日本唯一のMoto2 コンストラクターNTS Moto2から撤退のお知らせ

  • 2021.12.27
  • NTS
日本唯一のMoto2 コンストラクターNTS Moto2から撤退のお知らせ

日本で唯一のFIM 世界選手権グランプリ Moto2 コンストラクター、福島に本社を置くNTS(株式会社エヌ・ティー・エス)は、2021年限りでFIM 世界選手権グランプリ Moto2から撤退する。もともとは全日本J-GP2参戦車両の車体制作から始まったNTSは、2013年にYZW-N6で野左根航汰のタイトル獲得に貢献。その後は2016年からCEV Repsol Moto2欧州選手権に参戦、2018年からは世界の舞台でFIM世界選手権グランプリMoto2に挑戦を続けてきた。
日本唯一のMoto2 コンストラクターNTS Moto2から撤退のお知らせ
NTS(株式会社エヌ・ティー・エス)は精密金属機械部品加工を本業としているが、クライアントにあたる企業が航空宇宙、自動車、自動二輪車、医療、船舶産業であることから、クライアントの機密である部品としてNTSの名前を出すことが難しいことが容易に想像出来る。

そんな中、元レースライダーでもある生田目社長が愛するレース、そして世界での参戦活動を通じて、会社の技術力の体外的なアピール、採用面でのブランディング、設計力、開発力の向上など、多くの意味でプラスの意味があったMoto2参戦だが、コロナを機に現場との情報共有、マネジメント業務が困難になった。
NTS RW Racing GP バレンシアGP公式練習1、公式練習2レポート
NTS(株式会社エヌ・ティー・エス)としても苦渋の決断であり、かつ日本のファンとしても、世界で戦う唯一のMoto2 コンストラクターであるNTSがいなくなってしまうことは悲しいが、4年間、140回の世界での活動を通じて、今後は本業である精密金属部品の高精度な加工を磨き上げていくとしている。

NTS(株式会社エヌ・ティー・エス) プレスリリース

FIM 世界選手権グランプリ Moto2 からの撤退のお知らせ
株式会社エヌ・ティー・エス(代表取締役社長、生田目將弘:福島県石川郡石川町大字沢井字藤沢 95-18)(以下、NTS)は、2021 年度シーズンを最後に FIM 世界選手権グランプリMoto2 から撤退することを決定致しましたので、ここにご報告させて頂きます。
NTS RW Racing GP バレンシアGP公式練習1、公式練習2レポート
NTS は、2016 年から 2017 年にかけて CEV Repsol Moto2 欧州選手権に参戦しながらオリジナル車体の開発を行い、2018 年から 2021 年までの 4 年間は FIM 世界選手権グランプリMoto2 に参戦。オランダに本社を置く RW Racing GP B.V に NTS 製シャーシを供給しながらアップデートを繰り返し、設計力と開発力、企業認知度向上、従業員育成、製造技術の向上などを目的とした基盤強化を目指し活動してきました。

コロナ禍で渡航が難しくなったこともあり、NTS による直接的な性能評価や開発の方向性の模索、更には全体の状況を把握するマネジメント業務が一層難しくなりました。ライダーを含む関係者と現地現物で良し悪しを目の前にしながら協議していく貴重な機会が得られない代わりに、遠隔会議や事後のヒアリングを頼りに設計や開発を推進するよう努めてきましたが、それが現場の重要性を学ぶいい機会にもなりました。
NTS RW Racing GP アメリカズGP決勝レースレポート
多数のチームを抱える競合他シャーシメーカーと比較して、NTS 勢は 2 台体制。必然的に収集出来るデータやコメントの絶対的なボリュームが少ないことも、開発の推進力を上げるという観点では大きな課題でした。本件活動の目的のひとつに掲げた設計力と開発力の向上があり、そうした環境で本来の意義を深化させることが難しくなった今、同活動を継続することは必ずしも得策ではないと判断致しました。

4 年という年月を費やし、ロードレースの世界最高峰中量級に勝負をしてきたことは大きな自信と実績になりました。NTS の 4 年間の世界挑戦は、グランプリ出走回数累計 140 回、総獲得ポイント 61 点、最高予選順位 5 位、最高決勝順位 8 位というリザルトでした。

製造技術について多くの改革や見直しができたこと、本活動が企業認知度の向上にも大きく貢献したことなど、様々な視点で疑う余地がない成果を上げ当初の目的の一部はしっかりと達成することができました。

NTS は世界選手権グランプリからは撤退致しますが、今後は本業である精密金属部品の高品質な機械加工品製造請負う業者として、本活動を通じて培った自動車部品に対する理解や加工ノウハウを取引先に還元できるよう邁進していきたいと思います。

長きに渡り応援してくださった世界中のファンや、活動を支えてくださった企業様の今までの支援には、とても感謝しています。

ありがとうございました。

(Source: NTS)

(Photo courtesy of NTS)

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