MotoGPはヨーロッパに戻り、夏の終わりまで開催されることになった。(7月のカザフスタンGPは例外)。ヘレス・アンヘル・ニエトサーキットは安全基準を向上させるため、ターン1とターン5の出口レーンがそれぞれ40メートルと25メートル拡大されており、ヘレスが2024年にもカレンダーに載ることが出来たのはこれらの工事のおかげでもある。

MotoGP世界選手権の全ライダーと緊密に連携するブレンボの技術者によると、ヘレス・アンヘル・ニエトサーキットは、ブレーキにとって非常に厳しいコースに分類される。1~6の難易度で評価すると、シーズン最初の5ヶ月間で最も高い4だ。

[adchord]

ラジアルマウントキャリパー

1999年、バレンティーノ・ロッシはこのコースの誰も使ったことのないポイントで、ブレンボ製ブレーキを使った。彼は当時の250ccレースで宇川徹に4秒半の差をつけて優勝した後、コース脇にあるレースオフィシャルのためのトイレで止まり、タイヤウォールにアプリリアのマシンを立てかけてから中に入った。

このマシンは、1998年2月のヘレステストでマルセリーノ・ルッキのマシンに搭載されてデビューしたブレンボ製ラジアルマウントキャリパーを搭載していた。このキャリパーは、レースのスタートからゴールまで、頻繁にブレーキを使用するニーズに応えるためのものであった。現在、ハイパワーバイクのほとんどがラジアルキャリパーを搭載しているが、このソリューションは競技だけでなく、オンロードバイク全般に大きな変革をもたらした。

勝利の手

ヘレス・アンヘル・ニエトサーキットでは、13のコーナーのうち10箇所でMotoGPライダーがブレーキを使用する。1周で31秒、つまりレース全体の3分の1弱の時間、ブレーキシステムを作動させなければならない。バイクが時速300kmに達することはまずなく、そのため270mを超えるブレーキポイントは存在しない。

しかし、8コーナーから11コーナーにかけては、4箇所でブレーキをかける必要がある。スタートラインからチェッカーまで、ライダーがブレンボのフロントブレーキレバーにかける力をすべて足すと1トン以上になり、これはバレンシアに次いでイベリア半島のサーキットで2番目に高い数値となる。[adchord]

5.6秒間で230km/hの減速

ヘレス・アンヘル・ニエトサーキットにある10のブレーキングセクションのうち、2つはブレーキへの負荷が大きく、5つは中程度の難易度、残りの3つはブレーキへの負荷が軽い。

全長0.6kmの直線区間で、ライダーは時速300kmに達した後、5.6秒間ブレーキをかけ、その間に1.8Gの減速を受ける。ブレーキレバーに最大6.8kgの荷重をかけながら263mの距離を走り、時速72kmでコーナーに差し掛かることになる。

(Photo courtesy of brembo)

[blogcard url=”https://www.brembo.com/jp/”]

[blogcard url=”https://www.facebook.com/Brembo/”]

[blogcard url=”https://twitter.com/BremboBrakes”]

[blogcard url=”https://www.instagram.com/brembobrake/”]