土曜日のタイトル獲得は困難か トプラック・ラズガットリオグル「バイクの感触がテスト時と大きく異なる」FIM スーパーバイク世界選手権(SBK)最終戦ヘレス

トプラック・ラズガットリオグル(ROKiT BMW Motorrad WorldSBK Team)は、2025年タイトル獲得に王手をかけて挑む最終戦ヘレス初日、フリー走行2回目を4番手で終えた。これまで安定した速さを見せてきたチャンピオンにとっては不本意な順位であり、土曜のレース1でタイトルを確定させるシナリオに黄色信号が灯った。

午前中のFP1では、ニコロ・ブレガ(Aruba.it Racing – Ducati)に0.089秒差で次点と健闘したが、午後のFP2ではサム・ロウズ(ELF Marc VDS Racing Team)とアンドレア・イアンノーネ(Team Pata GoEleven)にも先行を許し、トップから約0.5秒遅れで4番手に沈んだ。

要因の一つとして、夏のテストとは異なるコンディションが挙げられる。気温の低下がバイクのフィーリングを大きく変え、チームは再びセットアップの最適解を探る必要に迫られている。

トプラック・ラズガットリオグル

「金曜のスタートは正直あまり良くありませんでしたが、全力は尽くしました。ここでは1日テストをやりましたが、その時の方がはるかに良いフィーリングでした。今は天候が変わり気温も低くなって、バイクの感触が大きく違っています。FP2でも満足はしていません。まだ正しいセットアップが見つかっていません。今の状態は悪くありませんが、ブレガよりも一段階遅れているレベルです。少しでも良いセットアップを見つける必要があります。明日もう一度、バイクを再調整するチャンスがあります」

「ブレガはこのサーキットで常に速いので、今日両セッションでトップだったのは驚きではありません。明日のスーパーポールでも強いと思います。自分としてはまた全力を尽くしますが、現実的に考えると、土曜にタイトルを決めるのは簡単ではありません。ブレガのペースは非常に強力です。もし明日自分たちが改善できれば、レースでは戦えると思います。」

ラズガットリオグルは金曜の走行結果を冷静に受け止めつつ、スーパーポールとレース1に向けて修正の余地があると強調。明日のFP3と予選が、タイトル決定戦のカギを握ることは間違いない。