2016年の日本GP以来のポールポジションを獲得したロッシは、地元イタリアの大声援をあえてクールダウンラップをゆっくりと走ることで全身で満喫したようです。昨年のダッチTT以来となる優勝も獲得出来るでしょうか?

バレンティーノ・ロッシ

「ポール獲得は久々ですね。昨年はゼロだったわけですからね。昨年はフロントローを獲得出来ませんでしたから。こうしてフロントローを獲得出来たのは素晴らしいことですし、ここムジェロでというのは、また素晴らしい結果だったと思います。バルセロナでテストを進めて中でバイクのバランスの改善が出来ました。あまり多くテストしたはなかったんですが、その中でバイクのフィーリングが向上しました。そして今週はバイクのフロントのフィーリング、旋回性、コーナリングスピードの部分を改善することが出来ました。レースタイヤに関しては選択が難しいですね。これが自分だけでなく、ライバルも同様であることを願っています。というのも2種類のタイヤは柔らかく、ハードタイヤを履くと最後まで保つんですがパフォーマンスがだいぶ落ちてしまうんです。レースはいつもどおり長いですけど、こうしてポールを獲得出来たのは久々に嬉しいですね。」

「レースペースに関しては恐らく1’47秒台でしょう。そしてトップ7台が優勝争いが出来るという状態です。本当に多くのライダーとバイクが良いペースで走行しているんです。今日から明日にかけての仕事が非常に重要です。細かい部分を改善する必要があり、誰にとってもフロント、リアの正しい選択が必要です。その後はどうなるかですね。ポールポジションはスタートするには最高の位置ですが、レースは長いですからね。このヘルメットはイタリアへのトリビュートなんです。ムジェロっていうのは常にメルネットデザインについて悩むんですよ。今年はイタリア国旗が入ったヘルメットが欲しかったんです。」

「2016年のポールを獲得したときは46’8、いや46’5でした。これは年度によって異なりますが、一番大きな変更点はタイヤでしょう。ミシュランは今年の冬に素晴らしい仕事をしたと思います。2016年は彼らにとってはMotoGP1年目でした。今はフロントもかなりプッシュ出来ますし、リアも良いグリップがあります。ですからタイヤ、バイクの改善もあります。トラックは変わりませんが、他のカテゴリーのスピードも上がっているので今日はトラックのグリップが上がっているんだと思います。ポールを獲得するにはミスのないラップをする必要があるんですよね。こうしてポールを獲得出来るとやはりいい気分です。」

「バルセロナで作業はしたんですが特に特別な内容はなく、バイクのバランスを少し改善できたと思います。バイクが良くなったのか?という質問に関してはレースの後じゃないと答えにくいですね。1周だけのタイムとレース全体ではまったく別物ですから。そしてレースのほうが難しいわけです。ムジェロはヤマハにとっては厳しいトラックなわけです。ですから自分たちにとってもこうしてフロントローにいることは驚きなんです。」

「戦略的なレースが出来るかどうかはペースにもよりますし、ポテンシャルにもよります。戦略的なレースというのはあまり過去になかったと思いますが、例えばマルケスのように後続との間にリードが大きいと自分で戦略を決めることが出来ます。しかし、自分はここ5年、6年は戦略的なレースが出来ていませんね。(苦笑)明日はそうですね、自分はセクター3で速く、セクター4はエンジンパワーに関連しています。そしてスリップストリーム、そしてブレーキングが重要になります。これは最終コーナーとサンドナートに関してということです。明日は異なるライダーとライダーが同じようなペースなので面白いレースになると思います。」

「予選のクールダウンラップをわざとゆっくり走って、あの瞬間を楽しんだんです。自分のキャリアの中で、あと何回ポールポジションを獲得出来るだろうと思ったんです。特にムジェロですから。自分の友だちがどのあたりにいるのかわかっているので、そこに向かって手を降って、またひとりひとりのお客さんに手を振りました。本当に最高の瞬間でした。明日も重要ですが、こういった中で10歳確かに若返りましたね。」

(Photo courtesy of michelin)