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MotoGP 各メーカーの車両ホモロゲーション認証をリモートで進めると発表

アレックス・マルケス

開幕戦カタールGPが延期となったことで、エンジンとエアロボディのホモロゲーション(認証手続き)は予定どおり行われておらず、レギュレーションに従い各メーカーは開幕戦でホモロゲーションを取得するまで開発を続けているはずだ。今のところ5月3日のスペインGPが新たな開幕戦となっているが、欧州で感染者の増加は止まらず、死者数も増加を続けるスペインにおいての5月開催は難しいように思える。

欧州はウイルス封じ込めのために外出禁止令が敷かれている国がほとんどで、当然ながら欧州メーカーの開発は進んでいないことが予測され、日本でも開発を続けることが可能な日本メーカーと異なり、Ducati、アプリリア、KTMの開発と日本メーカーの開発に格差が生じる可能性が高い。こうしたことを踏まえ、MotoGPは開幕戦を待たずにホモロゲーション取得を進めると発表している。

これによると、MotoGP運営側は、メーカーに対してサンプルエンジンのパーツリスト提出、もしくはデジタルデータの提出、そしてフェアリングデザインのデジタルデザインデータを送信するよう通達。なお、ホンダはカタールでサンプルエンジンパーツを提出済みのため、エンジンパーツの新規開発は出来ないはずだ。(※開発していたとしても2020年シーズンには投入出来ない)欧州メーカーは工場閉鎖のため、そもそも開発が進められていないはずで、残るスズキ、ヤマハがエンジン開発の面で恩恵を受けている可能性はある。

メーカー間の公平性担保のためリモートでホモロゲーション取得申請を進める

MotoGPの発表

「新型コロナウイルスの発生によって開幕戦開始が遅れ、技術的なホモロゲーション取得の期限を超えてしまっています。MotoGPクラスでは、コンセッション適応メーカー・ブランドを除きシーズン通じて同じエンジンスペックでの参戦が必要となります。また、ライダーにしても年間で使用可能なエアロボディのバージョンは2つとなっています。」

通常であればエンジンスペック、エアロフェアリングは開幕戦のレースが開催される木曜日にホモロゲーション認証を受けますが、ロサイルでの開幕戦がキャンセルとなったことで、すべてのメーカーにとって認証取得が不可能だった状態が続いてきました。しかしながらカタールはシーズンのスタート地点ということで、ホモロゲーション取得に関するルールもこの時点からスタートしているわけです。」

FIM、IRTA(国際ロードレーシングチーム協会)、MSMA(メーカー協会)、ドルナはこうした状況を踏まえ、公平性を担保するため、各メーカーのホモロゲーション認証をリモートでデジタル方式において迅速に行うべきと判断しました。

「通常であればファクトリーは2つの方法でホモロゲーション認証取得が可能です。サンプルエンジンパーツのリスト提出を行い、シーズン中に使用されたエンジンとの相違が無いかを証明するか、デジタル図面を提供するかのいずかです。」

「いずれの場合もファクトリー側はサンプルとなるエンジンの全パーツを提供するか、完全なエンジン自体を提出するかのいずれかの方法を取ります。また、同一メーカーの中で、独立チームが昨年型など異なるエンジンを使用している場合は、この旧型エンジンのサンプル提出も必要です。」

ホンダはカタールで全エンジンパーツのサンプルを提出済みのため例外となります。他メーカーはこれが不可能でしたので、2020年の開幕戦の状態と同じエンジンのサンプルを提出する必要があります。同様に各ライダーが使用するエアロボディに関するデジタルデザインデータの提出も必要で、ルールブックが定めるディメンションであるかのチェックが行われます。」

「FIM、IRTA(国際ロードレーシングチーム協会)、MSMA(メーカー協会)、ドルナは、各メーカーがルールを遵守すること、そして手順の簡略化に注力しています。規定をすることが難しいため、MotoGPはこのような特殊な状況で全てのメーカーが工場の操業を停止するような自体を想定していないのです。そのため、ホモロゲーション取得申請が行われていないマシンの各パーツの開発は、シーズン中同様に継続される可能性があります。」

(Source: Dorna)

(Photo courtesy of michelin)

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