イギリスラウンドの最終レースでトプラック・ラズガットリオグル(ROKiT BMW Motorrad WorldSBK Team)が圧巻の3連勝を達成。これでキャリア通算69勝目、今季6連勝、そしてドニントンでは驚異の通算12勝目を飾った。これによりラズガットリオグルは今季初めてライダーズランキングの首位に立ち、ニコロ・ブレガ(Aruba.it Racing – Ducati)を4ポイント差で逆転した。

BMW通算30勝目は“エル・トゥルコ”の手で達成
ポールポジションからスタートしたラズガットリオグルは、週末3度目となるホールショットを奪取。スタート直後から後続を引き離し、危なげない展開でドニントン・ハットトリックを決めた。BMWにとっては通算30勝目であり、メーカーとしての勝利数は44に到達した。
ブレガはまたしてもスタートで出遅れたが、巻き返して2位でゴール。これはラズガットリオグルの後塵を拝する22度目の2位フィニッシュとなった。アルヴァロ・バウティスタ(Aruba.it Racing – Ducati)が3位に入り、通算188回目の表彰台を獲得。今季のポディウム数は11に到達している。
ロカテッリ善戦も表彰台逃す “ペトルッチ対ガーロフ”はイタリアンが制す
アンドレア・ロカテッリ(Pata Maxus Yamaha)は序盤ブレガとのバトルを展開するもペースが続かず、最終的に4位。ダニーロ・ペトルッチ(Barni Spark Racing Team)とギャレット・ガーロフ(Kawasaki WorldSBK Team)のP5争いは、セクターごとに順位が入れ替わる接戦となったが、最終的にペトルッチが勝利。ガーロフは自己ベストとなる今季最高位の6位を記録した。
イアンノーネが守り切って7位、レアはまさかの15位
アンドレア・イアンノーネ(Team Pata Go Eleven)は中団の激しい争いを制して7位。序盤から3ワイドの攻防も見せる中で、ドミニク・エガーター(GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team)とレミー・ガードナー(同)がそれぞれ8位と9位に続いた。ジョナサン・レイ(Pata Maxus Yamaha)は接触や混戦の影響で順位を大きく落とし、最終的には15位でフィニッシュ。イケル・レクオナ(Honda HRC)が10位でホンダにとって数少ない明るい材料となった。
ビッカーズは惜しくもトップ10ならず、レディングが巻き返す
地元イギリスのルーキー、ライアン・ビッカーズ(Motocorsa Racing)は再び11位でフィニッシュ。週末の目標だったトップ10には届かなかったものの、安定してポイント圏内に入り存在感を見せた。
スコット・レディング(MGM BONOVO Racing)は前戦の技術トラブルによるリタイアから立て直し、12位でゴール。ヤリ・モンテッラ(Barni Spark Racing Team)は13位に入った。なお、シャビ・ヴィエルへ(Honda HRC)はトラックリミット違反によりペナルティを受け、モンテッラと順位を入れ替え14位に降格となった。
サム・ロウズ、地元で兄に続いてクラッシュ
サム・ロウズ(ELF Marc VDS Racing Team)は3周目のターン1でラズガットリオグルを追っている最中に転倒。表彰台圏内の2番手からまさかのリタイアとなった。前日のアレックス・ロウズに続き、地元ドニントンで兄弟揃って表彰台目前からのクラッシュに見舞われた。トミー・ブライドウェル(Honda Racing UK)も同じく転倒により9コーナーでリタイアとなった。