BMWでラズガットリオグルが2年連続でワールドチャンピオン獲得
2025年FIMスーパーバイク世界選手権(WorldSBK)の最終戦ヘレスで、トプラック・ラズガットリオグル(ROKiT BMWモトラッドWorldSBKチーム)が3位表彰台を獲得し、BMWワークスライダーとして2年連続、通算3度目のワールドチャンピオンの座に輝いた(2021年、2024年、2025年)。BMW M 1000 RRでの栄光のフィナーレとなった。
2024年の王者として迎えた2025年シーズンだったが、冬季テスト中のレギュレーション変更によりマシンの対応が求められ、序盤戦は苦戦を強いられた。それでもポルティマオでハットトリックを達成し、復調の兆しを見せる。だが、ドゥカティのニコロ・ブレガに対してポイントを追う立場が続いた。6月以降、流れは一変。ミサノ、ドニントン・パーク、新設のバラトンパーク(ハンガリー)、マニクールで怒涛の4大会連続ハットトリックを達成し、ランキングトップに浮上。さらにモーターランド・アラゴンで初勝利を挙げ、自身の13連勝記録(2024年)に並んだ。こうして迎えた最終戦のレース2で3位に入ったことで、最終ポイントは616点。ブレガとの差は13ポイントで、接戦を制した形となった。

マルクス・フラッシュ(BMWモトラッド CEO)
「このチームとトプラックは本物のチャンピオンです。序盤の苦しい展開にも屈せず、ミサノから始まった連勝劇は圧巻でした。最終戦のスーパー・ポールレースでは接触によりリタイアしてしまいましたが、誰一人焦ることなく冷静に対応し、レース2で完璧な仕事を成し遂げました。BMW M 1000 RRでの2度目のタイトル獲得を非常に誇りに思います。」
トプラック・ラズガットリオグル(ROKiT BMWモトラッドWorldSBKチーム)
「とても嬉しいですし、笑顔になっています。このタイトルは自分にとって非常に重要でした。BMWとスーパーバイクパドックでの最後の年に、このような結果を残せて最高の贈り物になったと思います。シーズン序盤は強くなかったですが、レースを重ねるごとに進化しました。チームとBMWのすべての努力に感謝しています。このチャンピオンは自分だけでなく、みんなで掴んだものです。」
「昨日はすべてが順調でしたし、今日はリラックスしてサーキットに来ました。スーパー・ポールレースでは7位以内で完走すればよかったのですが、5コーナーで(ニコロ・ブレガに)ヒットされて転倒しました。レースとはそういうもので、全員が前に行きたいと思っているのは理解しています。落ち着いてレース2に集中し、最善の結果を出すことだけを考えました。序盤は無理せず、徐々にポジションを上げて、最後は表彰台に上がれました。再びワールドチャンピオンになれたことは素晴らしい気持ちです。この旅路を共にしたすべての人に感謝したいです。」
スヴェン・ブルシュ(BMWモトラッド・モータースポーツ責任者)
「スーパー・ポールレースのあとは10年老けた気分でした。バイクはかなりダメージを負っていましたが、チームは冷静に完璧な修復をやり遂げ、レース2でタイトルを決める鍵となりました。トプラックはBMWに歴史を刻んでくれました。本当に素晴らしい旅だった。マイキー(ファン・デル・マーク)にも心から感謝している。彼の貢献がなければ、この2年間のタイトルはなかったでしょう。」
クリスティアン・ゴンショア(BMWモトラッド・テクニカルディレクター)
「今日は感情の起伏が激しく、本当に信じられない1日でした。結果的にトプラックが再び表彰台に立ち、2年連続のタイトルをBMWにもたらしてくれました。成功の鍵は常に「集中」と「チームワーク」。ライダーの意見に耳を傾け、状況から学び、ミュンヘンの技術陣と共に前に進んできました。家族の支えにも心から感謝しています。」
ショーン・ミューア(ROKiT BMWモトラッドWorldSBKチーム代表)
「今日の気持ちは言葉では言い表せません。朝はポジティブな気持ちで始まったんです、レースでは何が起きるか分からないという現実を見せつけられました。それでもチーム全員が集中を切らさず、最終的にトプラックが3度目のワールドチャンピオンに輝いた。これ以上の誇りはありません。」
中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近はまた乾式クラッチのDucatiに乗りたいと思っています。