2025年7月25日から27日にかけて、FIMスーパーバイク世界選手権(WorldSBK)がハンガリー・バラトンパークで初開催される。これに先駆け、パタ・マクサス・ヤマハのアンドレア・ロカテリとジョナサン・レイは、新たなチャレンジに向け準備を整えている。チームは直前のドニントンパーク(イギリスラウンド)で好成績を収めており、レイは今季最高の予選4番手を獲得。決勝でも2度のトップ6入りを果たし、復調を印象づけた。一方、ロカテリは4位、5位、再び4位と安定した成績を残し、ランキング上位3位争いにしっかりと踏みとどまっている。

未知のバラトンでの鍵は金曜セッション

バラトンパーク・サーキットは2023年に完成した全長4.075km、17のコーナーを持つ反時計回りの新設コース。金曜日のフリー走行が重要となり、両ライダーは木曜午後に各自の技術スタッフとともにトラックウォークを行う予定だ。なお、チーム内で唯一このコースを体験済みなのが、FIM女子サーキットレーシング世界選手権(WorldWCR)に参戦するベアトリス・ネイラ。第4戦に備え、先月にトレーニングバイクでバラトンを走行した。彼女はドニントンでキャリア2勝目を挙げ、ランキング首位との差を9ポイントに縮めている。

アンドレア・ロカテリ

「バラトンパークは自分たちにとって初めてのサーキットで、誰もが本格的なレースバイクで走ったことがない状況です。これはチャンピオンシップにとって前向きなことだと思います。金曜はレイアウトを学び、R1での基準をつかむ大事な一日になります。新しいサーキットでも、今まではすぐに適応して良いラインを見つけ、自信を持って走り出せていたので、今回もその流れで臨みます。今はR1のフィーリングが素晴らしく、ヤマハの全体的なパッケージに満足しています。ミサノ、ドニントンでも良い結果を出せたので、この勢いを持ち込んでハンガリーでも強さを発揮したいです。夏休み前の重要なレースになりますし、初開催のサーキットで難しさもあると思いますが、いつも通りトップ5を狙い、プロセスを信じて表彰台争いも目指していきます。」

ジョナサン・レイ

「WorldSBKに何年も参戦してきて、今になって新しいサーキットに行けるのはワクワクします。新しい会場がカレンダーに加わるのはポジティブなことだし、自分は新しいコースを覚えるのが好きです。数週間前に走ったライダーからの情報はあまり得ていませんが、明確かつ前向きな姿勢で週末に臨みたいと思っています。特に金曜と土曜午前のスーパーポールが重要になるので、そこでしっかり準備して、レースで良い結果が出せるようにします。ドニントンで調子を取り戻せたので、今回はさらにペースを上げ、ヤマハR1のセットアップを詰めていきたいです。そして日曜のスーパーポールレースは、WorldSBKの記念すべき通算1000戦目になります。この歴史的な瞬間に立ち会えるのも楽しみです。」