FIM スーパーバイク世界選手権(SBK)は第2戦は舞台をオランダに移し、歴史あるTTサーキット・アッセンで第2戦が開催される。TTサーキット・アッセンは、ライダーの平均速度の高さから「スピードの聖堂」と呼ばれ、選手権で最も難しいコースのひとつとされている。
1925年に建設されたこのサーキットは、現在では全長4,542m、11の右コーナーと6の左コーナーで構成されている。タイヤにとって熱的なストレスは少ないが、タイヤにはライダーに正確さと方向安定性を提供することが求められる。[adchord]
アッセンは長い定速で曲がるコーナー、ブレーキングと急加速を伴うU字コーナー、高速シケイン、バイクを傾けたまま強力な加速で立ち上がるコーナーの連続が特徴。2021年大会は夏に開催され、気温は前シーズンよりも高かったが、今年のパドックは春の「伝統的な」気温での開催となる。
FIM スーパーバイク世界選手権(SBK)クラスのタイヤ
WorldSBKクラスでは、全ライダーがフロント3種類、リア1種類のタイヤを選択することができる。アッセンで使用出来るフロントタイヤは、スタンダードSC1ソフトコンパウンドと、2種類のデベロップメントタイヤから選択することができる。
ソフトコンパウンドのデベロップメントソリューションA0674は、昨年のヘレスとポルティマン、そして2022年の開幕戦アラゴンでライダーが使用したものだ。スタンダードSC1に比べ、中速とコーナーエントリーのサポート力を高め、フロントエンドのフィーリングを向上させるために開発された新構造が特徴だ。
A0843は、A0674と同じ構造で、トレッドコンパウンドを変更し、過酷なサーキットでの耐摩耗性と耐久性を向上させたデベロップメントタイヤで、このアッセンで初採用となる。[adchord]
リアタイヤは、ソフトコンパウンドのSC0と、スーパーソフトコンパウンドのSCX(2021年開発名称:A0557)が用意されている。A1359仕様のデベロップメントソリューションSCQは、冬のテストでライダーたちが検証した初のエクストラソフトコンパウンドタイヤで、アラゴンでは前回の予選セッションに比べてラップタイムを大幅に向上させることができた。
悪天候の場合、ピレリはライダーにレインタイヤを供給する。フロントには、スタンダードレインタイヤと、昨年のドニントンで発表され、多くのライダーが使用したA0593仕様のデベロップメントタイヤを選択することができる。リアは悪天候の場合、2021年にX1251仕様のデベロップメントソリューションとして知られた、スタンダードSCR1レインソリューションと、気温が高い場合に好まれるスタンダードSCR2ソリューションから選択することになる。
(Photo courtesy of Pirelli)