モンスターエナジーHonda HRC、明暗分かれる一日

ダカールラリー2025第7ステージはサウジアラビアのアル・ドゥワディミ周辺で行われた。411kmのタイム計測区間を含むループコースで、雨の影響によりヘリコプターの安全配置が完了するまで開始が遅れる形となった。モンスターエナジーHonda HRCは連勝を受けて自信を持ってステージに臨んだ。

トシャ・シャレイナ

トシャ・シャレイナは先頭でコースを開けるポジションを免れた利点を活かし、最初の砂丘セクションを軽快に走破。ダニエル・サンダースと激しいトップ争いを展開しながら、リッキー・ブラベックやアドリアン・ヴァン・ベヴェレンを追い抜いた。最終的に2分4秒のタイムボーナスを獲得し、ステージ優勝のサンダースから3分47秒差の2位でフィニッシュ。総合順位でも2位をキープした。

トシャ・シャレイナ

「今日はリエゾン区間で雨が降り、とても寒いスタートとなりました。雨上がりの最初の砂地セクションは走りやすく、その後もペースを上げて前方の選手たちに追いつくことができました。最後の200kmは他の選手たちと一緒に走り、雨とほこりのない環境のおかげで快適に走ることができました。この結果には満足しています。」

パブロ・キンタニリャ

パブロ・キンタニリャはステージ3位でフィニッシュし、好調を維持。2022年大会の準優勝者であるキンタニリャは、砂丘地帯とオフピステセクションが多い困難なコースでリズムを掴み、全体の中でも安定したペースを刻んだ。

パブロ・キンタニリャ

「今日は良い一日でした。バイクの調子がとても良く、自分の走りを楽しむことができました。難しいナビゲーションポイントがいくつかありましたが、自信を持って進むことができました。この結果に非常に満足しています。」

アドリアン・ヴァン・ベヴェレン

アドリアン・ヴァン・ベヴェレンはステージ4位でフィニッシュし、総合3位を堅持。砂地を得意とする彼は、仲間のリッキー・ブラベックと協力しながら精密なナビゲーションを実現。終盤まで先頭を争うパフォーマンスを見せた。

アドリアン・ヴァン・ベヴェレン

「今日はスタート位置が後ろだったこともあり、とても良いステージになりました。前日に比べて予想外の展開でしたが、それがラリーレイドの面白さでもあります。毎日全力を尽くしており、今日の結果にも満足しています。」

リッキー・ブラベック

前日の勝利に続き、先頭スタートで挑んだブラベックは序盤でナビゲーションの問題に直面。仲間のヴァン・ベヴェレンと連携して進むも、10分のタイムロスを喫し、ステージ9位でフィニッシュした。

リッキー・ブラベック

「第7ステージは思うようにいかない部分もありましたが、それでも完走できたことに感謝しています。ナビゲーションがとても難しく、特に先頭スタートは厳しい条件でした。しかし、残り5日間でまだ挽回のチャンスがあります。引き続き全力を尽くします。」

スカイラー・ハウズ

スカイラー・ハウズは60km地点で転倒し、エアバッグが作動。水分補給用バッグも破損する不運に見舞われたが、粘り強く走り続け、ステージ10位を獲得。総合順位は6位に後退したが、次戦への意欲を見せた。

スカイラー・ハウズ

「特別区間の序盤で転倒してしまい、エアバッグが作動しました。激しく地面に叩きつけられた際に、水分補給バッグも破損してしまい、一時息ができなくなるほどの衝撃でした。しかし、その後もなんとか走り続けて完走することができました。現在は体が少し痛みますが、次のステージに向けて気持ちを切り替えています。」

総合順位の争いが激化

第8ステージはアル・ドゥワディミからサウジアラビアの首都リヤドに向かう737kmのコースが予定されている。そのうち483kmがタイム計測区間となり、選手たちにとって過酷な試練となる。

第7ステージ結果 – Rally GP

  1. ダニエル・サンダース (KTM) 4:10:33
  2. トシャ・シャレイナ (Honda) +3:47
  3. パブロ・キンタニリャ (Honda) +5:27
  4. アドリアン・ヴァン・ベヴェレン (Honda) +6:56
  5. ルシアーノ・ベナビデス (KTM) +7:24

暫定総合順位 – Rally GP

  1. ダニエル・サンダース (KTM) 39:29:22
  2. トシャ・シャレイナ (Honda) +15:33
  3. アドリアン・ヴァン・ベヴェレン (Honda) +26:07
  4. リッキー・ブラベック (Honda) +33:19
  5. ルシアーノ・ベナビデス (KTM) +37:32

(Photo courtesy of KTM)