルへ(パタ・マクサス・ヤマハ)に対して同様のムーブを試みたが、バルダッサーリのみを交わすにとどまった。9周目のターン1でライバルを抜こうとしたオリヴェイラはコースを外れて11番手に後退し、最終的に8位でフィニッシュした。ヴィエルへは9位、ジェイク・ディクソン(ホンダHRC)が10位でトップ10を締めくくった。
ポイント圏内のフィニッシュ
トミー・ブライドウェル(スーパーバイク・アドヴォケーツ)は10位のディクソンから0.5秒差の11位でフィニッシュ。レミー・ガードナー(GYTRグロスターヤマハ・WorldSBKチーム)は12位だった。ガードナーは最終ラップにソムキアット・チャントラ(ホンダHRC)の追い上げを抑え、チャントラとの差はわずか0.033秒だった。ステファノ・マンジ(GYTRグロスターヤマハ・WorldSBKチーム)は14位、サム・ロウズが最後のポイントとなる15位でフィニッシュした。
ノーポイントおよびリタイア
ダニロ・ペトルッチ(ROKiT BMWモトラッド・WorldSBKチーム)は16位でフィニッシュし、14位との差は約5秒だった。マッティア・ラト(モトクスレーシング・WorldSBKチーム)とチームメイトのトワン・スミッツはそれぞれ17位・18位で、完走扱いの最後尾となった。アレックス・ロウズは16周目のターン4で転倒リタイア、ロリス・バズ(MGMオプティカル・エクスプレス・レーシング)はその1周後のターン3で転倒した。アンドレア・ロカテッリ(パタ・マクサス・ヤマハ)も技術的なトラブルによりピットにマシンを持ち込み、レースを完走できなかった。
レース2トップ6リザルト
- ニコロ・ブレガ(Aruba.it レーシング・ドゥカティ)
- イケル・レクオナ(Aruba.it レーシング・ドゥカティ)+4.888秒
- アルベルト・スッラ(モトコルサ・レーシング)+11.185秒
- ヤリ・モンテッラ(バルニ・スパーク・レーシングチーム)+18.153秒
- アクセル・バッサーニ(bimota by カワサキ・レーシングチーム)+21.430秒
- ロレンツォ・バルダッサーリ(チーム・ゴーイレブン)+22.894秒
ファステストラップ:ニコロ・ブレガ(ドゥカティ)1分34秒696
チャンピオンシップ・スタンディングス
- ニコロ・ブレガ(Aruba.it レーシング・ドゥカティ)664ポイント
- イケル・レクオナ(Aruba.it レーシング・ドゥカティ)518ポイント
- ヤリ・モンテッラ(バルニ・スパーク・レーシングチーム)290ポイント
- アレックス・ロウズ(bimota by カワサキ・レーシングチーム)237ポイント
- サム・ロウズ(ELFマルク・VDSレーシングチーム)225ポイント
- ロレンツォ・バルダッサーリ(チーム・ゴーイレブン)214ポイント

中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近DucatiモンスターS4Rに乗り換えました。







