レッドブルKTMファクトリーレーシングのルシアーノ・ベナビデスが2025年ダカールラリーで2連勝を達成し、第9ステージを約2分のアドバンテージで制した。アルゼンチン出身のベナビデスは暫定総合順位で4位につけている。一方、ダニエル・サンダースはステージの大半をリードしていたが、終盤のナビゲーションミスにより3位でフィニッシュ。それでも総合リードを約15分に維持している。また、KTM 450ラリーを駆るダカールルーキーのエドガー・カネットは、総合8位に入る健闘を見せ、ラリー2カテゴリーでは4勝目を挙げ、リードを1時間40分に拡大した。
第47回目を迎えるこの壮大なダカールラリーの第9ステージでは、ライダーたちはリヤドからハラドまでの厳しい砂漠地帯を駆け抜け、ステージは357kmのタイム計測区間と232kmのリエゾン区間で構成されていた。
ルシアーノ・ベナビデス：ミスを最小限に抑え、連勝達成
ルシアーノ・ベナビデスは、第9ステージで全区間をリードする素晴らしい走りを見せた。小さなナビゲーションミスはあったものの、大きな影響を受けることなく、約5分間のボーナスタイムを獲得。最終的に2位に約2分の差をつけてゴールした。この結果、暫定総合順位4位をキープし、自己最高のダカールラリー成績を目指している。
ルシアーノ・ベナビデス
「今日はとても良い一日でした。 全ステージで先頭を走り続け、小さなナビゲーションミスはありましたが、ほとんどの人が今日は似たようなミスをしていたと思います。ロードブックの指示にしっかり注意を払い、集中力を維持する必要がありましたが、ステージオープニングでは良い仕事ができたと思います。明日の砂丘がとても楽しみです。砂丘は私の大好きな地形なので、力を発揮したいと思います。」
ダニエル・サンダース：序盤はリードするも、ナビゲーションミスで3位に
ダニエル・サンダースは第9ステージで抜群のスピードを見せ、第1チェックポイントでは最速タイムを記録。ステージの半分以上をリードしていた。しかし、最初の給油ポイント後の複雑なナビゲーションで数回のミスを犯し、タイムを失った。それでも3位でフィニッシュし、総合リードを約15分に維持。砂丘が連なる次のステージに向けて好位置を確保した。
ダニエル・サンダース
「ステージ序盤はとても良いスタートを切れましたが、最初の給油ポイント以降、トラックが見えづらくなり、ナビゲーションが難しくなりました。そのせいで何度か迷ってしまい、少しタイムを失ったのは残念ですが、明日に向けて準備万端です。ダカールでは非常に頭を使った走りが必要で、最初のステージで勝てたことが精神的に大きな自信になっています。体調も良いので、残りの数日間もこの調子を維持したいです。」
エドガー・カネット：ラリー2カテゴリーで圧倒的なリードを拡大
前日の第8ステージで好調を維持したエドガー・カネットは、第9ステージでも開始37km地点でラリー2カテゴリー最速タイムを記録。その後も安定した走りを見せ、カテゴリーでのリードを守りながら総合8位でフィニッシュ。ラリー2カテゴリーでは1時間40分という圧倒的なリードを築いている。
エドガー・カネット
「今日は良いステージでした。 最初の300kmは超高速でしたが、最後の50kmは技術的に難しく、ナビゲーションがトリッキーでした。一度迷った場面もありましたが、ステージ10に向けて集中を維持しています。特に明日のエンプティクォーターの砂丘がとても楽しみです。私の目標は完走することなので、順位はあまり気にせずに走っています。」
第9ステージ 暫定結果 – 2025年ダカールラリー
- ルシアーノ・ベナビデス (ARG), KTM, 3:15:38
- アドリアン・ヴァン・ベヴェレン (FRA), ホンダ, 3:17:32 +1:54
- ダニエル・サンダース (AUS), KTM, 3:18:42 +3:04
- リッキー・ブラベック (USA), ホンダ, 3:19:17 +3:39
- スカイラー・ハウズ (USA), ホンダ, 3:20:18 +4:40
その他KTM: - エドガー・カネット (ESP), KTM, 3:26:16 +10:38
総合順位 (第9ステージ終了時点)
- ダニエル・サンダース (AUS), KTM, 47:45:34
- トシャ・シャレイナ (ESP), ホンダ, 48:00:19 +14:45
- アドリアン・ヴァン・ベヴェレン (FRA), ホンダ, 48:05:55 +20:21
- ルシアーノ・ベナビデス (ARG), KTM, 48:13:18 +27:44
- リッキー・ブラベック (USA), ホンダ, 48:17:05 +31:31
その他KTM: - エドガー・カネット (ESP), KTM, 49:14:10 +1:28:36
（Photo courtesy of KTM）