bimota by Kawasaki Racing Teamのアレックス・ロウズとアクセル・バッサーニが、バラトンパーク・サーキットで開催される次戦に向けて準備を整えた。7月27日(日)に行われるティソ・スーパーポールレースは、スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)の歴史において記念すべき1000レース目となる。

2025年FIMスーパーバイク世界選手権の第8戦は、7月25日から27日にかけてハンガリー・バラトンパークで開催される。WorldSBKがハンガリーでレースを行うのは1990年以来、実に35年ぶり。今回の開催地である全長4.075kmの新サーキットは、過去にハンガロリンクで3度開催された時以来の中欧での開催となる。

ロウズとバッサーニはすでにこのコースを走行済みだが、それは市販仕様のKB998リミニでのテストであり、WorldSBK仕様のマシンでの走行は未経験。そのため、金曜のフリープラクティスは非常に重要となる。コースレイアウト自体には慣れているものの、本格的なマシンでのデータは持ち合わせていない。

今季から始動したbimota by Kawasaki Racing Teamプロジェクトは、そのポテンシャルを早々に結果へとつなげている。ロウズはドニントンでの前戦でフロントロウを獲得し、決勝レース1ではクラナー・カーブで転倒するまで2周にわたり首位を走行。さらにその前のミサノ・スプリントレースでは2位表彰台を獲得している。一方、バッサーニもミサノでのスーパーポール予選でフロントロウを記録し、決勝では5位フィニッシュが今季ベストリザルトとなっている。ロウズはドニントンでの転倒により左足首を負傷したが、現在ランキング9位を維持。バッサーニは13位につけている。

バラトンパークでのレース週末は、7月25日(金)のフリープラクティス2本から始まり、26日(土)にスーパーポール予選と21周のレース1、そして27日(日)に10周のスーパーポールレースと21周のレース2が行われる。両日ともフルレースは現地時間14時にスタート予定。前戦の英国ラウンドでは特殊なスケジュールが組まれていたが、今回は通常通りの進行となる。このラウンドを終えると、WorldSBKはサマーブレイクに入り、次戦は9月5日から7日にかけてフランス・マニクールで開催される。

アレックス・ロウズ

「新しいサーキットでレースをするのはいつだって楽しみです。コースのレイアウトは独特で、低速のシケインがいくつかあって、全体的に最高速はそれほど高くありません。面白いレースになると思います。新しいサーキットなので、金曜日がこれまで以上に重要になります。直近の2~3戦でKB998の感触が良くなってきていたので、それをバラトンでも継続させたいです。ドニントンでの転倒以来、足首の回復に集中してきました。週末には問題なく走れることを願っています。目標は“チーム22”と一緒に楽しんで、何ができるかを見極めることです。」

アクセル・バッサーニ

「このサーキットは誰にとっても完全に新しいトラックです。長いストレートがないので、自分たちにとっては有利かもしれません。強いブレーキングポイントが多く、多くのコーナーは1速で回るようなレイアウトです。予選ではこれまで良いパフォーマンスを見せてきましたが、レースでも良いペースで完走しなければなりません。このコースでは市販車で走っただけなので、WorldSBK仕様でどうなるかはまだ分かりません。でも、今回は他のライダーも同じ条件なので、良い仕事ができると思います。いつも通り最善を尽くして、ポジティブな結果を得られるよう頑張ります。」