ヤマハ発動機株式会社は、124cm3~449cm3の排気量を揃えたクロスカントリー・エンデューロ向け競技用モデル「YZ450FX」「YZ250FX」「YZ250X」「YZ125X」4機種の2019年モデルを、8月28日より発売します。
フルモデルチェンジを行う「YZ450FX」は、モトクロス競技用のハイエンドモデル「YZ450F」をベースに、エンデューロレースでの表彰台を狙うモデルとして開発しました。主な特徴は、1)エンデューロレース専用に最適セッティングを施し軽快なハンドリングなどを実現するフレーム&サスペンションセッティング、2)エンデューロレースで求められる扱い易さ、高回転域での力強さを実現する専用セッティングを施したエンジン、3)スマートフォンなどでユーザー自身がきめ細かいエンジンセッティングを可能とする新パワーチューナーの搭載、4)路面状況などに応じて手元でエンジン特性を切替えられる「モードスイッチ」の採用、5)マス集中化を図りながら8.2Lの容量を備える樹脂製燃料タンクの搭載、6)プロテクション性に優れる新形状の樹脂製アンダーガードの搭載などです。
「YZ250FX」「YZ250X」「YZ125X」は、上位モデルとのリレーションを図ったカラー&グラフィックデザインを採用しました。なお本製品は「ヤマハオフロードコンペティションモデル正規取扱店」にて、2018年6月7日から12月9日の期間限定で予約販売します。
名称 | 発売日 | メーカー希望小売価格 | 販売計画 |
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「YZ450FX」 ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー) | 2018年8月28日 | 1,058,400円 (本体価格980,000円/消費税78,400円) | 500台 (シリーズ合計/国内) |
「YZ250FX」 ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー) | 810,000円 (本体価格750,000円/消費税60,000円) | ||
「YZ250X」 ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー) | 734,400円 (本体価格680,000円/消費税54,400円) | ||
「YZ125X」 ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー) | 626,400円 (本体価格580,000円/消費税46,400円) |
※「YZ450FX」「YZ250FX」「YZ250X」「YZ125X」は、国土交通省の認定を受けていませんので、ナンバープレートを取得できません。また道路を走行できません。道路を走行すると道路交通法及び道路運送車両法の違反となります。私道、寺の境内、海辺、堤防上、農道、林道など道路の形態を整えていないところでも、人や車が自由に出入り出来るところは道路とみなされます。
※保証(クレーム)の対象外製品となります。
《 2019年モデル 「YZ450FX」 主な特徴 》
※写真は海外仕様を撮影した画像です。仕様が一部国内とは異なる場合があります。
1)エンデューロレース専用に最適セッティングを施し軽快なハンドリングなどを実現するフレーム&サスペンションセッティング
車両重量は、2018年モデル比約3kgの軽量化を実現しました。フレームは、モトクロス競技用モデル「YZ450F」と同一のバイラテラルビーム・フレームを採用。懸架の締結部の剛性をチューニングし、エンデューロに求められる、しなやかな剛性バランスを実現。良好な接地感と軽快なハンドリング、ギャップ走行時のダイレクトな路面状況の把握を可能にしました。フロントサスペンションは、アウターチューブを「YZ450F」と同一パーツとし、良好な接地感に貢献。シリンダー径も従来モデルの24mmから25mmに拡大しオイル流量を増加。リアサスペンションも、従来モデルよりも高い疲労強度をもつコイルを採用することで、従来比約350gの軽量化を行っています。
2)エンデューロレースで求められる扱い易さ、高回転域での力強さを実現する専用セッティングを施したエンジン
