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ブレンボが分析する 2021年MotoGP ドイツグランプリ

1年の期間を経て、MotoGP世界選手権がドイツに戻ってくる。1978年、初めてドイツでbrembo(ブレンボ)製ブレーキを装着したモーターサイクルが最高峰クラスで初優勝を果たした。伝説的な全長22,835kmのニュルブルクリンク・サーキットで優勝したのは、ガリーナチームのスズキRG500を駆るヴィルジニオ・フェラーリだった。

すべてのMotoGP世界選手権ライダーと密接に連携しているbrembo(ブレンボ)の技術者によると、ザクセンリンク・サーキットは、ブレーキにとって中程度の要求度のサーキットだ。カレンダー中の他の8つのサーキットと同様に、難易度は5段階評価で3となっている。[adchord]

MotoGP用ラジアルマスターシリンダーに摩擦やロックはない

MotoGPライダー22名全員がbrembo(ブレンボ)のラジアルブレーキマスターシリンダーを使用している。ブレーキレバーにかかる指の力、レバー自体からの力は、摩擦やロックを起こすことなく、シリンダーがハンドルバーに固定されている点を中心に、同じ方向、つまることろ放射状に動く。これによってレバーにかかるエネルギーが無駄になることはない。

brembo(ブレンボ)が最初にラジアルマスターシリンダーの特許を出願したのは1985年のことだった。これはレース現場のニーズ、特に小型化のニーズを満たすために製造された。そしてエディ・ローソンが500ccクラスで世界チャンピオンになった翌年、彼のヤマハYZR OWに装着されている。

MotoGPの技術を、ストリートリーガルなモーターサイクルにも


brembo(ブレンボ)は、MotoGPでの豊富な経験からインスピレーションを得て、R19RCS Corsa Cortaラジアルマスターシリンダーを開発した。その特徴のひとつは、噛み合わせを3段階に調整できることだ。
つまり、ライダーは自分のライディングスタイルやアスファルトの状態、天候に応じて、ブレーキシステムが圧力をかけ始めるポイントを決定し、ブレーキが効かない段階を調整することができるのだ。

最小限のブレーキ記録


ザクセンリンク・サーキットは曲がりくねった形状をしているため、ブレーキの使用量は少なくて済む。ブレーキングセクションは7つしかなく、1周あたりの所要時間は21秒で、セパン・サーキットよりも17秒短い。これほどまでにブレーキの使用が少ないMotoGPサーキットは他にはなく、レース時間全体でブレーキが使用される割合は26%に留まる。

7つのブレーキングセクションのうち、3つのコーナーだけが3秒以上ブレーキシステムを使用する。スタートラインからチェッカーフラッグまで、ライダーがブレーキレバーにかける力をすべて合計すると、750kgにしかならず、これはシルバーストーン、フィリップアイランドに次いで3番目に低い数値だ。

ブレーキレバーを引いた状態で5.5秒


ザクセンリンクの7つのブレーキングセクションのうち、ブレーキへの負担が非常に大きいと分類されるのは2つだけで、2つは中程度、残りの3つは軽いものだ。

第1コーナーは、ライダーにもブレーキシステムにも最も過酷な場所だ。モーターサイクルは時速290kmで進入し、252mの距離を制動した後、時速73kmでコーナーに進入する。ライダーはレバーに5.7kgの荷重をかけた状態で5.5秒間ブレーキを握り続け、1.4Gの減速力を受ける。

(Source: Brembo)

(Photo courtesy of Brembo)

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