国際規律法廷 アンドレア・イアンノーネに18ヶ月の資格停止の判決
ドーピング疑惑が持たれていたアンドレア・イアンノーネに国際規律法廷(CDI)から判決が言い渡された。これによると、アンドレア・イアンノーネは昨年11月のマレーシアGPでFIMが定める禁止薬物を使用したことにより、18ヶ月の資格停止となる。
資格停止は昨年12月17日から既にスタートしており、2021年の6月16日まで続く。これにより、アンドレア・イアンノーネは2020年、2021年中盤戦まで参戦が出来ないことになる。アンドレア・イアンノーネと弁護側は、この判決を不服としてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴えると予想される。
なお、アンドレア・イアンノーネと弁護側は、アンドレア・イアンノーネがマレーシアで提出した尿サンプルに含まれていた禁止薬物はごく少量で、原因はおそらくアジア市場で流通する成長ホルモンを投与された家畜の肉であったと主張しており、長期間の薬物汚染を知ることが出来る頭髪のサンプルも提出、この結果は陰性だった。
これらのことから、CDIはあくまでも尿検査の結果に従って判決を下したと考えられるが、スポーツ仲裁裁判所(CAS)で結果がひっくり返らない限り、2020年シーズンまるごと、そして2021年シーズンの中盤近くまで走行が出来ないアンドレア・イアンノーネにとっては、2021年の契約確保が絶望的になると同時にGPライダーとしての将来も絶望的になってしまうと言える。
FIMの発表内容
「FIM 国際規律法廷(CDI)は2020年3月31日に、イタリア人ライダーであるアンドレア・イアンノーネに対し18ヶ月の資格停止処分を決定しました。資格停止期間は2019年12月17日から2021年6月16日までとなります。」
「2019年11月3日のマレーシアGPで行われたドーピングテストにより、アンドレア・イアンノーネから世界アンチ・ドーピング機関(WADA)が禁止するドロスタノロンの陽性反応が検出されていました。なお、今回の判決以前にアンドレア・イアンノーネは暫定的に12月17日から資格停止処分となっています。」
「これにより、アンドレア・イアンノーネは2019年の第18戦マレーシアGP、第19戦バレンシアGPにおいて失格となり、両ラウンドで獲得したいかなる結果、ポイントも没収の対象となります。」
「なお、CDIの判決に対する控訴は、CDIの判決の受領日から21日以内に、スイスのローザンヌにあるスポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴えることが可能です。」
(Photo courtesy of michelin)