これは既に確定していた噂という形でしたが、Marc VDSは2018年のもう1人のライダーにトーマス・ルティ選手を選択しました。モルビデッリ選手に続き、現在Moto2でチャンピオンシップ1位、2位の選手を擁する形となります。今年のテック3ヤマハの活躍を見る限り、ルーキー2人でも十分に結果を残すことが出来そうだとも言えますが、年内にRC213Vがどこまでユーザーフレンドリーなバイクになるかということが大きな鍵となるでしょう。
Estrella Galicia 0,0 Marc VDSは、トーマス・ルティとMotoGPクラスで2018年共に走るということで合意に至った事を発表します。元125ccクラスの世界チャンピオンでMoto2のタイトル争いに参加するルティは、Moto2のチャンピオンシップリーダーであるフランコ・モルビデッリのチームメイトとして、最高峰クラス4年目を迎えるEstrella Galicia 0,0 Marc VDSでホンダのRC213Vを操縦することとなります。
スイスのエメンタル近くのリンデンで育ったルティは、ポケットバイクで7歳からレース活動をスタート。125cc2ストロークマシンのクラスにステップアップする前に2つのチャンピオンシップで優勝を遂げました。ルティは2002年のドイツGPで125ccクラスのデビューを飾り、2003年からフルタイム参戦を開始。2005年にはル・マンで初勝利を収めました。同シーズンさらに3勝を上げ、ミカ・カリオを5ポイントで破って125ccのタイトルを獲得しています。
250ccクラスで3シーズンを過ごした後に、2010年にルティはMoto2クラスへと参戦。7年間トップ5以下でシーズンを終えたのは僅かに1度となります。2016年には4勝し、ヨハン・ザルコに続いて2位でシーズンを終えました。2017年は9回表彰台を獲得。ブルノでは優勝をしており、現在のチャンピオンシップおいてモルビデッリと26ポイント差の2位となっています。ルティはMotoGPバイクでの走行経験もあり、2016年にはKTMのMotoGPマシンのテストを行っています。
Marc VDSレーシング Marc van der Straten
「2018年シーズンを考えた時に、我々には多くの選択肢がありました。しかしMotoGPルーキーであるにも関わらず、トーマス・ルティは最高の選択でした。125ccの元チャンピオンで、Moto2で7年間に渡るコンスタントな成績を残しているというのは素晴らしいことです。彼がチャンピオンシップにおいてトップ5を逃したのは、2013年のランキング6位の一度だけです。彼は我々にとっても中間クラスで常に脅威であった選手の1人で、今年においてもそれは変わりません。彼のコンスタントな強さは、タイトル争いに置ける脅威であることは同じです。トムはチームに素晴らしい形でフィットするでしょうし、彼をMarc VDSチームの一員に迎えることが出来て、嬉しいと同時に誇らしく思っています。」
(Photo courtesy of michelin)
<Marc VDS プレスリリース>