オースティンのミスから圧倒的な差でリードするレースの展開を学んだというマルケス。序盤3周で確たるを差を作った以降は危なげない走りで完走した。今年はエンジンが強力になったことで戦い方の幅が増えているということは以前も語っていたが、改めてレース展開の上手さを見せつけた。
マルク・マルケス
「完璧な週末で最高の形でスタートできました。FP1ではセットアップが素晴らしく、レース戦略に関しても自信を持って挑むことができました。決勝では3周プッシュして差を維持してレースを展開しましたが、ドヴィツィオーゾもけして諦めませんでしたね。タイではタイトル獲得の可能性もあるわけですが、落ちついていきたいと思います。」
「予選、練習走行でもヤマハがスピードを発揮しており、レースではDucatiがコンスタントでした。タイは昨年ドヴィツィオーゾと最後に素晴らしいバトルがありました。タイではロングストレートがありますが、今年のホンダはエンジンが強烈です。パワーがあると苦戦する側面はありますが、ドヴィツィオーゾのレベルを確認しながら全てのレースで表彰台を狙っていきます。」
「昨年と今年の違いはやはりエンジンです。シーズン前半は強力になったエンジンに苦戦しましたが、中盤からはセットアップの方法がわかってきました。自分達の強み、弱みが理解出来たので、どのレースでも良い形でスタート出来ているんです。」
「昨年はハードフロントにリアソフトでしたが、今年はミディアムフロントにリアソフトでした。自分の場合タイヤの選択は明確で、気温が26℃、路面が35℃以上の時はハードフロントを使用しています。ハードの場合はリスクも大きくなります。今年はエンジンが強力であること、そしてバイクのバランスを変えているのでミディアムを使用することが出来ています。今までと違って、2通り、3通りの方法でタイムを出すことが出来るんです。」
「ミシュランのタイヤの場合、コンパウンドの番号というのは数字でしかありません。ハード、ソフトという説明は受けますが、気温、トラックコンディション、アスファルトの状態からどのような性格かを判断する必要があります。そしてその中からレースで使用するタイヤを選ぶんです。ですから今回も練習の中で色々なタイヤを試していたわけです。」
「2020年タイヤに関してはグリップが高いという印象で、これは全ての選手にとってプラスでしょう。グリップが上がるとヤマハ有利と言えますが、同時にDucatiとホンダはトルクを利用することが出来るでしょう。」
「200回目のグランプリというのは信じられません。つい2年前にスタートしたような感覚です。今まで素晴らしいキャリアを歩んできていますが、特に覚えているのは2010年のエストリル、2012年のバレンシア。この時は雨で最後尾からスタートして優勝しました。それから2014年のバレンシアは弟と同時にチャンピオンシップ優勝した年で最高の気分でしたね。」
(Source: HRC)
(Photo courtesy of michelin)