2025年スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)第8戦は、ハンガリー・バラトンパークでの初開催となる。ホンダHRCチームは現地入りし、新設サーキットへの挑戦に備えて準備を進めている。

前戦ドニントンパーク(イギリスラウンド)では、ホンダCBR1000RR-Rにとって難関のサーキットであったものの、シャビ・ヴィエルへとイケル・レクオナの両選手は粘り強い走りを見せ、ポイントを確保。それぞれ選手権順位を1つ上げ、現在は90ポイントで7位と8位につけている。

両ライダーは6月にバラトンパークで実施された短時間のテストに参加。市販仕様のCBRで周回を重ね、レイアウトを把握したものの、両者ともに感触はまちまちだった。

バラトンパークは2023年5月に開業し、当初2024年の開催が予定されていたが、施設工事の影響で今年に延期。サーキット全長は4.075kmで、右コーナー6、左コーナー10の全16コーナーを持つ。48のピットガレージ、VIPエリア、メディアセンター、メディカルセンター、2つのサポートパドックなど最新設備を備えている。これが1980年代以来となるハンガリーでのWorldSBK開催となり、歴史的な一戦となる。

シャビ・ヴィエル

「バラトンは全員にとって初めてのサーキットです。市販仕様のファイアブレードで数周走行できたのは大きかったですし、レイアウトを把握することができたのは良い準備になりました。新しいサーキットはいつもチャレンジであり、チャンスでもあるので、今回はその『チャンス』に焦点を当てて、自分たちのベストを尽くし、良い週末にしたいと思います。」

イケル・レクオナ

「イギリスでの厳しい週末を経て、バラトンに来ました。今週もまた別の意味で難しい戦いになると予想しています。ただ、ドニントンで得た教訓は、集中を切らさず、正しい方向で作業を続ければ、現行のバイクでも状況に関係なく最大限に活かせるということです。その姿勢をハンガリーでも継続したいです。正直なところ、自分はこのサーキットがあまり好きではありません。市販仕様のCBRでテストした際も、スーパーバイクをこのレイアウトに合わせるのは難しいと感じました。でも、それは皆同じ条件なので、自分たちなりにベストな方法で対応して、ここ数戦続いている良い流れを維持していきたいです。」