1071日ぶりにポールポジションを獲得したマルク・マルケス。ウェット走行で高い戦闘力を発揮したFP2で、このままウェットであればポールポジションを狙えると思っていたという。ウェットではホンダの弱点も出にくく、そのメリットを活かした走りとなった。腕の状況に関してはドライでフルレースをアタックできる状況ではないとのこと。

ドライで表彰台争いは不可能だろう

マルク・マルケス

「ポールポジションは本当に嬉しいです。ウェットコンディションで、ただポールポジションを獲得しただけですが、今までの状況、今のチーム、ホンダが苦戦している状況を考えると、自分達にとって素晴らしいニュースです。大きなモチベーションになりますし、こうした結果が必要でした。」

「FP2では楽にタイムが出ていたので、午後もウェットであればポールポジションを狙えると思っていました。明日は全く異なるコンディションでしょうが今日は祝福したいですね。」

「明日は表彰台は不可能でしょう。表彰台、トップ5争いはもちろんしたいです。自分の性格は変わっていませんし、出来るならトップ争いはしたいと思います。しかしレースは長いですし、金曜時点でアタックを続けて走行することは難しいと感じていました。 」

「まずは天候に関して、そしてタイヤに関して考えていく必要があるでしょう。 ペースが早いライダーには抜かれていくでしょうか、その中で自分の居場所を見つけたいと思います。」

「日本でポールポジションを獲得出来たことは 今年ではなく、2023年に向けて大きなブーストになったはずです。長く低迷を続けていると、気分が下まで落ちてしまうものです。」

「もちろん皆がウェットコンディションでのポールポジションだとわかっていますが、自分達はこうした種類の結果が必要でした。ドライでも結果を残したいですが、今は準備が出来ていません。自分をここまで支えてくれた人達、作業を続けているホンダに感謝したいと思います。」

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「バイクのフィーリング、弱点は、ムジェロで走った時から変わっていません。その中でのライディングの方法は限られています。ミサノでテストをした時にはこの問題をはっきり感じました。ずっとライディングを続けていると、この問題に体が慣れてしまって問題をあまり感じなくなるんです。」

「4ヶ月ほど休んでバイクに乗ると、この問題もはっきり感じてしまうので、ホンダに問題点を伝えています。ドライコンディションでこの問題を強く感じていて、高速コーナーでバイクが曲がっていかないんです。もてぎはストップ&ゴーですから、こうした問題はほとんど感じませんけどね。」

「ウェットでも問題は感じますが、同時にホンダならではの強みもあります。今回は新品タイヤでこうしたホンダの強みを引き出せたと思います。」

「今年はウェットで初めて自分が望むようなライディングができました。昨年はウェットで戦闘力がありましたが、妙なライディングをしていたんです。それに昨年は正直なぜラップタイムが出るのかわかっていませんでした。」

「でも今日は腕のポジションは完璧だと感じましたし、ブレーキ、旋回、立ち上がりも望んだように操作が出来たんです。ウェットではドライよりも筋肉に必要な力が少ないですし、自分は今なら望んだ腕の位置でバイクの操作が出来るんです。」

「バイクの弱点もウェットだとあまり感じませんしね。ドライだとレース距離でアタックが出来る状況ではありませんから、すべてが難しくなるでしょうね。」

「今回の手術は本当に良かったと思います。日常生活で痛みを感じることがありませんし、そういった意味で成功だったと言えるでしょう。ライディングという意味でもウェットでは完璧でした。」

「ただ、ドライだと今のこの腕で到達出来る100%を見極める必要があります。4箇所切開していますから、筋肉がダメージを受けているんです。冬の時点でこの腕での100%がわかるでしょうが、今のところ良い兆候です。」

(Photo courtesy of HRC)