ムジェロでの完璧な勝利とマルケスの戦略

ムジェロを「最も難しいサーキットのひとつ」と語るマルク・マルケスは、Ducatiの一員としての誇りを胸に、かつて苦戦を強いられたこの地で完璧な勝利を収めた。序盤のバトルでは冷静さを保ち、過去のミスから学びつつ、タイヤマネジメントとペース戦略を巧みに融合。アレックス・マルケスの後方でチャンスをうかがい、満を持して仕掛けた後は圧巻のコントロールで逃げ切った。

「イタリアでの勝利は特別」マルケスの喜びのコメント

「イタリアのバイクでイタリアのサーキットで優勝して気分は最高です。木曜日の前はここで優勝が出来るとは思っていませんでした。2014年からここでは優勝経験がありませんから、自分にとっては最も難しいサーキットの1つなんです。ただ素晴らしいライディングが出来ましたし、チームがムジェロにとって最高のバイクを準備してくれました。本当に嬉しいですし、イタリアでDucatiレッドの優勝を守ることが出来て嬉しいですね。」

ヘレスでの教訓を活かし冷静にレースを展開

「今日はいつもよりも冷静にレースを進めていました。ヘレスでのミスを思い出しながら、自分に”レースは長いんだから”と言い聞かせて走っていたんです。ただ、レースをリードしたいと思っていたので、バトルには参加していました。ただ、同時にタイヤのこともしっかりと意識して温存はしながら走行していました。」

レース中盤の展開とアレックス・マルケスの影響

「ペッコはかなりタイヤをプッシュして走行している状況でしたけど、アレックスが自分達を追い抜いていったことで、彼のペースが明らかにバトルをしているペッコと自分を上回っているとわかりました。ですからアレックスの後ろに追従してレース中盤から自分が快適に感じられる状況(※タイヤがある程度摩耗した状態)を待っていました。」

後半の独走と完璧なレースコントロール

「アレックスを抜いた後は47秒前半から46秒台で走行していました。徐々にギャップが広がっていくことを感じていましたので、後はギャップをマネジメントしていきました。2秒近く差が出来た状況で完全にレースをコントロールして走りきりました。」

ロレンソ・スタイルの祝福とDucatiへの誇り

「Ducatiコーナーでは"ロレンソ・スタイル"wでお祝いをしました。まさにあの場は"Ducatiテリトリー"ですからね。今日は93番のフラッグで93勝を祝う事も出来ました。でも、今日はDucatiの一部だと感じている自分にとって、Ducatiフラッグを掲げることが重要でした。Ducatiのホームであるムジェロで優勝することは本当に大きな意味を持っていたんです。」

イタリアのファンへの感謝と今後への意気込み

「イタリアのファンとの関係は今年は良好だと思いますし、サポートしてくれているDucatiには感謝しかありません。今日は特に序盤のペッコとのバトルを多くのファンが楽しんでくれたと思います。」