Moto2とMoto3のプレシーズンテストがスペイン・ヘレスで3日間にわたり実施され、新たに導入されたピレリSCXリアタイヤが圧倒的なパフォーマンスを発揮。Moto2では、アロン・カネット(Fantic Racing)がラップレコード更新を果たし、Moto3でもホセ・アントニオ・ルエダ(Red Bull KTM Ajo)が昨年の記録を上回るタイムを記録した。
Moto2:カネットが1秒以上のタイム更新
3日間のテストを通じて、Moto2クラスで最速のライダーとなったのはアロン・カネット(Fantic Racing)。テスト最終日、SC1(ソフト)フロントとSCX(スーパーソフト)リアの組み合わせで1分39秒552を記録し、2023年に自身が樹立した従来のラップレコード(1分40秒640)を1秒以上短縮する驚異的なパフォーマンスを見せた。
Moto3:ルエダがラップレコード更新
Moto3では、ホセ・アントニオ・ルエダ(Red Bull KTM Ajo)が最終日のセッションで1分43秒357を記録。昨年ダビド・アロンソが記録した1分43秒710を0.35秒更新し、新たなコースレコードを樹立した。
ピレリの新技術、SCXリアと3.5インチフロントリムの影響
Moto2ライダーたちは、今年新たに導入されたSCXスーパーソフトリアコンパウンドと、フロントリムに高い評価を寄せた。SCXリアタイヤはWorldSBKで数年間使用され、その優れたグリップ性能が評価されてきたが、Moto2でも同様のメリットをもたらしたことが証明された。
ピレリ(Pirelli) ジョルジオ・バービアー
「ヘレスでのテスト結果には非常に満足しています。Moto2に新しく導入されたSCXリアコンパウンドは、予想以上に素晴らしいデビューを飾りました。ラップレコードを1秒以上短縮するなど、グリップ面での大きなアドバンテージを証明しました。」
「また、新しいフロントリムも高評価を受けました。タイヤの均一な摩耗が見られ、ライダーはより高いグリップと俊敏性を活かすことができました。」
「Moto3でも、昨年と同じSC1タイヤでラップレコードを更新するなど、チームが経験を活かしてタイヤのポテンシャルを最大限に引き出していることがわかります。今年のMoto2とMoto3は、非常にエキサイティングで競争力の高いシーズンになるでしょう。」
(Photo courtesy of ピレリ(Pirelli))