Pata Maxus Yamahaは、2025年FIMスーパーバイク世界選手権(WorldSBK)第3戦オランダラウンド(4月11日〜13日)に向けて、アッセンでの表彰台獲得のチャンスを最大化する構えだ。アンドレア・ロカテッリにとってアッセンは相性の良いサーキットだ。2021年にWorldSBKで初の表彰台を獲得し、それ以降も2度の表彰台を記録。2022年のレース2では自身最高位となる2位を記録している。前戦ポルティマオでも高い競争力を発揮しており、28歳のロカテッリとチームは、その勢いを維持しながら再びトップ争いに加わる構えだ。
一方、ジョナサン・レイの負傷による欠場に伴い代役として参戦を続けるジェイソン・オハローランも、アッセンの経験は豊富だ。イギリススーパーバイク選手権(BSB)でも幾度となく走行しており、今回がWorldSBKでの2度目のレースウィークエンドとなる。彼にとっては、ヤマハR1 WorldSBKマシンへの適応をさらに深める貴重な機会となる。
ヤマハライダーコーチ ユージーン・ラバティ
「アッセンは高速かつ流れるようなレイアウトで、切り返しが多く、バイクの俊敏性が求められます。同時に、ルスケンフックやヘールト・ティマーシケインへのアプローチなど、安定性も重要な要素です。ターン7とターン14の高速切り返しはフィジカル的に厳しく、体格の大きなライダーが有利になる場面もあります。パワーそのものよりも、スムーズな出力特性が安定した挙動を生みます。右フロントタイヤには大きな負荷がかかるため、ピレリのハードコンパウンド「SC2」が採用される可能性もあります。さらに4月中旬のオランダの天気も、レースを左右する要素です。」
また今週末には、FIM女子サーキットレーシング世界選手権(WorldWCR)もアッセンで初開催され、観客を魅了する接戦が期待される。先週のクレモナでのプレシーズンテストを経て、アムピト・クレセント・ヤマハ所属のベアトリス・ネイラは、開幕から表彰台と勝利を狙い、最終的には2025年の世界女王を目指す。
金曜日のスケジュールは、WorldSBKのフリープラクティス1が10:20(CEST)から、フリープラクティス2が15:00から開始(いずれも45分間)。WorldWCRは12:15から25分間のフリープラクティスを行い、16:55〜17:20にスーパーポール予選が実施される。
アンドレア・ロカテッリ
「ポルティマオの後、とても満足しています。すべてのレースで強いパフォーマンスを示せましたし、それをアッセンに持ち込むことが重要です。このサーキットもヤマハR1と相性が良いですし、また素晴らしい週末にできる可能性は高いと思います。今あるパッケージを最大限に活かせるよう努力を続けたいです。アッセンはとても速くて楽しいトラックなので、行くのが楽しみです。ここでWorldSBK初の表彰台を獲得したこともあり、良い思い出もありますし、競争力を発揮できる準備は整っていると思います。あとは週末に集中するだけです。」
ジェイソン・オハローラン
「再びPata Maxus Yamahaからレースに出場できることを嬉しく思います。またチームのみんなと再会し、R1 WorldSBKに乗るのが楽しみです。今回はすべてが前回よりも慣れた状態なので、目標は引き続き進歩し、できるだけ早くマシンに適応していくことです。前方グループとの競争に加われるよう、より速くなれることを願っていますし、パッケージの改善に向けて取り組み続けます。アッセンは本当に素晴らしいサーキットなので、走行を心から楽しみにしています。この先の数週間がとても楽しみです。まずはアッセン、その後すぐにYARTとともにル・マン24時間へと向かいます。どちらも素晴らしいイベントになるはずです。」