マルク・マルケスの今年の強さは圧巻と言えるものでした。年間19戦(※イギリスGPは雨のために決勝がキャンセル)に増えた2018年のMotoGP世界選手権でマルケスがポイントを獲得したのは年間14戦。そして、この14戦全てで表彰台を獲得する驚きの安定感を発揮しました。
こうしたマルケスの強さに関してHRCのアルベルト・プーチは「マルケスには謙虚さがあり、人の話を聞くことができ、相手を尊敬するメンタルを持っている。彼はスーパースターのように振る舞わず等身大以上になろうとしない。完璧というものは存在しないが、彼は極めてそれに近い存在であり、年齢を考えてもまだまだ成長の余地がある」と語っています。
2018年もいくつものインタビューやプレスカンファレンスの中でマルケスが繰り返し語っていたメンタルは「FP1から全力で走り、そのレースウィークで優勝が狙えそうかどうかを見極めていく。そして優勝出来そうであれば優勝を狙い、それが難しそうであれば表彰台を狙う。」というもの。
これを有言実行してしまうところがマルケスの凄いところですが、日曜に向けた準備として、FP1、FP2でQ2進出に十分なタイムが出せているからこそ、FP3、FP4はしっかりとレースに向けたタイヤ選択のために時間を使う、レース戦略を練るために時間を使うことが出来ていることが多かったと言えます。
今シーズンはアルゼンチン戦でロッシ陣営と大いに揉めることになったマルケスですが、サンティ・エルナンデスを始めとするマルケスのチーム、そしてアルベルト・プーチが、一枚岩でマルケスをサポートしているということもまた、マルケスの成績の安定に大きな貢献をしていると言えます。
シーズンオフの間の2月17日に26歳となるマルク・マルケスですが、2019年は更に成熟した姿を見せてくれるでしょうし、2019年からは5度のチャンピオンライダーであるホルへ・ロレンソをチームメイトに迎えることで、さらにロレンソからなにかを学ぶ事になるでしょう。
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(Photo courtesy of michelin)