モトクロス競技用モデル「YZ450F」のエンジンをベースとして、エンデューロでの走破性・扱いやすさを照準に合わせて開発しました。吸気系と、FI・点火マップを「YZ450FX」専用にセッティングすることで、レースで必要な扱い易さ、高回転域で力強く伸び続けるパワー特性、良好なオーバーレブ特性を実現しました。また、セルフスターターシステムの電源は、「YZ450F」と同様に軽量なリチウムイオンバッテリーを採用しています。その他、2018年モデル同様、ラジエターファンも装備しています。
3)スマートフォンなどでユーザー自身がきめ細かいエンジンセッティングを可能とする新パワーチューナーの搭載
パワーチューナーにより、セッティング機能が大きく向上。専用アプリケーションをダウンロードしたスマートフォンなどを操作することで、エンジンセッティングを行うことが可能です。エンジンマップを格子で示す「スロットル開度(%)」「回転数(r/min)」のポイントは、従来モデルの3×3から4×4に細分化、かつ、わかり易くビジュアルで表示します。また、各ポイントに設定できる値も任意で選択可能。それにより、狙いの回転域でのきめ細かなセッティングが可能となりました。その他にも、レースログや故障診断、リアルタイムでの車両状況チェックモニター、データのバックアップ機能も備えています。
4)路面状況などに応じて手元でエンジン特性を切替えられる「モードスイッチ」の採用
ハンドル左側には、エンジンマップの切り替えが可能な「モードスイッチ」を設けました。2ndマップはSTDマップに対して、ウッズやテクニカルな低速セクションでの扱い易さ・走破性を重視したセッティングを施してあります。また、STDマップ、2ndマップそれぞれに対して、パワーチューナーで好みに合わせたエンジンセッティングも可能です。
5)マス集中化を図りながら8.2Lの容量を備える樹脂製燃料タンクの搭載
クロスカントリーレースでの給油回数を削減するため、容量8.2Lの専用樹脂製タンクを採用しました。燃料ポンプをコンパクトにすることで、タンク中心から下方向に約2L分拡張(「YZ450F」比)し、低重心化・マス集中化を図りました。その結果YZ450F同様、自由度の高いライディングポジション、軽快な操縦性を確保しています。
6)プロテクション性に優れる新形状の樹脂製アンダーガードの搭載
外装の細部にまで熟成を行い、強度に優れる樹脂製のアンダーガードを採用。轍走行や飛び石によるフレーム、エンジン、ウォーターポンプ、ホースなどの損傷防止効果を高めつつ、スリムなフォルムにより轍に引っ掛かりにくく、かつ前輪からの泥入りも最小限になるよう配慮しました。
《 2019年モデル「YZ450FX」主要仕様諸元 》
登録型式/原動機打刻型式 | B3J4 |
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全長×全幅×全高 | 2,175mm×825mm×1,270mm |
シート高 | 955mm |
軸間距離 | 1,480mm |
最低地上高 | 320mm |
車両重量 | 116kg |
原動機種類 | 水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ |
気筒数配列 | 単気筒 |
総排気量 | 449cm3 |
内径×行程 | 97.0mm×60.8mm |
圧縮比 | 12.8:1 |
始動方式 | セルフ式 |
潤滑方式 | ウェットサンプ |
エンジンオイル容量 | 0.90L |
燃料タンク容量 | 8.2L(無鉛プレミアムガソリン指定) |
吸気・燃料装置/燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) |
1次減速比/2次減速比 | 2.608 (60/23)/3.846 (50/13) |
クラッチ形式 | 湿式, 多板 |
変速装置/変速方式 | 常時噛合式5速 / リターン式 |
変速比 | 1速2.416 (29/12)/2速1.733 (26/15)/3速1.312 (21/16)/ 4速1.050 (21/20)/5速0.840 (21/25) |
フレーム形式 | セミダブルクレードル |
キャスター/トレール | 27°10′/116mm |
タイヤサイズ(前/後) | 80/100-21 51M/120/90-18 65M (前後チューブタイプ) |
制動装置形式(前/後) | 油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ |
懸架方式(前/後) | テレスコピック/スイングアーム(リンク式) |
《 2019年モデル「YZ450FX」フィーチャーマップ 》
<ヤマハ発動機 プレスリリース>