ドゥカティ EICMA2026で新型5モデルを公開 Diavel V4、DesertX Rally、3台のSPモデル

ドゥカティ EICMA2026 発表会のステージ

ドゥカティは11月2日、イタリア・ミラノで開催されるEICMA2026で、新型の5モデルを公開した。Diavel V4、DesertX Rally、限定モデルのPanigale V4 SP、Panigale V2 SP、Streetfighter V4 SPの5車種で、あわせて既存モデルの新しいカラーリングと、エンデューロモデル「Desmo250 EDS」のプレビューも発表した。会場では創業100周年を記念した特別展示も行われる。

  • 新型モデル:Diavel V4/V4 S、DesertX Rally、Panigale V4 SP、Panigale V2 SP、Streetfighter V4 SP
  • 新カラーリングなど:XDiavel V4 Black Edition、Scrambler Full Throttle Heritage、Multistrada V2 Sport Livery、Hypermotard 698 Mono RVE、Hypermotard V2 RVE
  • プレビュー:Desmo250 EDS(2027年夏に欧州の販売店で発売予定)

会場ではこのほか、先日オンラインで発表されたMonster Dark、Multistrada V4 Grand TourとPikes Peak、2027年型のPanigale V4も初めて実車が公開される。ドゥカティのブースは第5ホールのO82。

Diavel V4:S仕様が復活

2027年型ドゥカティ Diavel V4 S

2027年型のDiavel V4は、2010年から続く「マッスル・ロードスター」のコンセプトをさらに進めた。Diavel V4 RSに着想を得た新しいエアインテークなどでスポーティーな外観とし、シングルシートのテール、ホイールも新しくなった。

最大の変更点は、V4エンジンになってから初めて「S」仕様が設定されたことだ。V4 Sはオーリンズの電子制御セミアクティブサスペンション「SmartEC-3」を装備し、リチウムイオンバッテリー、グリップヒーター、専用仕上げのホイールも備える。Diavelとして初めて、購入時に工場でカラーリングやパーツを選べる「Ducati Factory Made(DFM)」プログラムにも対応し、V4 SはDFMのすべてのカラーと仕様を選べる。

エンジンは最高出力168PSのV4グランツーリスモで、電子制御の見直しにより低中回転域の反応がなめらかになった。新しいクイックシフター「Ducati Quick Shift 2.0」も採用している。メーターは光学ボンディング技術を使った6.9インチTFTで、ターンバイターンナビを標準で備える。

DesertX Rally:新しいV2エンジンと専用フレーム

2027年型ドゥカティ DesertX Rally

2027年型のDesertX Rallyは、ラリーレイドや競技を楽しむライダー向けのモデル。DesertXシリーズの新しいプラットフォームを採用し、890ccのV2エンジン、新しい専用モノコックフレーム、フルフローターのリアサスペンションを組み合わせる。V2エンジンは同クラスでドゥカティ史上最も軽い2気筒で、最高出力110PS、最大トルク92Nmを発揮する。

サスペンションはKYB製のロングストロークで、フロントはモトクロスやエンデューロのトップカテゴリーで使われる競技用のクローズドカートリッジフォーク。48mm径のインナーチューブにはカシマコートとDLCの表面処理が施されている。リアはフル調整式のショックで、オーリンズの調整式ステアリングダンパーも備える。プログレッシブリンクを使ったフルフローターのリアサスペンションは、快適性とトラクション、衝撃の吸収性をあわせて高めるという。

ホイールはタカサゴのEXCELチューブレスリムで、前21インチ、後18インチ。リアは36本スポークとし、強度と信頼性を高めている。

Panigale V4 SP:カーボンホイールと乾式クラッチの限定車

2027年型ドゥカティ Panigale V4 SP

新しいPanigale V4 SPは、サーキット走行を楽しむライダー向けのシリアルナンバー入り限定モデル。2027年型のPanigale V4をベースに、WorldSBKやMotoGPで培った技術を取り入れた。カーボンホイール、STM EVO-SBK乾式クラッチ、ニュートラルロック付きの新しいレーシングギアボックス「Ducati Racing Gearbox」を装備する。

エンジンは最高出力218PSのデスモセディチ・ストラダーレ。サスペンションはオーリンズのSmart EC 3.0で、Panigale V4 R譲りの調整式リアリンクも備える。大型化したウイングと、コーナリング性能を高める「コーナーサイドポッド」を組み合わせた新しい空力パッケージも採用した。

Panigale V2 SP:スーパースポーツ世界選手権のホモロゲーションモデル

ドゥカティ Panigale V2 SP、Streetfighter V4 SP、Panigale V4 SP

Panigale V2 SPは、来季から新世代のPanigale V2でスーパースポーツ世界選手権(WorldSSP)に参戦するためのホモロゲーションモデル。Panigale V2 Sをベースに、Lenovo V2 Future Champs Academyでの経験をもとに仕上げられた。

エンジンは可変バルブタイミング付きの120PSのV2で、オーリンズのサスペンション、安定性を高めるために延長したスイングアーム、軽量な鍛造ホイール、Ducati Corse Performance Oilを使える乾式クラッチを装備する。

Streetfighter V4 SP:ウインターテストカラーの限定車

2027年型ドゥカティ Streetfighter V4 SP

Streetfighter V4 SPは、Streetfighterシリーズで最も上位に位置するシリアルナンバー入り限定モデル。おなじみの「ウインターテスト」カラーをまとい、カーボンホイール、STM EVO-SBK乾式クラッチ、レーシングファイナルドライブ、削り出しの調整式ステップを備える。エンジンは最高出力214PSのデスモセディチ・ストラダーレで、最新世代のオーリンズ電子制御サスペンションと、遠隔調整できるブレンボのMCSマスターシリンダーを組み合わせる。

Hypermotardに2つのRVE

Hypermotard 698 Mono RVEは、おなじみの「グラフィティ」カラーリングを進化させた。販売できる市場では、テルミニョーニ製のサイレンサーを標準装備する。Hypermotard V2 RVEは、RVE仕様を2気筒モデルに復活させたもので、専用のカラーリングと充実した装備を持つ。

XDiavel、Scrambler、Multistrada V2の新カラーリング

Scrambler Full Throttleの2027年型には、新しい「Heritage」カラーリングが登場する。1970年代のレーシングバイクやレーシングカーに着想を得た緑とブロンズの配色で、アルミホイールにも同じ色が使われ、エキゾーストのヒートガードとフロントのサイドカバーは黒で仕上げられる。

XDiavelは、V4の登場から2年で伝統の黒いカラーリングに戻り、「XDiavel V4 Black Edition」として登場する。Multistrada V2の「Sport Livery」は、Multistrada Pikes Peakの配色をモチーフにしたもので、黒にレーシングレッドのホイールとサイドパネルを組み合わせている。

Desmo250 EDSのプレビュー

ドゥカティ Diavel V4、DesertX Rally、Desmo250 EDS

ドゥカティ初の現代的なエンデューロモデル「Desmo450 EDS」のプレビューからちょうど1年。今回のEICMAでは、新たに「Desmo250 EDS」がプレビューとして公開された。2027年夏に欧州の販売店で発売される予定だ。

100周年の特別展示

会場の南入口には、ドゥカティの100周年を記念した特別展示「100 ANNI. 100 STORIE.」が設けられる。ドゥカティの歴史を形づくった100の出来事を年表でたどり、そのうちいくつかは実際のバイクやエンジンで紹介する。EICMA2026は、イタリアGPのムジェロから始まり、World Ducati Week、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード、ボローニャ周辺の博物館を巡ってきた「Collezione 100」ツアーの最後の会場となる。

展示車両には、Superleggera V4 Centenario Tricolore、Collezione 100のすべてのモデルのほか、ロリス・カピロッシ、ケーシー・ストーナー、フランチェスコ・バニャイア、カール・フォガティ、アルバロ・バウティスタが乗ったMotoGPとスーパーバイクの優勝マシンが並ぶ。マルコ・ルッキネリの750 F1 BOT、1978年のマン島TTで走ったマイク・ヘイルウッドの900 SS、ブルーノ・スパッジアーリの750 Imola Desmoも展示される。展示はEICMA2026の会期中、一般公開される。